市古貞次のレビュー一覧

  • 新訂 方丈記

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    冒頭の一節には、心を引きつけられる。
    世のはかなさをくっきりと浮かびあがらせていて名文だと思います。

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    2025年05月31日
  • 新訂 方丈記

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    岩波文庫の『方丈記』、まず表紙が良い。年月の経過を感じさせる上品な色合い、大昔の人が書き写した筆文字の上に印で押したような堂々とした「岩波文庫」。他の出版社とくらべても抜群に洒落ている。誰もが知る古典を倉庫の肥やしにせず、かといって変に安っぽく現代風に改変して台無しにするでもなく、しっかり現代に活かす絶妙なデザインではなかろうか。

    それに手書き文字を見ていると、活字が発明される以前は本とはずっとこうして人が写して来た物だったのだなとしみじみしてきて、そうなるともう『方丈記』は自分にとって単なる歴史の記録ではなく、かつて自分と同じように、日々起きて寝て食べて、つまらない事にくよくよしたり、好き

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    2024年03月28日
  • 新訂 方丈記

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    授業以外で初めて古文?の本を読んだ。本当に何が書いてあるのかわかんなくて読み終わるまで時間がかかったけど、鴨長明の「無常観」は痛いほど伝わった。すぐに移り変わり常に同じものはないこの世に執着する必要はない。今の私は、無常は寂しいと感じる。移り変わるからこそ、変化があるからこそ人は心動かされるし喜怒哀楽を感じる。人は変化することで生を感じる生き物だと思う。何事にも執着せずに悲しんだり嬉しんだりすることがない、真一文字の折れ線グラフのような生活はつまらないと思う。つまり人生ジェットコースター‼️‼️‼️

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    2023年04月15日
  • 新訂 方丈記

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    養和ようわの飢饉(1181)。治承・寿永(じしょう・じゅえい)の乱(1180-1185)

    死体の額に阿の文字を書く僧侶。阿は真実と求道心、吽は智慧と涅槃。

    他人を頼りにすると、我が身は他人の所有物となる。他人をかわいがると、心は愛情のために使わされる。

    庵(いおり)の西は見晴らしがよい。西方浄土に思いをはせる。

    春は藤の花。紫の雲。
    夏はほととぎすの声。冥土の山路の道案内。
    秋はひぐらしの声。はかない現世の悲しみ。
    冬は雪。積もり消えてゆく罪過。

    朝、行き交う船を眺める。水上を船が通過したあとに残る波。桂の木に風が葉を鳴らす夕方。

    松風の音に秋風楽(しゅうふうらく・雅楽)を重ねて合

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    2024年04月28日
  • 新訂 方丈記

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    あまりにも有名な書き出し。和漢混淆、対句仕立ての文章は拡張高い。
    漱石や鷗外が、傾倒していたのもうなずける話だ。『草枕』の冒頭はぜったい意識してるよね。
    何より、読みやすい。辞書がなくても何とかなる。それに短いのもいい。だけど何度でも読めるところがまたいい。どの一句をとりあげても名文ですな。
    「世にしたがへば、身苦し。したがはねば、狂せるに似たり」人の世を言い表してるよなぁ。とはいえ、働く場面ではいかんです。物事を仕上げるには執着しなくちゃね。

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    2014年02月04日
  • 新訂 方丈記

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    2008年3月9日に一度、通読しています。
    今回は、二回目です。
    (2012年6月26日)

    もうすぐ読み終えます。
    これは、2012年にこそ、読むべき本です。
    読もう。
    (2012年8月6日)

    ラストがよいね。
    信仰に入りきれないから、文学。
    (2012年8月7日)

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    2012年08月08日
  • 新訂 方丈記

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    ネタバレ

    京都での大火事。
    竜巻。
    干ばつでの飢饉。

    「人は何のために生きるのか。」
    考えさせられる物語。

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    2011年12月26日
  • 新訂 方丈記

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    今回の東日本大震災を受け、改めて読んでみた。
    日本は常に天災を受ける国、過去の歴史からこの国のあり方を模索しなくてはならないと思う。

    ※この方丈記で描かれた時代に、まったく時を同じくして法然上人が都に居たことを付記しておく。

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    2011年05月08日
  • 新訂 方丈記

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    この薄い本が、800年の歳月を越えて、なぜ、今の世まで生き残ったのか?不思議といえば、是ほど不思議な事はない。
    平安末期の世相が落ちつかない不安定な時代に生きた長明は、人生の無常、有為転変の世相から離れ、出家して日野山に方丈の庵を結ぶ。そこで、四季の移り変わりに喜びを見出しつつも、悟りをひらくにはなお妄執があるのではないかと、反省しつつ心にもない念仏を唱える・・・。

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    2011年02月12日
  • 新訂 方丈記

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    高校の教科書に載ってて、続きが気になって全部読みました。今の自分の考え方の基礎になってるような気がします。

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    2010年04月16日
  • 新訂 方丈記

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    三大随筆の一つ。有名な書き出しの部分は歴史の授業などで知っていたが、読んでみる機会はなく、こんなに短いものだとは思わなかった。
    長明の生きていた時代の天災などでの困窮の様子、長明の感じた無常観など勉強になった。

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    2025年07月29日
  • 新訂 方丈記

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    学生時代に読んだ時には、その無常感に心打たれた気がしたが、中年になった今改めて読んでみると、出世競争に敗れた元貴族の泣き言の面をより強く感じた。これもまた新たな発見となった。

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    2025年07月15日
  • 新訂 方丈記

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    不安定な世の中を不安がる気持ち、わかるわ~。と大いに共感しながら読んでいたら、解説に、中途半端な悟りで満足しているのが鴨長明の限界だったとか書かれていて笑った。
    はい、繰り返す中途半端な生悟りには、自分でもうんざりしてます(笑)

    西行も読もうかな。

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    2018年04月03日
  • 新訂 方丈記

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    私的古典月間1冊目
    実は通読したことなかった
    序文以外はさほど名文でもないような
    仏教的な中に老子的なものが後段見えた気がした

    市古さんによるかなり長明に対して辛口な解説は面白かったし、かなり共感できた
    プライドと現実に板挟みの人間らしい長明には愛着が湧く

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    2016年12月01日
  • 新訂 方丈記

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    ゆく河の流れは~で始まる随筆。古典の解説本みたいのは読んだことあったけどそのものを古文で読んだことはなかったので、ネット上の解説とにらめっこしながら。徹底して無常観を貫けるのも、ある意味強い意志の表れで、単に究極ネガ思考というわけじゃないよね、と。
    中高時代だったらその生き方を表層的にカッコいい!と受け取って斜に構えたりしたんだろうな、と思うと多少は年齢を重ねた甲斐があったと思うwでも無駄な欲を捨てて死生を考えるにはまだまだ早いので、しばらくはここまで無常に浸らなくてもいいやw

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    2013年05月26日
  • 新訂 方丈記

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    恥ずかしながら序文しか読んだことがありませんでした。
    俗世を捨てて安住の場所を見つけたのかと思ったけど、長明は未練たらたらなんですね。
    出家した後も悩み続ける人間臭さが共感できます。
    きっと僕も長明のように悩み続けるだろう。
    800年近い昔の作品だけど未だに強烈に伝わってきます。

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    2013年01月26日
  • 新訂 方丈記

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    すべてを捨てて
    『シンプルに生きよう』と決め、ひとり悠々自適に過ごしてきたけど、
    結局『シンプルに生きる』ということを捨てられない自分に気がついた。

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    2012年12月05日
  • 新訂 方丈記

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    中学校の授業で冒頭だけ読んだことがあったので、全文読もうと思って手に取りました。
    昔も今も、日本の災害の多さは変わらんのですね

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    2012年11月15日
  • 新訂 方丈記

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    2012年は、方丈記が書かれてからちょうど800年らしい。
    こないだ、8月5日付の朝日新聞で特集があって驚いた。しかも漱石とのつながりで。

    24歳の漱石が、ディクソンに頼まれて方丈記を英訳したのは1891年。
    その当時の書簡を読んだりすると、どんな心境だったのかわかって面白い。

    鴨長明は、たぶんものすごい寂しがり屋だったんじゃないだろうか。
    わざわざ隠遁しておきながら、子どもと遊んじゃったりするし。
    ほかの本(無名抄)とかでも、まだ歌のことグジグジ忘れらんなくて、かわいいよな。

    長明の、人嫌いで、でも人恋しいカンジ。
    この味がわからなくては。

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    2012年08月28日
  • 新訂 方丈記

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    とりあえず一般小説というカテゴリに入れたけど違うな(^^;)
    それはあとで直すとして・・・

    『ゆく川の流れは絶えずして もとの水にあらず よどみに浮かぶ泡沫は かつ消えかつむすびて・・・・』

    というフレーズは中学だか高校だか、古文の時間に皆さん一部は触れていると思います。私もそうでした。

    当時の私は人付き合いが苦手で友人も中々作れず、ひとの輪に飛び込んでいけないのを美化したかったんでしょうなぁ。

    無常とか孤独とかがすごくカッコイイと思っていてこの方丈記の一説がいたくお気に入りでした。

    さりとて、全文きっちり読みこなしたわけでもない辺りがお粗末さまでしたー。

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    2012年07月23日