ロバート・K・グリーンリーフのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
”著者が使命感をもって広めようとした「サーバントリーダーシップ」の論文集(マズローの『完全なる経営』のようなテイスト)。この時期に出会えてよかった!
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・リーダーがフォロワーに尽くすのがいちばん自然だとさらりと述べた。そして、「導くこと」と「奉仕すること」は両立する、と自信たっぷりに、これまたさらりと述べたのであった。(p.6 監訳者序文)
・ガンジー:われわれを破壊させる7つのもの→★*L
・労働なき富
・良心なき快楽
・人格なき学識
・道徳なきビジネス
・人間性なき科学
・献身なき信仰
・理念なき政治
(p.26 前書きに代えて by スティーブン・R・コヴィー)
・J・H・ベッチャー「自尊心を持ち続けるためには、他人に不快な思いをさせてでも、正しいと知っていることをするのがいい。その場だけ、他人を喜ばせようとして、間違いだと分かっていることをするよりは」。(p.29 同上)
#む、むむ?…
・人間は、自分を導く人が共感してくれ、あるがままに受け入れてくれると一回り大きくなる。たとえ、能力の点からはやり方を批判されても。この考えに基づいて、自分と歩む者を全面的に受け入れるリーダーは必ず信頼されるだろう。(p.66)
・「あなたたちの中で罪を犯したもののないものが、まず、この女に石を投げなさい」(p.76)
キリスト。『新約聖書』「ヨハネによる福音書」8章7節
・INCとLTD(Limited)
今日の商品やサービスのほとんどは、そのように責任が制限された組織によって供給され続けるだろう。しかし、奉仕される人が、その過程で愛を与えられるべき人的サービスには、コミュニティが必要である。(p.91)
★トラスティ??信託を受託するもの (trustee)
組織には2種類のリーダーが必要だ。組織の内部にいて、実際に毎日の任務を遂行していくリーダー。そして、外部にありながらも密接に関わり、距離があることを利用して、実際に活動するリーダーたちを監督するリーダーである。後者は「トラスティ(受託者)」と呼ばれる。(p.94)
#理事?、役員? 日本国内を例にとると、具体的にはどういう人だろ???
★サーバントを見分けるには(p.98-99)
ヘルマン・ヘッセ『東方巡礼』のレーオ。
→全集に収録(「東方への旅」と訳されている本もある)。読んでみよう!
ケン・キージー『カッコーの巣の上で』のマクマーフィ
★サーバント向きの、二十代前半から半ばまでの男女が出現しつつある。(中略)彼らのほとんどは三十代になるまでに、社会を形成する大きな責任を負う準備ができているだろう。(中略)リーダーになる準備を最優先にさせるべきである。(p.104)
・トラスティにとって最も重要な資質は、組織を思いやる気持ちがあるということ、つまり、組織が関わるあらゆる人間に配慮するという天田。(p.117)
・われわれの社会にある大きな組織は、能力ある人間が育つ場所をもっと作るべきだ。(p.164)
・組織の管理におけるトラスティのおもな役割は以下のとおりである。(p.170-171)
- 目標を定めること(長期的な計画も含めて)、組織の責務や一般的な前提、あるいはコンセプトを定義づけ、目標に到達するための計画を是認すること。
- トップの経営陣を任命すること。
- 適切な頃合いを見て、組織の業績を評価すること。
- 上記の評価でわかったことをもとにして、適切な措置をとること。
・新しい企業倫理
仕事のために人間が存在し、また、人間のために仕事が存在する。違う言い方をすれば、企業は製品やサービスを顧客に供給するために存在し、また、意義のある仕事を人に与えるために存在するのだ。(p.239)
・コンサルタントに頼って答えを見つけるのではなく、最も有能な部下にこの問題の解決を任せる一番の理由は、こうした分野ではそもそも正しい答えを見つけるよりも、その正しい答えを社内で実践するほうがよほど難しい場合が多いからです。(p.254)
★支払う者がサービスを受けられるのが当然なように、働き手の人生が実り豊かなものとなるために仕事が存在すると、企業の社長は考えるべきです。(中略)社員の人生の目的(金を稼ぐという意味ではなく)が労働によって達成されること、それが仕事の存在意義の少なくとも半分を占めているということです。(p.258)
・大学の掲げるべき運営目標
「現代社会に奉仕し、奉仕を受けるための準備を学生にさせる」(中略)
これまでの話から、大学の壁の外側には「現実の」会があって、今いるこの場所は何か別のもの、「現実の」社会に出て行くための練習場だという考えを私が却下する理由がわかるはずです。(p.312-315)
・人は経験から学ぶ生き物だ ??必ずしも、経験のしもべになる必要もなければ、経験に拘束される必要もない。終始一貫した生き方が形づくられるとき、ドナルド・カウリングがそうだったように、あらゆる貴重な経験が、その人の生き方に組み込まれていくのだ。(p.419)
★キリスト教の理念を掲げるこの大学が、出資者や、健全な経営判断をともに行う人々の心に常に訴えかけられるなら、将来は大学の存在理由と、確固とした社会的立場を提示できるに違いありません。カールトン大学は、現状の収益を少なくとも倍にする必要があります。収益の拡大は、近い将来の課題です。カールトン大学は、大規模な大学になることを望んではいません。学生数をただ増やすことが望みではないのです。カールトン大学の見据えるものは教育力です。人生への備えとなる訓練を大学が引き受け、アメリカのほかの組織に真似できない教育を施すのです。これこそがカールトン大学の夢であり、展望であります。(p.428)
#ビジョン!
・ロバート・フロストの詩「指示」(p.495-499)
われわれは何者なのか、われわれはどこへ向かって旅をしているのだろうか
・サーバント・リーダーは自分の信じた道を突き進むから、ほかの善人たちとは違う。結果的に、彼らは「経験から物事を学ぶ」のであり、投資したり、リスクを冒したりするときには確固とした精神が備わっている。世間的に見れば、サーバント・リーダーは無邪気な存在に思われるかもしれない。一般的な制度的構造に彼らが容易に身を任せることはないだろう。
(中略)
サーバント・リーダーは自分の生きる前提を常に考察しなければならない。ここまで見てきたように、彼らのリーダーシップは手本を示すことで信頼を保ち続けるのだ。(p.522-523)
★組織の変革戦略について by ピーター・M・センゲ
グリーンリーフはこの問題をよく理解していた。「変革」と「学習」は基本的にまったく異なるものだ。学習には変化が伴う。歩行することやスキーを習っても、何も変わらなければ、学習したとは言わないだろう。しかし、変革に学習は必要ない。学習の核となるものは新たな能力の発達、つまり、ある確実な結果を得る能力が新たな段階に達することにある。(中略)これと同じ原理を集団学習や<組織>学習に適用し、集団の能力を新たに発展させるのだ。(p.530)
・リーダーシップを示す立場にある人は、なぜ複雑な問題を単純化するのだろうか。理由はふたつあるだろう。(p.534)
#?答えを知っているかのように振る舞いたがる、?人は簡単な解決策しか扱えないとわれわれが思っている
・人は、誰かが自分を変えようとしていると感じると、たとえうわべでは支援を口にしても、心のどこかで変化を拒んでいる傾向があるのだ。(中略)
「支持」とは大抵の場合、意味のない類のコミットメントだ。今日はある考えを「支持」する人々でも、明日は違う考えを「支持」するだろう。(中略)自らを変革しようというコミットメントがあってこそ、行動が起こせるのだ。(p.537)
・本当のコミットメントは、ほかの人々が選択できる扉を開いている。コミットメントをする本人の選択についてだけではない。真のコミットメントは、実際にほかの人のための選択を生み出すのだ。(p.544)
・人が「リーダーが腰を上げないかぎり、何も起こらないよ」というとき、その言葉には上層部への権力の集中が込められているのは明らかだ。(中略)上層部の人間しか変革を生み出すことはできないと断言されているのだ。これは組織の力が奪われるだけの話ではなく、あってはならないことだ。(p.547)
・「人を動かす」ことなど自分には向いていないと思う人が増えてきたように思われる。(中略)私がお会いした人の中に、サーバント・リーダーなら試してみたいと思う人がかなり多かった。(p.554)
・私は、情報システム部、法務部、財務部、資材部、人事部など本社スタッフ部門は、実際に現場で付加価値を生むラインで活躍する人たちに対して、サーバントでなければならないと主張した。(p.558)
★スピアーズによるサーバント・リーダーの属性(1998)
1)傾聴(Listening)
2)共感(Empathy)
3)癒し(Healing)
4)気づき(Awareness)
5)説得(Persuasion)
6)概念化(Conceptualization)
7)先見力、予見力(Foresight)
8)執事役(Stewardship)
9)人々の成長に関わる(Commitment to the growth of people)
10)コミュニティづくり(Building Community)
#お!” -
Posted by ブクログ
組織が人々を「力」で「操る」のではなく、「奉仕」によって「導く」ことを通じて、社会により大きな価値を生み出すべきであると提言した、リーダーシップ論の古典。
組織が大規模化するにつれて官僚化・非人間化・凡庸化していくことに対し、著者は、傾聴や共感、直感を大切にしながら、謙虚に気づきや学びを求める「奉仕型」リーダーこそが、フォロワーの信頼を得て、有能な「トラスティ」(取締役会や理事会など)とも協調しつつ、よりフラットな組織を導くことにより、従来の「パワー型」リーダーが率いるピラミッド型組織よりも、社会にとって意義のある貢献ができると主張する。
原文は著者による1970年代に書かれた論文や講演録であるが、驚くほど今日の社会環境でも有効な示唆に溢れており、聖書や詩からの引用もあって味わい深い。自己実現や成長の機会によって従業員に「奉仕」する組織こそが、サービス・商品提供を通じて社会に「奉仕」できる。「企業倫理」や「CSR」といった狭い文脈で片付けるのではなく、「真に高い成果を出すための実践的リーダーシップ論」として、座右に置きたい。 -
Posted by ブクログ
ゲラを読んでくれた書店さんのコメントです。
「私はまさに今、人の心をひとつにまとめる必要に迫られているが、何故そんな状況になっているのか考えていなかった。ただ自分にその能力が無い、もっと能力を磨かなければと、まるで見当違いの問題を解こうとしていたのかもしれない。
本書は「リーダーシップを身につけるための本」ではなく、それを必要とする人間の性質がどんなものなのかを理解するための本だ。ピーター・センゲ氏の「多くの人はリーダーという言葉は上司をさすものだと思っていて、変革を起こせるのも上層部の人間のみだと思っている」という言葉は、私たちを鋭く貫いていると感じる。それは私たちが抱える、一番の問題だといっているようなものだ。
自分の周りでリーダーと呼べる存在が、どのようにして導いてくれたかをよく考えてみた。その人は『何処へ行って何をしろ』と命令したり誘導したりしたわけではない。ただその人の考えをいつも見えるように示してくれて、それに私の考えが賛同した。私は確実に前進することができ、いまでもその考え方のもとで、少しずつ前進していると思う。
周りの人々を前進させていくためには高いスキルや答えや結果は必要なく、どれだけ自分の考えや生き方を他人に伝えられるかが重要だ。そうやって周りの人々に影響を与え、成長させていくリーダーがいる組織が、多くの人間を豊かにしていくのだろうと思う。」
「久々に長く売りたいと思える本が出てきた。それは『サーバントリーダーシップ』。大きなビジョンを実現するために邁進している人に対して、リーダーはサーバント(奉仕する人)となり実現させていくというリーダーシップの考え方である。
最近「リーダーシップとは何か」「そしてどうあるべきか」と考えるようになった。まだ完全に答えは出ていないが、本書を読みその糸口が見つかった気がする。
ピーター・M・センゲ氏は「サーバントリーダーシップの衝撃は、過去25年間におけるよりも、今後25年間の方が大きいだろう」と言うが、私も同感である。まだこれからだ。今後、少しでも多くの人にサーバントリーダーシップという考え方を伝えていきたい。それを実現する為に私ができる事、1冊でも多く販売していく努力を続けていきたいと思う。」
「今まで自分が抱いていたリーダー像が本書を読んで全く変わったものになりました。『リーダーシップ』と『奉仕』は一見両極にあるような概念ですが、本書を読み進める内にこの考え方を自然と受け入れられようになりました。考えてみれば、自分がついていこうと思うのは常に周りを下から支えてくれる人物であると思ったからです。また、著者はすべての者がサーバントリーダーになりえると言っています。私のようなものから、経営者の方まで、様々な方が得るところのある本であると思います。原書は30年前の刊行だそうですが、本書の考え方は私にはとても新鮮に感じました。世の中は厳しい状況が続きますが、このタイミングで日本で刊行されたことに運命めいたものを感じてしまいます。本書がまさに『希望』になることを祈っています。」 -
Posted by ブクログ
◯とても難しい本だった。。
◯こうしたタイトルの本では、ビジネス書のように、ノウハウを記載するもの、ハードカバーなら理論を体形立てて記載するものが多いが、全く異なる構成であった。要すれば、実体験を抽象的に説明している、というもの。
◯実体験だからわかりやすいかというとそうでもなく、抽象的だから何を基にして説明しているのか分からず、さながら知り合いにもったいぶって説明しているような回りくどさを感じる。
◯ただし、内容についてはもっともだなと思うことが多い。緊急性がなく、チームワークを育てる必要性があり、リーダーシップも取らなければならないような場合に、本書の思考は参考になるかなと思う。 -
Posted by ブクログ
■所感
サーバントは、なかなか聞き慣れない単語なものの、なんとなくこの感覚で仕事をしている人は、特に若手からのリスペクトが強いのではないかと感じた。
一言で表すなら、利他の精神、とでもいうべきものでしょうか。
この本を通して、多くを学ぶというよりは、自分の考え方の整理など内省に向いているかと。
entheos(エンテオス)という単語が後半に頻出しますが、このあたりは哲学的な内容が多いので、読み飛ばしてもよいかもしれません。
■残ったフレーズ
…共同での取り組みにおいて人々を団結させるのは、考えであって、リーダーのカリスマ性ではない…しかし今日においては、適切な夢を持っていない組織があまりにも多い(p.144)
リーダーがうまく導いている場合、人々は「自分たちの力で成し遂げた」という(p.160)
■こんな人にオススメ
リーダーシップをもっと発揮したいと思っている人、リーダーシップがどんなものかわからない人、次世代のリーダー候補など前途有望な方から、リーダーになって久しいが、ナレッジアップデートできていないかも…と感じる方、なぜ上司の指示を素直に聞けないんだ…と若手や部下に対して感じる方など、多くの方に気付きがある本だと思います。 -
Posted by ブクログ
マネジメントは権力や仕事ができるといったことで相手を従わせることではない。そこにはどうしても強制が出てきてしまうので、やる気が削がれてしまう。信念のような考えが前面に出て、リーダーがその考え方のサーバントだとみなされるときのほうが、組織はうまく機能する。リーダーがうまく導いている場合、人々は自分の力で成し遂げたと言う。
上司が私はサーバント型のリーダーだと言っていたのが、気になり購入した。自分にはカリスマ性も権力も話術もないが、信念だけはある。何もない人間がリーダーになりたい場合、サーバント型のリーダーを目指すのはひとつの解決策になるのではないか。 -
Posted by ブクログ
「サーバント(召使い、奉仕者)」と「リーダー(導く人)」という言葉は対極のようにも思えるが、相手の立場で考え、奉仕することによってフォロワーは奉仕してくれた者を信頼し、「この人に尽くそう」と考えるものである。
第1章においてサーバントリーダーの概念について論じた後は、第2、3章で大規模組織の代表格である企業、大学、教会に焦点を当て、組織のあり方と“トラスティ”の果たすべき役割を指摘している。
統計データなどを活用した学術的な内容ではないが、実務を通した経験によって行き着いた結論が本書なのであろう。監修者解説まで含めると570ページにも及ぶ大著だが、冗長であり、かつ訳者の問題と思われるがとにかく読みづらい(金井壽宏氏の他の訳本を読んだことがあるが、やはり読みづらかった)。
第4章で読むのがしんどくなり、第5章はまったく頭に入ってこず…第6、7章の財団および教会におけるサーバントリーダーシップの話は読まずに飛ばした。
第8章はズバリ「サーバントリーダー」と銘打たれていたため読んでみたが、紹介されている人物(大学の学長)に関してリーダーとしての資質を感じ取ることはできても、どのあたりがサーバントだったのかが今ひとつ分からずじまい…。
第9章では、次世代を担う若者への提言を5つの言葉で示し、第10章では、現代における世界のリーダーであるアメリカという国について、援助するという行為にはともすると傲慢になり、モラルに反する危険性が伴うとし、もっとサーバントであるべきことを訴えているように感じる。
そして最後の第11章では、ロバート・フロストの「指示」という詩を通して人としてのあり方を説く。宗教的、哲学的な内容だが、実はそれらに関連する道徳・倫理といった側面こそ、組織において人と人を結ぶ強力な“つなぎ”の役割を果たすのではないだろうか。そういう意味では、稲盛和夫の『生き方』などを併読すると“職業倫理”の重要性をより感じることができると思う。
第1章は必読だが、それ以外の章はピンとくるところだけに絞って読んでよいと思う。
まがりなりにも読み切ったという満足感はあるが、難解で分厚い本に敢えて挑戦したいという人でなければ、本書をベースにしつつポイントがまとめられている「サーバントリーダーシップ入門(かんき出版)」の方がおすすめできる(こちらの方が100倍読みやすい)。