【感想・ネタバレ】ベロニカは死ぬことにしたのレビュー

あらすじ

ある日、ベロニカは自殺を決意し、睡眠薬を大量に飲んだ。だが目覚めるとそこは精神病院の中。後遺症で残りわずかとなった人生を狂人たちと過ごすことになった彼女に奇跡が訪れる。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

なんだろう、少しノルウェーの森に似た
余韻を残す本作品。

他者を観察することで自分を客観視できる。

これは他人事にできない
自分の将来の人生の話なのかもしれない。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

元々、パウロコエーリョがスピってるのは知っていたので、そんな驚きもしなかった。最後の種明かしも、メッセージ性も、想像を超えたものではなかった。ただ全体的なセリフのポエジーが良かった。また、それ以上にベロニカの心情に強烈な共感を覚えた。何ってわけではない。ただ何となく何かが足りなくて、死にたい。鬱って暗い描写が多いと思われがちだが、このような鬱の形もあり、同時に共感者はこっちの方が多いだろう。私はベロニカだった。

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2024年02月27日

Posted by ブクログ

初パウロ・コエーリョ
神話だったのかな。
ふとしたところに「こんな議論したかった」(でもイマドキ誰もしないってーあははー)って思うような言葉や話題が詰まってる。

例えば・・
規則正しく秩序を守り、人にやさしく、思いやりを持ち、上司には笑顔で応え、部下の面倒をよく見・・家庭では笑顔を絶やさず、失敗を笑わず、もちろん怒らず感謝感謝で生きてます~って余裕かましてる風を装って生活できる、そんなやつのほうがよっぽど狂ってるだろ?っていう問題提起でもあるような。

宝物決定。また読みたい。
聖書とかを重んじる世界の人が描きがちなストーリー展開だなーとか読みながらぼんやり思った。
展開は面白くて一気読みできる。

「アルケミスト」をポチった

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2022年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作品を他の作品で例えています
そう言うのが苦手な方は注意!!!

あくまで私の感覚ですが
これは『星の王子さま』in精神病院
みたいな感じです。
精神病院に入ったベロニカは
そこで様々な人と出会い
経験を積み
気付きを得ていきます。
私は全般性不安症だった頃にこれを読みましたが
そう言った追い詰められた時にこそ
響く作品のように感じます。 

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2021年11月02日

Posted by ブクログ

人は何故うつ病になるのか?自殺未遂のあと、精神病院で「狂人とされる」人たちと過ごすことになったベロニカ。後遺症のため数日後に死が迫るなか、彼女の中で何かが変わっていく。
これは泣ける。自殺未遂に至るまでの過程が少しずつ明かされ、その決定的な理由に心を打たれた。
彼女と交流する「狂人」たちの物語にも、誰しも共感するものがあると思う。鬱病になる人やそこから自殺を選んでしまう人の気持ちがわずかに理解できたような気がした。
ベロニカの心の変化は、読んでいる私たちにも生きる意味を問いかけてくる。様々な人生のヒントが詰まった感動作。

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2021年08月26日

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“正しい人は、それがただ一番強い人ってだけなんだ。この場合、矛盾してるが、臆病な人ほど勇ましくなって、彼らは他の人たちみんなにその考えを押し付けてしまおうとするのさ”

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2021年07月24日

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ネタバレ

「きちんとした行動のマニュアルに従うのではなく、自分の人生、欲望、冒険を発見して生きろって教えてやるの。」
大人になると色んなことを我慢して自分を押し殺すこともあるが、自分の感情をさらけ出すことが悪いばかりではないし、自分の思いに向き合うことも必要だと改めて感じた。
深い話だった。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

面白かった。が、正直ここに何を書きたいのか、分からない。一般的な精神病院というものはこの本に書かれているような方法で治療をするところなのだろうか。私には分からない。
私たちは本当にいろんな部分で狂っていて、でもそれを隠すために普通を装っている。普通を装って日々淡々と暮らしていることも、実はとても狂っていると思う。
ベロニカがヴィレットに来たことで、他の人物が変わっていく。みな動き出した。ベロニカが何をしたわけではない。でもそのように水の波紋や波のように干渉し合うのだろう。ベロニカの問題は母と娘の問題でもあった。それを押し殺していたベロニカ自身も狂っていた。
いろんなところに散りばめられた人生の本質、生きる意味みたいなものが、時折染み入ってくる。
『尊厳って何なの?人に良く思われたいってことでしょ。行儀よくて、隣人への愛に溢れる人みたいに。少しは自然に敬意を払いなさいよ。動物の映画かなんか観て、自分のスペースのために戦ってる姿を見てみなさいよ。』p.121
『基本的に、私の人生で起きている全てのことが自分たちのせいで、誰のものでもないの。』p.184
『きちんとした行動のマニュアルに従うのでなく、自分の人生、欲望、冒険を発見して“生きろ“って教えてやるの。』p.184

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

※精神的に不安定となっている方は、読まないか一気に全部読んでしまうことをおすすめします。

施設の職員が患者たちに寄り添っているような寄り添っていないようなところが安心して読めました。ベロニカだけではなくて、他の人物の過去が描かれているのも良かったなと思います。

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2024年07月24日

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人は狂うという贅沢を、そうできる立場にいる時だけ許す。→狂っているという状態を人が当たり前に持ち合わせているものだとしたら、それは正常かもしれない。我々は人の目を気にして狂気を隠して生きているという事だろう。法、常識、倫理の元私たちは制限されている。欲望のままに行動することは現代では不可能なのかもしれない。

人は幸せであるほど、不幸せなんだ。幸せの基準が上がると求める基準も上がる。終わりなき欲求に終止符を打つものは何なんだろうか。生き甲斐とかだろうか。

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2024年07月07日

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10年くらい前少し心が病んでたときに読んだ。
病んでる主人公に母親が言った言葉。
「人生はそんなに複雑じゃない」

私はその言葉にけっこう救われた。
自分が考える程、けっこういろんな事って複雑じゃない。とりこし苦労って事が案外多い。

自分で物事を複雑にしないように。
うまく生きる術はそのことに尽きるのではないかとこの本を読んで思った。

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2024年03月01日

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人は生きている間中、自分の意思ではなく、他人と共存していくことにほぼ力を注いでいる。やりたいことを存分にやり遂げたと言える人は、果たしてどのくらい居るのだろうか?

自分の意志と他人からの期待との狭間に生まれる軋轢の火花の大きさが狂気を生み出してしまうのだとしたら、望みを叶えることにも他人を思いやることも、どちらにも生き方の答えを見出すことはできない。

最後の数ページのどんでん返しには、してやられた。謎の医者、イゴール博士の実験の意味も最後にようやくわかった。

ベロニカの迫りくる死の瞬間に、息を詰まらせながら読んでいたが、読後感は素晴らしい本だと感じ、最初とは別の目で、もう一度読み返したいと思った。

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2023年08月19日

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文章が(翻訳が?)少し私には読みにくかったけれど、最後まで読んだら、「あ。そういうこと!」となって、もう一度読みたくなって二度読んだ本。

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2023年08月11日

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不幸ではないのになんだか心が満たされない、そんな日々はないだろうか。なに不自由なく暮らしていた若くて美しいベロニカは、ある時自殺を試みる。理由は、老いて下り坂になる今後の人生に悲嘆したこと、不条理な世の中に対してなにもできない無力感に襲われたこと。しかし彼女の自殺は失敗し、精神病院へ幽閉されてしまう。この物語は、「狂気」の世界と「普通」の世界の垣根を揺さぶり読者に疑問を投げかけてくる。そして、生への希望をも与えてくれる。『アルケミスト』とはちょっと味覚の異なる、心の探求書ではないだろうか。

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2022年02月01日

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自殺未遂の女の子が精神病棟に入れられそこでで会う患者に影響され影響を与えたりで自分を取り戻していく素晴らしい話
生きることの情熱を呼び覚まさせることができる内容
細かいことはよくわからんが人生は素晴らしいってこと‼️

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2021年07月07日

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ネタバレ

p.252
“死を意識することで、より密度の濃い人生を送るよう力づけられることがある”

BUMP OF CHICKENのsupernovaの歌詞や傾物語の扇ちゃんの信号の話を思い出しました。
二日酔いで苦しんで二度と酒は飲まないと誓っても、喉元過ぎれば熱さ忘れ、再びアルコールに走ってしまう。過ちを繰り返すのが人間の本質だと思いますが、ベロニカのその後はどうなったんでしょうかね?素敵な人生を歩んでくれたら嬉しいです。

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2021年06月09日

Posted by ブクログ

全てを手に入れた若き女性が、自殺をすることにして、睡眠薬を大量摂取するが、精神病院で目覚めてその中の狂人達と過ごすという話。
裏表紙に「そんな彼女の前に、人生の秘密が姿を現そうとしていたーー。」
って書いてあって、めっちゃ期待してたんですが、一応オチらしきものはあったんですが、そこに至るまでの話がわりと平坦だったので、ちょっと飽きてしまった。狂人なのか、狂人のふりをしているのかいまひとつ分からず、その辺見分けられると面白いかも。

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2021年04月28日

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狂人と狂人でない人の違いって何なのか?
境目がわからなくなった。
精神病院の患者がおかしいのは前提にあるが、
でも看護師や院長の方もおかしいのでは?親の方がおかしいのでは?と思えてくる。

複雑な人間関係、ストレスのかかる社会、忙しい毎日を送っていると、ある日突然に心が壊れてしまう事は誰にでも起こりうる。
しがらみに囚われず自由に自分の思うままに生きて良いんだよと、背中を押された気がした。
やりたい事をやってもいいんだね。うん、やろう。

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2025年07月13日

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精神病を患い、ヴィレットという病院に入院してきた4名の男女。だが4名の過去や心の内の描写を読むにつけ、狂っているのは本人なのか、その周辺なのか境界線があやふやになっていく。

それに対する解は、ラストにイゴール博士がマリーに伝える言葉の中に集約される
「社会は常に、我々にある集合的な行動を強制する。人はただ受け入れるだけ。それに疑問を持つ人は狂っていると言われる。」「無理をして自分を人と同じにしようとすると、深刻な病気(神経症、精神病、パラノイヤ)を引き起こす。」

ラストは急にラブストーリー調になり、おやおや?という感じだったが、きっと読み取れていないメッセージがあるはずなので、時間をあけていつかまた再読したい。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

あの名作の他を読みたくなった
ん〜直訳ぽく読みにくいところがあって理解できなかった。物語の全体像はとても良かったと思う
人の不幸で自分の幸せを確認するように、死に直面することで生を、生きることを見つける、心の病の治療テーマだった
治療法は今とこの当時とは変わらないように思ったが実際はどうなんだという内容も。太陽の光を浴び、運動しセトロニンを増やす…そんな基本的なことから、自分の限界突破した羞恥、電気イスや危険な賭けみたいな治療法で本来の普通らしい自分を取り戻していく…パウロ氏が描く物語はパンチが効いてるわ
いろんなケースの精神病を知れた本で、予期せぬ憂鬱なんて誰にでもどんなタイミングでもくる、そんな少しの余裕の心持ち?を持たせてくれたように思う
人生は冒険と奇跡の連続。そんなメッセージをこちらの本でも受け止めれた

好きなフレーズ引用
ああ この地球的な痛みは…独特で間違うはずもなかった
おかしいかもしれないけど たぶん それが彼女の人生で1番幸せな瞬間だったと思うの
彼女は幸せでも不幸せでもなく だからこそ生き続けれないのだと言ったの
このわたしがよ。要するにねイーゴル博士 顔に雨を感じて 魅力的だと思う男性に笑いかけたいの
冒険の危険には1000日分の安らぎも安心も敵わないから

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2025年02月08日

Posted by ブクログ

開始: 2024/8/12
終了: 2024/9/2

感想
死への意識。狂気は人間にとっての贅沢品なのかもしれない。日々の食事に困り、どこで眠るにも安全でない状況。人は生の素晴らしさに浴する。

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2024年09月02日

Posted by ブクログ

p.79 人は教わって学ぶことなどほとんどない。ただ自分で見つけるしかないのだ。

p.80 狂気とはね、自分の考えを伝える力がないことよ。まるで外国にいて、周りで起こってることは全て見えるし、理解もできるのに、みんなが話してる言葉がわからないから、知りたいことを説明することもできず、助けを乞うこともできないようなものよ。


自殺を決めたベロニカが精神病院へ入れられて、そこでゼドカやマリー、エドワードといった精神病患者たちや医者、看護師とすごすことで様々な知見を得るストーリー。
詩的な表現が多く、ハッとする文章に出会う。ただ、当時の人たちの精神病患者への差別意識を見ることもあるので、鬱病の発症率が多い現代日本とは感覚が違う。狂った人と見なされることの恐怖や、戦争から明けたばかりという空気感が、病院の内側の人たちから滲み出てる。独特の空気感(スピリチュアルの香り付き)があるけど、ラストの展開がやや私には肩透かしにも感じられた。

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

読みやすいわけではないしスッと内容が入ってくることもそんななかったけど、おもしろかった
自殺、精神病患者、楽園のヴィジョンとかスピ系な内容で興味深かった
翻訳通さず原作で理解できたらもっと面白かっただろうなぁと思う

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2023年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自殺した人を周りが思うのに
その人はなんらかの理由があって、自殺を選んだと思うけど

毎日の繰り返し、平凡な毎日
それが自分にとって恐怖になるから死を選ぶ場合もあるんだなと。
これといった理由じゃなく。

ところどころ理解しにくいところもあったけど
沁みる言葉もたくさんあった。

おかしいとかおかしくないとか
自分がはたして判断できるのか?
自分がおかしい可能性だってあるんだって
世の中の批判ばかりしてる人に読んでほしい。

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2023年04月24日

Posted by ブクログ

「普通に合わせるために生じるズレが憂鬱さを生み出す」という言葉が突き刺さった。
狂ってる、普通じゃないと思われたくないし、周りの人の目を伺ってたりするときこそ、一番自分の心に負荷をかけているなと改めて思った。
なかなかパウロの作品の中でも読み進めるのが難しかったが、自分も心の病の経験があるからこそ腑に落ちる物語だった。

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2023年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自殺未遂で精神病院に入院した若い女の話。死にたくなるような退屈や絶望、出会った精神病患者たち、たくさんのものが彼女の人生を変える。映画も気になる。

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2023年01月01日

Posted by ブクログ

狂ったとされる人が色々と出てきて、狂気とは何かを考えさせられる作品。

舞台や登場人物が特殊なこともあり、後半の展開に期待しながら読み進めたが、個人的には消化不良だった。登場人物の誰かに共感できれば、また違った感想になったかもしれないが。

とりあえず翻訳がわかりにくい(じゃぁ、お前はポルトガル語を訳せるのかと言われると、ごめんなさいと言うしかないが)。訳者あとがきを読むと、インシュリン・ショックと電気ショックを取り違えているところもあり(文庫四版)、訳者もこの作品が好きなわけではないのかな、と勘ぐってしまった。

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2021年10月24日

Posted by ブクログ

ユーゴ分裂時の背景が人々のアイデンティティや生き方に少なからず影響を及ぼしているんだな、
日本人は自殺者が多いっていう文言が出てきてびっくりした。日本はナショナリティ関係なしに病むよなぁ、現代病。
81/100

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2021年09月12日

Posted by ブクログ

読むのに時間がかかった。
夢に蓋して、みんなと同じように生きてきたベロニカ。
狂気とは人と違うこと。自分に正直になること。
死を意識すると、1日を真剣に捉え生き方を考えるようになる。

自分はそこまで蓋してないしなあ。
この本を私に薦めた方々は、常に悩みがあるタイプ。
世の中にはこの内容に共感する人が沢山いるのか。

自分は蓋しないように、言語化出来ている。
読むタイミングによってはもっと響いていたかもな。

小説は、他者との違いを浮かび上がらせる。
だからもっと読みたくなるんだ。

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2021年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わって、これはベロニカだけでないベロニカとそばにいた彼らの話なのだとわかる。だから読んでいる途中、マリーやゼドカの話が入ってくるがうまく入り込めなかった。ただ終盤のエドアードの話はとてもよくて、素直な自分でいようとする彼と父の会話は自分にも置き換えて読んだ。
けどこの話の本筋は現代で生きなくてはいけない人たちがどうやって自分を存在させて生きていくかというところだと思い、置き換えてしまうと少し小説とはずれる。パウロ・コエーリョは彼にしか描けない輝きに満ちた言葉を放てる作家で、読むと共感とともに思い切り背中を押してくれるような小説をこれまで読んだ。ベロニカは死ぬことにした、はたしかに共感はあったが、背中を押す力は控えめだったと思う。これは人によるだろうが。
設定と展開や構成が僕の中身からはすこしずれていたんだと思う。同じ病院の中の話だったら、クンデラのシンポジウムが僕は好きだし、前にも述べた輝きに満ちた言葉を放つ小説だったらアルケミストや11分間のほうが好きだ。だが出てくる人や話の展開をすべて知っているうえで読む二回目は、ちがう読み味になると思う。

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2021年04月23日

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