川村康文のレビュー一覧
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物理を専門にしていない人には、これくらいが丁度良い、という初心者向けの本。私にはこれが有り難い。体系的に学ぶ必要性も自覚しながら、断片的に「物理のすべらない話」を集めて、ぼんやり全景を描いていくような学び方。クイズで例えるなら、写真のモザイクが徐々にクリアになっていくような類ではなく、一部分だけを見せられて全景を当てさせるクイズのような。
ー 太陽の光は白っぽく見える。白い光の中には7色が含まれるが、そのうち赤は波長が長く、青は波長が短い。太陽の光は空気中で酸素や窒素などの粒に当たって様々な方向に飛び散る性質がある。この現象をレイリー散乱と言う、波長の短い光ほど散乱しやすいと言う性質がある。 -
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ネタバレ・鉄球とゴルフボールを同時に落とすと、どちらが早く落ちるか?
有名なガリレオの話だが、実は空気抵抗があるので質量の多い鉄球の方が僅かに早く落ちる。
・夜は音が遠くまで聞こえる
昼は地上の方が温度が高く、上に行くにつれ冷える。夜は逆。
そのため、空気の層を抜ける際に屈折するので昼は上に音が行きやすく、夜は低い弾道で音が飛びやすい。
・北極で方位磁石はどこを向くか
極点と磁極の位置は異なる。また磁極は年々動いている。磁極上であれば当然下を指すが、北極では南側を指すことになる。実は磁極の移動速度は加速しており、2000年までは年間10km程度だったが2000年以降は55km程度になっている。原因 -
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物理というとどうしても難しいというイメージがある。そんな中で今回の本は、様々なものをキャラクターに見立てて説明している。こういう本は昔、読みたかったなあ。
所々に興味深い現象を紹介しているぶつりの休憩室というページがある。言われてみてば気になるにがこすると消えるボールペン、フリクションボールペンだ。
一体どうなっているのかというと、温度が変化すると色が変わるインクを使っているので、60°c以上の温度になると消える。ペンの頭に付いているラバーが消しゴムとして機能する。便利なペンができたものだ。
不思議と言えば、お店で定食を注文して、味噌汁の蓋を開けるときに苦労す -
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本書はそのタイトル通り、イラスト豊富で数式もなく、「なぜ飛行機は空を飛べるのか」といった身近な現象を物理法則の観点から誰にでも分かりやすく説明してくれる。基本的に一つのテーマで見開き2ページで、関連するネタの読み物がある場合でもプラス2ページとコンパクトにまとまって読みやすい。物理と聞いただけで拒否反応を示してしまう者でも、恐れる必要はない。
評者は少し前に子供が生まれた。この子が空を見上げ、雲が流れ、鳥が飛ぶのを見て何を思うのか。地を這う蟻たちの営みを目にした時に感じるものは何だろうか。氷が冷たいこと、月の明るさ、太陽の光、星の煌めきに気付いた時に尋ねられるであろう数多の質問に対して、少し -
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ネタバレ電子の速度は秒速1000キロ以下。電気が光速と同じスピードで流れるのは、自由電子が順次押し出されるから。
交流は変圧器で電圧を簡単に変えられる。
高圧にすれば送電のロスが少ない。
電圧は電位差と同じ。電圧がないと電流が流れない。
電力w=電圧v×電流A。電圧を上げれば電流が下がるので送電ロスが少ない。
電力量Wh=電力×時間h
抵抗R。v=R×I。オームの法則。電流は電圧に比例する。抵抗は電流に反比例する。
発生する熱J=抵抗R×電流Iの二乗×時間。熱は電流の二乗に比例する。オームの法則からR=V/Iなので、J=v×I×時間=W×時間。
オーロラは太陽風が地磁気の薄い極地に降り注ぐ現象。
電 -
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ネタバレ青い空は波長の短い青が乱反射している(レイリー散乱)。
夕日は、青い光が散乱して届かず、波長の長い赤だけが届く。
雲が白いのは、水の粒子がすべての光を散乱しているから(ミー散乱)。全部の色をまぜると白になる。
北半球ではコリオリの力で、進行方向が右に曲がる。
青い海は、青空の反射、青以外の色を水の分子が吸収している、などいくつかの理由がある。
青の洞窟は、海水からの反射で海水が発色したように見える。
ウユニ塩湖は世界で最も平らなところ。雨が降ると深さ1センチの均一な水たまりができて鏡になる。入射角が70度以上になると反射率が急激に高まる。薄いため、風が吹いても揺れない。
マグマは、周りの岩石よ