【感想・ネタバレ】新装版 花の生涯(下)のレビュー

あらすじ

なぜ、広い世界に目を向けようとしないのか? 米国総領事ハリスの嘆きは、同時に井伊直弼の嘆きでもあった。もはや世界の趨勢を止めることはできず、徒らに攘夷を叫ぶことは日本国自体を滅亡させること。幕府の頽勢を立て直し、諸外国の威圧から国を守るために今必要なのは思い切った「独裁」だ――。幕末、大老として開国を推進し、ついには桜田門外で惨殺された直弼と、腹臣長野主膳、たか女の波瀾の生涯を華やかな筆致で描き出した不朽の名作!

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Posted by ブクログ

昭和36年の小説なので難解な漢字や堅い表現が多いが、目の前に情景が浮かぶような描写は見事で読み進めるうちにどんどん引き込まれる歴史小説の名作。彦根城が世界遺産に登録された暁には大河でリメイクして欲しい。長野主膳と村山たかはどの俳優がハマり役かなぁ。

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2024年01月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容(「BOOK」データベースより)
なぜ、広い世界に目を向けようとしないのか?―米国総領事ハリスの嘆きは、同時に井伊直弼の嘆きでもあった。もはや世界の趨勢を止めることはできない。徒らに攘夷を叫ぶことは、日本国自体を滅亡させることだった…。腹心長野主膳、それに直弼の密偵として、また生涯を賭して愛を捧げたたか女を配し、維新前夜に生きた直弼の波瀾の生涯を描く、不朽の名作。

井伊直弼=悪人のイメージは変わった。
名を残した人・名もなき人・・・何かを変えるには沢山の犠牲が出るが・・・
どんなに立派な人であってもやはり死んだらおしまい。直弼の言うとおりだわ。
しかし、最後までたか女の軽い行動が理解出来んかったわ。密偵?ただの噂好きの○軽にしか思えんかった。直弼・・・嫁も含めて女見る目は今一だったか?

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2023年04月25日

Posted by ブクログ

記念すべき大河ドラマ第1回の原作です。悪役として認知されている井伊直弼を、日本のため、敢えて憎まれ役に徹するヒーローとして描いています。歴史小説としてはあまりに物語的ですから好き嫌いはあるのかもしれません。

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2013年03月29日

Posted by ブクログ

出身地が鹿児島なので、幕末を扱った小説となると薩長の視点から見てしまう事が多かった。ところが、今回は彦根藩主・井伊直弼。日本史では悪人として描かれ学習した記憶がある。大老となり不平等な日米通商条約を結び尊皇派志士らを多数投獄して処刑する安政の大獄を引き起こすからか、桜田門外で襲撃されても自業自得とばかり思っていた。
直弼は十四男だったので藩主となることはないと、政治から遠ざかり埋木舎(うもれぎのや)と自ら名付けた邸宅で世捨て人のように暮らしていた。気楽に書を読み歌を詠み茶人としても大成したという。
ところが思いがけず彦根藩主に祭り上げられ出府していくことになる。「人間はおのれの意思通りに歩いているつもりでも、いつのまにか時代の潮に行く手を決められてしまう」と言葉を残して~。その後、大老となり幕末の激流に呑み込まれ奔騰される運命をたどる。
当時の世情から遅かれ早かれ誰かが開国をしなければならなかっただろう。たまたま直弼に白羽の矢が立ったと同情したくなった。武士よりも文人だった生い立ちを知れば知るほど、安政の大獄を断行した彼の胸中を思わずにいられない。
ハリスが箱根関所を越える時の侍とのかけひきの様子や、ペリー艦隊からスパークリングワイン、アメリカの歴史書などの土産を、家来たちが気味わるく海中に捨てたりする記録も興味深かった。
自分の国の歴史を知っているようで知らないことがあまりに多過ぎる。いかに知識でなく点数を取るために勉強していたかを思う。ああ、口惜しい!

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2018年05月30日

Posted by ブクログ

けっこうあっさりと井伊直弼さんは殺されてしまいました。

最初から最後まで「たか女」さんがかなりの量で出てきたけど、結局彼女は何だったんだろ?
男性からしたら美人でナイスバディで忘れられない女ってことみたいだけど、ちょっと作られた女性って感じが強くて共感できなかったなぁ…。
彼女に共感できないと、彼女に惚れまくっているたくさんの登場人物にも共感できないので、そこが残念でした。

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2012年12月02日

Posted by ブクログ

期待はずれかなー。長野主膳の存在感が薄いし、ヒロインたか女の造形が掴みどころがない。井伊直弼もまぁ斬新な造形ではなかった。

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2011年09月20日

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