諏訪貴子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前半は、父(先代社長)の急死により、主婦をしていた著者が町工場を引継ぎ、立て直していくストーリーです。
後半は著者の仕事論です。
前半部分は、父が残した人財に著者が助けられ、支えられていることに感動しました。
前向きな性格が経営者には必要だと感じました。
「おわりに」に天国のお父様にあてた手紙が書かれています。
著者の中に、父親が残したダイヤ精機を継続させたい、働いてくれている従業員を守りたい、という強い信念が感じられます。
仕事論で気になった点
・社長には悩む時間はない。悩まないが、代わりに「迷う」。「やる」ということは決まっているから、どれをやるかで「迷う」のだ。
・「これだ」と信念を持って「動く」ことが大事。「動け、動け」こそが私のモットーなのだ。中小企業の社長は「何でも屋」だ。営業もやる。経理もやる。情報収集もする。広告塔にもなる。10年間、社長業を続けてきて、社長は「考える人」であると同時に、「動く人」であるべきだと考えている。
・社員の知恵を集結する/「何とかなる」で飛び込む/笑顔の絶えない職場を作る/自分に正直になる/「大変」「苦労」と思わない/没頭できる趣味をもつ/小さな勇気が人生を変える -
Posted by ブクログ
表紙となっているのが筆者の写真。美人だなあ、と思うと同時に、芯が強そうだなあという印象だが、読み終えてみて印象通りだったという感じ。
青天のへきれきで父親の跡を継いで町工場の女社長となることを余儀なくされ、本人としては相応の迷いや苦労はあったと思われるが、中々に強い。すげーメンタルだなあ、というか、そう生まれ育てられたってことなのか。参考にするのは良かろうが、そのまま真似できると勘違いしないのが見の為だろうと思うことしきり。
”ブレるから敢えてビジネス書は読まない”ってのは凄いな。合理的・人道的に考えて正しいと判断した道を進む、って大抵の人にとっては難しい。その判断が、見事に小規模組織が選択すべき手段・アプローチを選択してるんだから恐れ入る。 -
Posted by ブクログ
父親の急死により、突然、主婦から社長になった女性経営者の奮闘記。ドラマを見てとても面白く感じ、原作を読んでみたくなった。
ドラマでは主婦が「いきなり」社長になった点が強調されているが、実際には、跡取り息子がおらず(息子は6歳の時に白血病で亡くなっている)後継者となることを意識して父親に育てられてきたこと、工場や取引先には子供の頃から父親に連れられて出入りしてきたこと、大学は工学部を卒業し、2年という短い期間ではあるものの取引先の大手企業に技術者として勤務した経験があること、父親の死後、社長になる前にも2度、当社に入社し事業改革案を立案してきた実績があり、筆者が後継者となる土台は築かれてきたようだ。
ただ、ドラマであったとおり父親が「余命4日」と宣告を受けた後、急死されており、後継者となる土台はあっても、直接の後継者教育や引き継ぎもなく、社長の座を継いだという点で、やはりバトンが「突然」渡されたと言えよう。
ドラマでは、主婦としての経験や知恵を経営改革に活かしているように描かれていたが、実際には、たった2年の社会人経験で学んだことを、しっかりと経営に活かしているようであり、誰にでも簡単にできることではないと思う。
以下、気になったポイント。
・経営学を体系的に学んだことはない。本すら読まない。名だたる経営学たちの教えを知れば、内容を消化しきれず、経営の軸がブレてしまいそうだからだ。
私が実践してきたのは、「物事には原理に基づいた原則があり、そして基本がある。基本があるからこそ応用できる」という考え方だ。(p130)
・私はどんな時も「どういう決断をすべきか」と悩むことはなかった。...「やる」か「やらないか」を迫られた時の答えは、すべて「やる」と決めているからだ。(p210)
・大事なのは、どんな場においても、悔いのないよう「小さな勇気」を持って行動することだ。自分を変え、人生を変えるチャンスは至る所に転がっている。(p239) -
Posted by ブクログ
通勤電車のつり革広告で気になって購入した本です、主婦が社長になって町工場を立て直したそうですね、中小企業診断士・工鉱業部門の私にとっては、興味をそそられる本でした。
実際に本を読んでみると、主婦から社長になったのは事実ですが、創業者の娘で昔から工場には出入りしていて、勝手よく知ったる環境にいたこと、大学の理系を卒業し、関連会社に設計部門を始め数々の実務経験あり、その後に、立て直した会社に入社し、会社の経営内容を踏まえたうえで事業計画を立案したりした実績があり、なるほど、成功するには訳があるなとは思いましたが、諏訪女史は大変な努力家であることは理解できました。
頑張り続けてきた中小企業の社長さんもいよいよ年を重ね、事業承継を真剣に考えなければいけない時期に来ていると思います。事業承継に興味を持ち始めた私にとって、大変良いタイミングで出会えた本でした。
以下は気になったポイントです。
・人生、どんな経験も無駄になることはないとつくづく感じる(p53)
・ダイヤ精機を長く残し、技術力を維持していくには、会社が抱えている様々な問題を根本から解決することが不可欠である、リストラは、私が社長としてこの会社で実験を握る、という意思を社内に表明する機会になった(p85)
・何か意見を述べる時には、「3」という数字を入れることを心がけると、内容や発表が相手の記憶に残りやすい(p87)
・挨拶に続いて、製造業の基本である5S、中でも5Sの核であり、実行にエネルギーの必要な「2S:整理整頓」の重要性を強調した(p89)
・部署を超えて同じ年代の社員を集めた、クロスファンクショナルチームを立ち上げた、10-20代の「若手の会」、30-40代の「中堅の会」、50代以上の「職人の会」(p92)
・ありがたかったのは、社長室では「おかしい」「いい加減にしろ」と言っていた幹部社員達が、他の社員の前では私を立ててくれたこと(p101)
・世の中には幸も不幸もない、考え方次第だ(シェークスピアの言葉)、何事も考えようで、世の中には「絶対に悪いこと」もなければ「絶対に良いこと」もない(p104)
・製品ごとに各工程(材料取り、形状加工、穴あけ等)について、未着手・着手・中断・完了等の作業状況をリアルタイムで確認できるようにした(p121)
・いつ出来上がるか、今どういう工程にあるか、が正確にわかると取引先は安心する、これが、きちんと管理できているということ(p122)
・ビジネススクールにも行っていないし、MBAも取得していないが、「物事には原理に基づいた原則があり、そして基本がある、基本があるから応用できる」という考え方は持っている。起きている問題に対して、「なぜ」を繰り返して原因を突き詰める(p130)
・ハローワークが導入している、トライアル雇用制度、を採用した。求職者を3か月、お試し期間として雇用して、両者が合意すれば本採用が決まる(p139)
・失敗から学ぶことは非常に多い、チャレンジして失敗すること、不良を出すことは大いに結構と考えている(p150)
・良い仕事をするには、1)素直さ、2)コミュニケーション能力、3)向上心、等の「ヒューマンスキル」が大切(p170)
・良好な人間関係の他に、もう1つ必要なのが「ゆとり」(p209)
・大事なのは、どんな場においても悔いのないよう「小さな勇気」を持って行動する、自分を変え、人生を変えるチャンスは至る所に転がっている(p239)
2017年12月2日作成 -
Posted by ブクログ
東京都大田区でものづくりの企業を営むダイヤ精機を前社長から引き継いだ社長の諏訪貴子氏が女手ひとつで企業を立て直したその手腕と手法を人づくりの観点から書いた一冊。
本書を読んで、入社した新人の教育からベテラン社員とのコミュニケーションなど一筋縄ではいかない職人をまとめ上げ、かつ若手を育成したその手腕に驚くとともに著者の波乱万丈な人生にも驚きを感じました。
自分から心を開くコミュニケーション、やる気を出させる叱咤激励とアメとムチをうまく使ってやる気を引き出していくところに著者のすごさを感じ、またひょんなことから引き継いだ経営を心から楽しんでいる姿を想像することもできました。
また同社のものづくりの厳しさとそれを身につけていく難しさも感じました。
交換日記やQC発表会やありがとう会議といったイベントも功を奏していると感じました。
自身も楽しみ、人を思う気持ちを大事にすることが同社を立て直し、ここまでの成長を遂げたとともに自分自身の人生においても、著者の姿勢は学ぶことが多いと感じた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
モチベーションアップ!
マネジメントって、技術や経験だけでなく、人間としての器って大事だな、思う。
そして圧倒的な使命感。
・何か意見を述べる時には、「3」という数字を入れることを心掛けると、内容や発言者のことが相手の記憶に残りやすい
P.87
・若手社員も遠慮せずに発言できるよう、部署を超えて同じ年代の社員を集めたクロスファンクショナルチームも立ち上げた
P.92
・社長がどこにいるかは笑い声でわかる
P.98
・ダイヤ精機は図面だけで7000枚。出荷製品数は1万点にも達している。
対応力を高めるために必要なのは、
この多品種少量生産を徹底管理するっことだと考えた。
P.117
・物事には原理に基づいた原則があり、そして基本がある。
基本があるからこそ応用できる。
P.130
・「大丈夫。ケガをしたら休んでいいよ。どうせ仕事はないから」
P.165