舟橋聖一のレビュー一覧

  • 新装版 花の生涯(下)

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    昭和36年の小説なので難解な漢字や堅い表現が多いが、目の前に情景が浮かぶような描写は見事で読み進めるうちにどんどん引き込まれる歴史小説の名作。彦根城が世界遺産に登録された暁には大河でリメイクして欲しい。長野主膳と村山たかはどの俳優がハマり役かなぁ。

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    2024年01月30日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    昭和36年の小説なので難解な漢字や堅い表現が多いが、目の前に情景が浮かぶような描写は見事で読み進めるうちにどんどん引き込まれる歴史小説の名作。彦根城が世界遺産に登録された暁には大河でリメイクして欲しい。長野主膳と村山たかはどの俳優がハマり役かなぁ。

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    2024年01月30日
  • 新装版 花の生涯(下)

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    ネタバレ

    内容(「BOOK」データベースより)
    なぜ、広い世界に目を向けようとしないのか?―米国総領事ハリスの嘆きは、同時に井伊直弼の嘆きでもあった。もはや世界の趨勢を止めることはできない。徒らに攘夷を叫ぶことは、日本国自体を滅亡させることだった…。腹心長野主膳、それに直弼の密偵として、また生涯を賭して愛を捧げたたか女を配し、維新前夜に生きた直弼の波瀾の生涯を描く、不朽の名作。

    井伊直弼=悪人のイメージは変わった。
    名を残した人・名もなき人・・・何かを変えるには沢山の犠牲が出るが・・・
    どんなに立派な人であってもやはり死んだらおしまい。直弼の言うとおりだわ。
    しかし、最後までたか女の軽い行動が理解出来

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    2023年04月25日
  • 新装版 花の生涯(上)

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     ナカムラ君は、島耕作の初芝電産みたいな超有名電器メーカーの幹部社員だ(まかり間違うと、耕作みたいに将来社長になっちゃうかも、と私は秘かに期待してる)。仕事上の係わりで知り合って十年になるのだが、今では飲みながら歴史と歴小説について熱く語り合うことができる唯一の友である。いうなれば「歴友」なのだ。
     その我が歴友ナカムラ君が、「MARUZEN」の表紙を被った文庫本を二冊、差し出して、
     「室長に是非読んでいただきたくて、勝手に買ってきちゃいましたっ。コレいいんですよねぇ。読んでみてクダサイ」
     という。
     みると舟橋聖一著『花の生涯』上下巻ではないか。そういう経緯であったので、かなりの

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    2011年02月27日
  • 悉皆屋康吉

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    今と重ね合わせたりしながら読む。
    商売人であり、職人でもある康吉の気持ちがすごくよくわかる。
    情勢の揺れ動きのなかでどのように立ち振る舞うべきかを迷い、妻に相談して口論になったりするところが昔の話とは思えないのです。
    お世話になったが、震災で障害者になってしまった伊助を引き取らない部分や、ぱったり終了するあたりがリアルで、変な後味がある。

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    2020年05月13日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    6月に彦根城を訪れるので、何かまつわる小説をと思い立ち選ぶ。NHK第一作大河ドラマにもなっているらしくとっつきやすい。
    井伊直弼のイメージは安政の大獄などで最悪だったにのに、視点が違うとこんなにも変わるのだろうか!
    登場する村山たかは架空の人物だろうと思っていた予想は見事に裏切られ実在していた。著者の舟橋聖一が取材する中で見つけ出した女性とか。諸田玲子が村山たかを主人公にして「奸婦にあらず」も上梓している。
    今下巻を読んでいます

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    2018年05月18日
  • 新装版 花の生涯(下)

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    記念すべき大河ドラマ第1回の原作です。悪役として認知されている井伊直弼を、日本のため、敢えて憎まれ役に徹するヒーローとして描いています。歴史小説としてはあまりに物語的ですから好き嫌いはあるのかもしれません。

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    2013年03月29日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    幕末の大老井伊直弼が、彦根藩の十四男として生まれ、他の大名から養子の口が無い限り、部屋住みの身分のまま生涯を終えるはずだった境遇から一躍大藩の藩主を継ぎ、大老の重責を負って・・・!井伊直弼って傍若無人のワンマンな人物じゃなかったのかな?と改めて歴史を考えさせられた。

    前半を読んでから、自ら埋木舎(うもれぎのや)と名付けた彦根城下の住まい(今も残っている)を見ると、感慨深いもの。

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    2012年06月27日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    時代を見据え、開国やむなしと動いた直弼から見たら、幕末尊王攘夷の志士たちの偏狭なさま。江戸を守るという意識。桜田門で倒されなかったらと思う。

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    2021年02月08日
  • 新装版 花の生涯(下)

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    出身地が鹿児島なので、幕末を扱った小説となると薩長の視点から見てしまう事が多かった。ところが、今回は彦根藩主・井伊直弼。日本史では悪人として描かれ学習した記憶がある。大老となり不平等な日米通商条約を結び尊皇派志士らを多数投獄して処刑する安政の大獄を引き起こすからか、桜田門外で襲撃されても自業自得とばかり思っていた。
    直弼は十四男だったので藩主となることはないと、政治から遠ざかり埋木舎(うもれぎのや)と自ら名付けた邸宅で世捨て人のように暮らしていた。気楽に書を読み歌を詠み茶人としても大成したという。
    ところが思いがけず彦根藩主に祭り上げられ出府していくことになる。「人間はおのれの意思通りに歩いて

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    2018年05月30日
  • 新装版 花の生涯(下)

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    けっこうあっさりと井伊直弼さんは殺されてしまいました。

    最初から最後まで「たか女」さんがかなりの量で出てきたけど、結局彼女は何だったんだろ?
    男性からしたら美人でナイスバディで忘れられない女ってことみたいだけど、ちょっと作られた女性って感じが強くて共感できなかったなぁ…。
    彼女に共感できないと、彼女に惚れまくっているたくさんの登場人物にも共感できないので、そこが残念でした。

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    2012年12月02日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    NHK大河ドラマの第一作(昭和38年放送)の原作です。
    幕末の大老、彦根藩の井伊直弼さんが主人公だよ。
    作者さんは旧制水戸高等学校の出身。
    水戸に縁のある人が ひこにゃんの おやびんのお話を書いたのか…。

    激動の時代、何が正義で何が悪だったのか、それは立場によってかなり変わると思います。
    明治政府は薩長土肥の政権だったから、井伊さんの評価は今までかなり低かったと思う。
    もちろん水戸の人間は複雑な思いがありまくり。
    水戸市と彦根市が敦賀市の仲立ちで親善都市になったのは、昭和43年になってからだからね。

    このお話では、井伊直弼さんは建前よりも実を取る勇敢な人として描かれていたよ。
    きれいごとだ

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    2012年12月02日
  • 新装版 花の生涯(下)

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    期待はずれかなー。長野主膳の存在感が薄いし、ヒロインたか女の造形が掴みどころがない。井伊直弼もまぁ斬新な造形ではなかった。

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    2011年09月20日
  • 新装版 花の生涯(上)

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    ネタバレ

    大老井伊直弼の話。
    安政の大獄を断行し,維新の志士達からは目の仇にされていた直弼だが,開国し,日本を強国にせねばならない,西洋の技術を日本に輸入しもっと良い暮らしを日本に導入せねばならないと考えていたことは,龍馬や勝らと同様であり,ただ,幕府方に居たということで,悪役の大親分に祭り上げられたように感じる。これまでの直弼は暗いイメージであったが,決してそうではなく,本書籍でその考えも一新され,見直したほどである。
    あれほどの大獄を断行した直弼は,当然,自分も刺客に襲われて明日の命もどうなることか分からないと感じていたが,それをおしてまで,閉ざされた日本を開国の方向に舵をきったことは,荒治療ではあ

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    2013年12月15日