【感想・ネタバレ】悉皆屋康吉のレビュー

あらすじ

呉服についての便利屋であり、染色の仲介業者でもある「悉皆屋」の康吉は、職人としての良心に徹することで、自らを芸術家と恃むようになる。大衆の消費生活が拡大する大正モダニズム期には、華美で軽佻な嗜好を嫌い、ニ・ニ六事件の近づく昭和前期には、時代の黒い影を誰よりも逸早く捉える男でもあった。著者が戦時下に書き継ぎ、芸術的良心を守った昭和文学史上の金字塔と評される名作。

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Posted by ブクログ

今と重ね合わせたりしながら読む。
商売人であり、職人でもある康吉の気持ちがすごくよくわかる。
情勢の揺れ動きのなかでどのように立ち振る舞うべきかを迷い、妻に相談して口論になったりするところが昔の話とは思えないのです。
お世話になったが、震災で障害者になってしまった伊助を引き取らない部分や、ぱったり終了するあたりがリアルで、変な後味がある。

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2020年05月13日

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