ジェフリー・ムーアのレビュー一覧
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本書内にも記載があったが、いままでの著者の「キャズム」などに比べて、実用的というか、手引書感が強く出ている。そういう意味で有用な一冊だと思われ。イノベーションのジレンマ的な状況から脱し、破壊的イノベーションで勝つ(もしくは破壊的イノベーションから守る)ために組織や事業をどう管理・運営するか、MicrosoftやSalesforceのケースを実例として(そしていくつかの反面教師事例も企業名をあげて)紹介されている。
破壊的なイノベーションによる組織のトランスフォームを早期短期に実現するには集中が肝要だし、そのためにリソースをどう振り向けるか、など、学ぶところは多かった。 -
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ネタバレ情報処理試験の頻出ワード・「キャズム理論」。
でも、情報処理試験以外で見たことがない!と言う人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、キャズム理論を知ったきっかけは情報処理試験でしたが、
ひょんなことから「原書を読んで、ちゃんと知ってみよう」と思い、手にとりました。
試験で表層をかじってただけなのがもったいなかったと思うくらい、おもしろくて、いろんな意味でためになる本でした。
マーケティングやIT戦略・経営戦略を今やってるよという人や、
将来的にやっていきたいと思っている人にはとてもオススメです。
<以下、すごく簡単に内容をまとめ>
「キャズム理論」は「イノベーター理論」と混同されることもあります。
キャズム理論はイノベーター理論を土台として改良された理論というかんじなので共通点もあります。
ふたつの理論の共通点は下記の2点です。
①「ハイテク製品をどうすれば市場に普及させらるか」を扱った理論であること。
②ハイテク市場は以下の層にわかれていて、上から順にハイテク製品が普及していくと考えること
・ 2.5%のイノベーター(ハイテク大好きのオタク)
・13.5%のアーリーアダプター(オタクじゃないけど、ハイテクを取り入れる意義をわかって経営を動かせる「動きの速い、デキる人たち」)
・34.0%のアーリーマジョリティー(自分が何かを動かすわけじゃないけど、流行ってるものは取り入れたいな!という人たち)
・34.0%のレイトマジョリティー(ちょっと流行ったくらいじゃ取り入れないけど、取り入れないとヤバい雰囲気になったら取り入れるか…)
・16.0%のラガード(新しいものは基本、拒否。スマホ?なくても生活できるでしょ、っていうかなんで公衆電話がなくなってるの?という人たち)
違いは、イノベーター理論では、ハイテク製品は市場の層を上から順に「自然に」普及していくもの と考えるのに対して
キャズム理論は、たとえ市場の上の層に普及しても、そのままの売り方では下の層には普及しないよ! と考えること。
だから、企業はその製品をどこの層に売り出したいかによって、明確に戦略を変えるべきなのだ、と。
そして、各層に売り出すための戦略はどんなものかを、理論と具体例の両面で解説してくれています。
<まとめおわり>
個人的に印象に残ったのは、「ラガードとの付き合い方」のところでした。 -
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この本の旧版に当たる『キャズム』はもうずいぶんと前に読んだ。本書『キャズム2』は、そのエッセンスは変えずに、取り上げる企業を最新の事例に変えたものになっている。確かにSalesforce.com、VMWare、Aruba Network、Box、などが新しい成功企業が事例として取り上げられていて、興味を持って読みやすい。また、キャズム理論とは関係なくマジョリティを得た例としてAppleのiPadやFacebook、YouTubeにも言及がある。失敗事例としてもMySpaceやセグウェイの名前が引かれている。
本書の内容だが、著者が20年以上前に提唱したキャズム理論によるターゲットの分類 (イノベーター、アーリー・アダプター、アーリー・マジョリティ、レイト・マジョリティ、ラガード)とそのキャズム(アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間にある障壁)を超えるための方策が丁寧に説明されている。ハイテクビジネスにおいて、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティのニーズが異なり、そのために取るべきアプローチが違うということだ。「両者には共通点が少ないため、アーリー・アダプターがアーリー・マジョリティの適切な先行事例になり得ない」とまでい言う。前者はビジョナリーが先導し、後者は実利主義者が判断するもので、そもそものターゲットが異なるし、求めている製品の特性も異なる。本書の前半はキャズム理論の骨子ともいうべきこの分析に多くが割かれている。
また、キャズムの超え方として、ターゲットは顧客の数ではなく痛みの大きさをもとに決めるべきであるとしている。最初のターゲットはニッチでもいい。その一番ピンたるターゲットを倒してから、二番目以降のターゲットに広げていけばいいのだ。旧版から続いて事例として採用されているドキュメンタム社が医療事務に最初のターゲットに選定した事例がよい例だ。また、適切に競合相手を選定するべきだというのも当然なのだけれども重要だ。元々の競争相手としての明確な代替事案がなければそこに充てる予算も確保されていないということだからだ。また、そのこととつながっているが、製品に「名前」を付けることの重要性も指摘されている。
改めて2001年に日本で出版された『キャズム』と簡単に読み比べると、本書の中盤の構成に反映されている「攻略地点の決定」→「侵攻部隊の集結」→「戦線の見定め」→「作戦の実行」という手順、販売チャネルの重視、ホールプロダクトの概念、プロダクト・マネージャとプロダクト・マーケティング・マネージャとホールプロダクト・マネージャの区別の必要性、組織と報酬、など重要な概念は当然ながらそのまま書かれている。上記のビジネスモデル上の概念は何となく意識のうちにあるが、これって昔読んだ『キャズム』に書かれていたことだったのかと思い出すものが多かった。
『キャズム』後に出版された本の中から、「トルネード理論」と「フォー・ギアズ・モデル」に関する解説が付いて、若干お得感。すでにある程度の知識があったということもあろうが、非常に抵抗なく読めた。ここに書かれていることは今の世の中だと必須のアイテムなんだろうと思う。実行は難しいけど。
過去自分が関わったVoIPのサービスやAndroid STBはハイテク製品の事例に当たるとは思うが、キャズムの理論に当てはめてどうだったかな、と考えながら読んだ。『キャズム』を読んだことのないのであれば、ぜひ。 -
Posted by ブクログ
前作が出て以来、「キャズム」という言葉は一気に定着した感じがするが、あの時どれだけの人がこの本の第一版を読んだのだろう。自分も多分その一人で、表紙は覚えていて、続編のトルネードは読んだ記憶はあるのだが・・・。前作を、現代流に改訂したとのこと。確かに、3Dプリンタを題材にしていたり、FBが出て来たり、前作の際にはなかった事例に書き換えられている。ハイテクBtoB企業がいかに「キャズム」を超えるかについて説く。全くその通りだと思い、今、自分に降りかかっている案件を思い浮かべる。具体的な行動指針まで示している本書は、このITベンチャーが多い昨今、BtoB企業の人、これからメジャーになろうというブランドの人はもちろん、マーケティングに携わる人は読むべき書であろうか。
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Posted by ブクログ
ネタバレIT営業として比較的未開拓な市場を攻めている自分にとって、大変学びが多かった。
以下、実践したい事とメモ。
◎実践したい事
・コア人事/ 事業継承をテーマとしたイベント企画や製品訴求(ニッチマーケティング)を行う
→MMは、実利主義者と保守派が多くを占めていると予測される
→Marketing主催の大規模イベントやAI訴求がクリティカルに刺さらない可能性がある
・顧客内でビジョナリー、実利主義者、保守派かを見極め、それぞれにアプローチする
→ビジョナリー : タレマネ機能の連携やAI
→実利主義者 : 同業界内の事例や弊社のマーケット支持率
→保守派 : 各社の人事課題に対する弊社の利点(機能の網羅性は推しすぎない)
◎メモ
主な顧客層として、以下5タイプが存在する。
1. Innovators テクノロジー・マニア
2. Early Adopters ビジョナリー
3. Early Adopters 実利主義者
4. Late Majority 保守派
5. Laggards 懐疑派
上記のうち特に2.3に大きな溝(キャズム)が存在している。加えて自分がターゲットとする市場だと3.4のキャズムも目立つと感じた。
これを乗り切れるかどうかが生存のための鍵となっている。
ビジョナリーが求めるのは「変革のための手段」であり、実利主義者が求めるのは「生産性を改善する手段」、保守派が求めるのは「利便性と使いやすさ(Not 性能の豊富さ)」だからこそ、それぞれに異なったアプローチが必要となる。
しかしながら、以下の理由から2.3間のキャズムを乗り越えるのは難しいとされる。
1. 実利主義者は自身の業界内の選考事例や相互の信頼関係を重視して購入を決めるが、ビジョナリーは業界の垣根を超えて情報を集めることが多く、実利主義者の業界内で確固たる知名度を築くのは難しい
2. マーケットリーダーを選ぶ傾向が高い(確立されたプロダクト、エコシステム、サードベンダーで形成されたアフターマーケットを優先する傾向にあるため)
上記に対するアクションとして、まずは「ニッチマーケティング」が重要である。(売り上げを期待できない小さい分野には着手しない思考はキャズム越えの足枷となる)
ニッチ市場で、実利主義者に訴えかけるようなプロダクト一式を完成させる(ニッチ市場における口コミが、より大きなターゲット市場への橋渡しになる)。
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BtoBでビジネスをしている方
自社商品がテクノロジーを活用して、消費者にとって身近な商品でない方におすすめのマーケティング本!
freeeの創業者佐々木さんもキャズム理論を読み、クラウド会計freeeのマーケティングに応用させたという記事を拝見し、読んでみました。
キャズム理論はハイテク商品だけでなく、消費者にも身近なローテク商品にも使われています。
しかし本書は"ハイテク商品"+"BtoBビジネス"に特化して解説しており、一般的なマーケティングでは取り扱わない内容だったため新鮮に感じました。
ビジネスの7割はBtoBと言われています。市場規模が大きなBtoBビジネスですが、消費者の目に触れないため、マーケティングと関連がないと感じる方も多いのではないでしょうか。
本書を通じると、少しでもBtoB市場の構造を理解でき、マーケティング活動に活かせるアイデアが思い浮かぶと思いました。
キャズム理論では、BtoBビジネスの市場を主に4つに分類しています。
1.テクノロジーマニア
2.ビジョナリー
3.実利主義者
4.保守派
ハイテク商品は、1〜4を順番に通っていきます。
最初にテクノロジーが好きすぎてたまらないテクノロジーマニアを通り、次にその商品を活かしてビジネスをする実業家に出会います。
順調に3.実利主義者に使われれば良いのですが、ビジョナリーと実利主義者の間にはキャズムと言われる、"大きな溝"があり大抵の商品はここで市場から姿を消してしまいます。
キャズムを超えるには、ビジョナリーと実利主義者の違いを認識し、売る方法を変えなければなりません。ここが大きな論点でした。
その他にも市場別に消費者の特性を理解し、ボウリングのピンとなり得る"影響力ある人"を選択することで市場浸透化を促進させられます。
このようなBtoBビジネス+ハイテク商品に活かせるマーケティング理論が紹介されていますので、興味がある方がは是非読んでみてください。
個人的に今はtoCマーケティングが多いので、活かすところが少ないのが残念。 -
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ネタバレキャズムの著者ジェフリー・ムーアの本。
既存ビジネスと新規ビジネスを同時に経営管理していく上での指南書。
新規のためのゾーン攻撃。
既存のためのゾーン防御。
併せてゾーンマネジメント。
4つのゾーン。軸は破壊的イノベーション・持続的イノベーション、収益パフォーマンス・支援型投資で、パフォーマンスゾーン・トランスフォーメーションゾーン・インキュベーションゾーン、プロダクティビティゾーン。
パフォーマンスゾーン 既存事業ライン 収益源と収益チャネルによるマトリックス
プロダクティビティゾーン 生産性向上スタッフ部門
インキュベーションゾーン 新規事業ベンチャーのように独立した事業ユニット
トランスフォーメーションゾーン 新規事業拡大CEO直轄 会社で一つだけ 超集中
防御側のせんりゃくが興味深い。強みを捨てない、中立化・中和って言ってもいいかな。最適化。差別化。攻撃側の強み消す方向に動く。
セールスフォースとマイクロソフトとのコンサルプロジェクトから生まれた本ってのが指南書・プレイブックしてよい。
ネタがちょっと古いなぁと思ったら2017年に出た本だった。翻訳が2017年なので原書はもっと前なら納得。2020年にセールスフォースとマイクロソフトが成功している理由の分析としても良い。