村上竹尾のレビュー一覧
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購入済み
なかなか無いマンガ
医療従事者なので、患者目線が解って凄く為になる。
主人公が目だけってのが斬新だけど、それでも伝わるのが凄い!
シンプルだけどカラーなので、分かりやすい
もう一回読んでみようと思える -
購入済み
生きるということ
当人しか世界に居なかったのが、大病を経られ、「世界の中の自分」という視点が増えたのが素晴らしいです。
働いてお金を得ることも大切ですが、実は人生には色んな生き方があり、どの要素を大切にするかで意味が変わってくる気がしました。たとえば生きてるだけでいいとか、名声を得るのが人生とか、良い伴侶を得るとか、人それぞれに様々な解釈をしてよいのだ、と。
自身も大病で人生観が大きく変容した事があり、人生への取り組みの面で、とても共感を得ることが出来ました。
実は周りにとても大事にされてるのに気づかない時期ってありますが、作者様は危ういところでそれを知ることが出来たので、さらに価値の高い人生を歩まれるの -
購入済み
医療者にとてもオススメです
ネットの広告で偶然見つけ、職業柄興味がありその場で購入しました。
救命救急センターで看護師をしており、筆者さんのように意識が混乱したような状態の方がたくさんいる病棟で勤めています。
作品中にもありますが、そのような方が混乱している状態のときに自分の感じていることをを上手く他者に伝えることは困難で、また良くなっても元々の認知症や発症後の後遺症で伝えられなかったり、しっかり話ができるようになってもその部分の記憶が抜けてしまっている方が多く、患者さんがどのように家族や医療者の言葉を感じているかを本人の口から聞くのはとても難しいのです。
それを見事に言葉と絵で表現し、多くの読者に伝えてくれるこの作品 -
Posted by ブクログ
ネタバレ消えちゃったので、思い出し書き。
読み終わって思ったことは、「この本をよんでよかったな」ということです。
前作を読んだことで思った「大変だったんだな」という一方的な理解が今作を読んだことで破壊されたのでよかったなと思いました。
あと、ご自分で幻覚の絵を描ける方って少ないと思うので、それもよかったなと思いました。
印象的だったのは、赤ん坊によって世界が破壊されるところです。
大人だと、話しかけたり行動することで、相手に働きかけができますが、赤ん坊はそんなことはしていないわけで。
筆者さんが、一方的に受け取ったということは、筆者さんは感受性が強い方でもあるのかなあと思ったり、「働きかけない、存在す -
購入済み
興味深くとても面白かった
独特の絵の雰囲気が気に入りました。回復して来た時の鮮明な情景(絵のジャンルが変わる)や実際の写真を交えての表現方法が前衛的で、体験した本人だからこそ描ける漫画だなと思いました。
医療や福祉関係者にも是非読んでほしい。
実写化しても面白そう。映画かEテレ風なシュールでダーク、だけど最後はスッキリさせるような感じに。絶対所謂「タレント」は起用せず…
面白かった〜〜 -
購入済み
今度はちゃんと紙の本で買う
何度読んでも涙が出ます。
日々自分なりにもちゃんと生活しようと心から思いました。
そして周囲の人にも改めて感謝して生きようとも思いました。
買って良かった!と思える作品です。 -
Posted by ブクログ
作者自身の描写が、目と眉だけなのに妙に気持ちが伝わる。作者の心理状態もビンビン伝わる。
この人は本当に表現力がある。
死の淵から復活し、この時の経験を作品にするということは自分の中でかなりの葛藤があったことと思う。
それでも書籍化してくれたおかげで読むことが出来たのだから、心から感謝を述べたい。
この作者は芯の強い人だ。
何しろあの状態になっても、自分のことを嘆かない。
以前の生活や無理していたことを反省はすることがあっても、泣くことはあっても「なぜ自分がこんな目に?」という嘆きの涙をみせることは無い。
一歩一歩、確実にやりこなしていく。
そして周りの人への感謝を胸に刻んでいく。
だからこそ -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは手元に置いておかないと。
わたしもいろいろあって、文字が読めなかったり計算できなくなったりしたことあるけど、
ふっと回復したりしたし、
人間って基本的に身体が生き残るようにできてるんだなあと思ったことがあるので。
「生かされてる」
どんな人生を選んだとしても、これだけたくさんの人に囲まれてる人はそうそういない。見舞いが絶えないってすごいこと。これだけ人との縁をもってるひとが死にそうな人生を歩むなんて、って思う人はいるかもしれないけど、結局実際に言われないと感じないとわかんないことってたくさんあるんだよなあ。
自分から手放してたかもしれない「幸福」があるかもしれないけど、相手がもっててく -
Posted by ブクログ
「自分が好きなことなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう」
そう書かれていた言葉が痛かった。
私はそこまで何か目標に思って生きてきたものもありません。要所要所である程度の努力のようなことをしていたかもしれません。ただ、今思い返せばその努力すべてが「甘かった」と思います。
やりたいことがあって、才能が無いのだと最初からあきらめ、右から左に興味を移し、今に至る。世の中、食うに困らない環境を貰って生きていますが、本当に好きなものを仕事にするのは苦しくもつらいことなんだろう。辛くて辛くてそれでも自分にはこれしかない、という生き方をしていた矢先、突然の病気。しかも、巻末についている主治医の方のコメン -
Posted by ブクログ
タイトル通りの心配停止から生還したイラストレーターさんによる漫画。
もちろんエッセイとして、実際に体験したことの物凄さ、過酷さを追体験もできるし、その一方で、心が、身体が、脳が壊れた状態の人をどう描くかという表現の技巧を楽しむこともできる。
医学的な話や、発症に至るまでの経緯(かなり厳しいお仕事環境であり、また不摂生もあった模様)はさわり程度に留め、主人公の一人称、主観の表現に徹したことで再生の過程がより強調されているように感じた。
ちょうど並行して柳田邦男「『犠牲』からの手紙」を読んでいて、こちらは息子の自死という「二人称の死」に直面した人間のグリーフワーク(精神の再生)について述べている