辻惟雄のレビュー一覧
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ネタバレ著者の辻先生について、
自分が結婚を世話した弟子に「早く身を固めろ」と言ったとか
伊勢神宮で迷子になったとかの
天然エピを目にしてからずっと気になっていた本。
読んでみたら、面白かった!
内容はもちろんなんだけど、語り口というか文章の切れ味にやられました。メロメロになりました。
こんな文才迸ってる人が伝説級の天然ボケとは…萌えるじゃないか…
取扱い作家は、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪、歌川国芳。
『日本美術応援団』が好きな人には絶対オススメ!
へうげものには岩佐又兵衛が出てきますが、
村木道重の子だっていうのは絶対へうげ設定だと思ってた。ゴメンナサイ。 -
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ネタバレ【憂世と浮世 岩佐又兵衛】
【桃山の巨木の痙攣 狩野山雪】
父・狩野山楽
俵屋宗達が底抜けに明るいロマンティシズムを唄いあげる一方で、岩佐又兵衛や山雪の偏執と奇想が横行した寛永という時代は、なかなか一筋縄でゆかない時代だったようである。
〈↓京都奇想派の3名〉
【幻想の博物誌 伊藤若冲】
彩絵
アンリ・ルソー
プリミティフの巨匠の系譜に仲間入り
案外有効?
【狂気の里の仙人たち 曾我蕭白】
『群仙図屏風』
清の上官周『晩笑堂画伝』の影響の可能性?
曾我派
癇癪持ちで傲慢な点、同時代の上田秋成に似たところもあったようである。
雲龍図襖
【鳥獣悪画 長沢蘆雪】
【幕末怪猫変 -
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辻惟雄 「奇想の系譜」
岩佐又兵衛 に始まり、歌川国芳 に至る奇想絵師の系譜をまとめた本。
美意識とは何か考えさせられる。悪趣味にデフォルメされた美も、系譜の中で見ると。異端者の強烈なエネルギーであり、怪奇の中で美が強調されている
残念なのは、カラーが少ないこと。けばけばしい配色も魅力の一つなのに。
末尾にある画家年表がわかりやすい。さすが美術史家
*岩佐又兵衛は年表上、狩野永徳の晩年に生まれ、狩野山雪と同時代を生きている。長谷川等伯とも重なる時期がある
*伊東若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪の活動は重なる時期があるが、お互い意識したのだろうか
*若冲、蕭白、蘆雪が亡くなってすぐ、歌川国