江口研一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初パウロ・コエーリョ
神話だったのかな。
ふとしたところに「こんな議論したかった」(でもイマドキ誰もしないってーあははー)って思うような言葉や話題が詰まってる。
例えば・・
規則正しく秩序を守り、人にやさしく、思いやりを持ち、上司には笑顔で応え、部下の面倒をよく見・・家庭では笑顔を絶やさず、失敗を笑わず、もちろん怒らず感謝感謝で生きてます~って余裕かましてる風を装って生活できる、そんなやつのほうがよっぽど狂ってるだろ?っていう問題提起でもあるような。
宝物決定。また読みたい。
聖書とかを重んじる世界の人が描きがちなストーリー展開だなーとか読みながらぼんやり思った。
展開は面白くて一気読みで -
Posted by ブクログ
面白かった。が、正直ここに何を書きたいのか、分からない。一般的な精神病院というものはこの本に書かれているような方法で治療をするところなのだろうか。私には分からない。
私たちは本当にいろんな部分で狂っていて、でもそれを隠すために普通を装っている。普通を装って日々淡々と暮らしていることも、実はとても狂っていると思う。
ベロニカがヴィレットに来たことで、他の人物が変わっていく。みな動き出した。ベロニカが何をしたわけではない。でもそのように水の波紋や波のように干渉し合うのだろう。ベロニカの問題は母と娘の問題でもあった。それを押し殺していたベロニカ自身も狂っていた。
いろんなところに散りばめられた人生の -
Posted by ブクログ
人は生きている間中、自分の意思ではなく、他人と共存していくことにほぼ力を注いでいる。やりたいことを存分にやり遂げたと言える人は、果たしてどのくらい居るのだろうか?
自分の意志と他人からの期待との狭間に生まれる軋轢の火花の大きさが狂気を生み出してしまうのだとしたら、望みを叶えることにも他人を思いやることも、どちらにも生き方の答えを見出すことはできない。
最後の数ページのどんでん返しには、してやられた。謎の医者、イゴール博士の実験の意味も最後にようやくわかった。
ベロニカの迫りくる死の瞬間に、息を詰まらせながら読んでいたが、読後感は素晴らしい本だと感じ、最初とは別の目で、もう一度読み返した -
Posted by ブクログ
精神病を患い、ヴィレットという病院に入院してきた4名の男女。だが4名の過去や心の内の描写を読むにつけ、狂っているのは本人なのか、その周辺なのか境界線があやふやになっていく。
それに対する解は、ラストにイゴール博士がマリーに伝える言葉の中に集約される
「社会は常に、我々にある集合的な行動を強制する。人はただ受け入れるだけ。それに疑問を持つ人は狂っていると言われる。」「無理をして自分を人と同じにしようとすると、深刻な病気(神経症、精神病、パラノイヤ)を引き起こす。」
ラストは急にラブストーリー調になり、おやおや?という感じだったが、きっと読み取れていないメッセージがあるはずなので、時間をあけて -
Posted by ブクログ
あの名作の他を読みたくなった
ん〜直訳ぽく読みにくいところがあって理解できなかった。物語の全体像はとても良かったと思う
人の不幸で自分の幸せを確認するように、死に直面することで生を、生きることを見つける、心の病の治療テーマだった
治療法は今とこの当時とは変わらないように思ったが実際はどうなんだという内容も。太陽の光を浴び、運動しセトロニンを増やす…そんな基本的なことから、自分の限界突破した羞恥、電気イスや危険な賭けみたいな治療法で本来の普通らしい自分を取り戻していく…パウロ氏が描く物語はパンチが効いてるわ
いろんなケースの精神病を知れた本で、予期せぬ憂鬱なんて誰にでもどんなタイミングでもくる、