古谷敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初代ウルトラマンのスーツアクター古谷敏氏の回顧録。
メロドラマ映画の主役を目指し、役者の世界に飛び込んだ若者が顔を見せない配役に選ばれる。その葛藤はこの本だけでは語り尽くせないと思う。それでも、彼は仲間や子供たちの笑顔に支えられ、自分だけのウルトラマンを創り出す。
しかし、彼のピークはそこまでだった。
ウルトラマンが終了後の俳優業引退、起業、結婚、消息不明のことについて、多くを語っていない。つらい、不器用な人生を送ってたんだろうと察する。
でも、彼はウルトラマンでの苦労があったから、昔の仲間の後押しで、再び表舞台に帰ってくることができた。その結果が、この本だ。
不本意な仕事・人生だっ -
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Posted by ブクログ
初代ウルトラマンのスーツアクター、ウルトラセブンのアマギ隊員役としてウルトラマンに関わった古谷さんの自伝。
スーツアクターなんて言葉がなかった時代、スタッフと試行錯誤してウルトラマンを作り上げる様子は読んでいて興奮させられる。映画に憧れ東宝ニューフェイスとしてデビューしテレビ作品に鞍替えした著者から見た当時の映画界やテレビも興味深い。
著者はウルトラセブン後に俳優を引退しイベントプロを立ち上げるが残念ながら失敗。そのあたりはまだ人に話せるほど気持ちが整理できていない様子。いつか話せるようになるといいな。
幼少期からこの本を書くきっかけのウルトラマン俳優たちとの再開まで、全編通して著者の素朴な人 -
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Posted by ブクログ
・初代ウルトラマンが好きで、三回変化したウルトラマンのマスクが判別できて、スーツアクターがセブンのアマギ隊員ってことぐらいを知ってる人なら楽しめる。さらにマニア度が高い人ほど、本書の面白みを味わえるだろう。
・ウルトラマンを、世界観やら社会風刺やらという側面から捉えた著作は数多いが、編著者が自負する通り、戦いそのものにフォーカスをあてたものは、これまでになかったように思う。幼少期に視聴していた頃は、そのシーンこそが楽しみであったはずなのに、虚をつかれた感じだ。
・タイトル通り、名勝負が10番、取り上げられているわけだが、戦いそのものに焦点をあてているので、その顔ぶれには「?」と感じるものも -
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Posted by ブクログ
今年はウルトラシリーズ誕生から45年です。
ボクらの世代では、やはり、オリジナルウルトラマンです。初代というか、第一次というか。
で、その中の人であったのが、この著者、古谷敏さんです。
読んでいて思うのは、俳優としては不遇だったのかもしれないけど、もぉ、いい人すぎるんじゃないの?ということ。
行間からいい人汁があふれてきてるのです。淡々と衒いなく活写されている、昭和40年代のあのころが、懐かしい。
誰かの悪口などはありません。が、一箇所だけ、古谷さんに対して態度の超悪かったスタッフのことがでてきますが、それは本人が怒る前に尊敬する監督が叱ってくれたということで、監督へのお礼になっていま -
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