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Posted by ブクログ
出身地が鹿児島なので、幕末を扱った小説となると薩長の視点から見てしまう事が多かった。ところが、今回は彦根藩主・井伊直弼。日本史では悪人として描かれ学習した記憶がある。大老となり不平等な日米通商条約を結び尊皇派志士らを多数投獄して処刑する安政の大獄を引き起こすからか、桜田門外で襲撃されても自業自得とばかり思っていた。
直弼は十四男だったので藩主となることはないと、政治から遠ざかり埋木舎(うもれぎのや)と自ら名付けた邸宅で世捨て人のように暮らしていた。気楽に書を読み歌を詠み茶人としても大成したという。
ところが思いがけず彦根藩主に祭り上げられ出府していくことになる。「人間はおのれの意思通りに歩いているつもりでも、いつのまにか時代の潮に行く手を決められてしまう」と言葉を残して~。その後、大老となり幕末の激流に呑み込まれ奔騰される運命をたどる。
当時の世情から遅かれ早かれ誰かが開国をしなければならなかっただろう。たまたま直弼に白羽の矢が立ったと同情したくなった。武士よりも文人だった生い立ちを知れば知るほど、安政の大獄を断行した彼の胸中を思わずにいられない。
ハリスが箱根関所を越える時の侍とのかけひきの様子や、ペリー艦隊からスパークリングワイン、アメリカの歴史書などの土産を、家来たちが気味わるく海中に捨てたりする記録も興味深かった。
自分の国の歴史を知っているようで知らないことがあまりに多過ぎる。いかに知識でなく点数を取るために勉強していたかを思う。ああ、口惜しい!
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ、広い世界に目を向けようとしないのか?―米国総領事ハリスの嘆きは、同時に井伊直弼の嘆きでもあった。もはや世界の趨勢を止めることはできない。徒らに攘夷を叫ぶことは、日本国自体を滅亡させることだった…。腹心長野主膳、それに直弼の密偵として、また生涯を賭して愛を捧げたたか女を配し、維新前夜に生きた直弼の波瀾の生涯を描く、不朽の名作。
井伊直弼=悪人のイメージは変わった。
名を残した人・名もなき人・・・何かを変えるには沢山の犠牲が出るが・・・
どんなに立派な人であってもやはり死んだらおしまい。直弼の言うとおりだわ。
しかし、最後までたか女の軽い行動が理解出来んかったわ。密偵?ただの噂好きの○軽にしか思えんかった。直弼・・・嫁も含めて女見る目は今一だったか?
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