西寺郷太のレビュー一覧
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プリンスの長いキャリアからすればつい最近ファンになった、ということになる自分としては、プリンスの歴史が知れてとても良かった。
プリンスファンによるプリンス本。
全米No.1を獲ったWhen doves cry、KISSにはベースがないとか。
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memo
p88
「ミディアム・テンポ」の楽曲は日本の一般層にはさほど受けない。「とても速い」か、「バラードとしてはっきりと遅いか」でなければ難しいのが現状だ。
p214
白人警官による黒人殺害、暴行事件(ファーガソン事件、エリック・ガーナー事件、フレディ・グレイ事件)によってプリンス、ディアンジェロが動いたエピソード。その年のグラミー賞 -
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1985年4月5日、USA for Africaのアーチスト名で一斉に世界のラジオ局で同時放送された音楽、映像は瞬く間に世界を駆け巡った。クインシー・ジョーンズ、マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチーという3名の黒人が中心に企画したジャズ的にボーカルがリレーするライヴの緊張感の中でオリジナルな魅力を発揮する匠の技のせめぎ合いの結集した音楽。その感動的な合唱は今でも鮮烈に覚えている。そして、ブルース・スプリングスティーン、シンディー・ローパーなどのソロも強烈な印象を与えた。参加者たちがなぜあそこまで高揚し、感動して歌うことができたか、彼らといえども、目の前に憧れてきた歌手たちが多く集まり、自
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「A&Mスタジオのハーモニー盛者必衰のことわりをあらわす」とでもつぶやきたくなるような歴史的一大イベント、ウィ・アー・ザ・ワールドの物語。光あるところに影がある、アメリカンポッフスの栄光の翳りの始まりを予感させる題名の「呪い」に着目したのが著者の新しい視点だと思いました。まるで歴史家のように丹念にビデオやインタビューからまばゆさばかりの中に陰を見出していく作業はまさにマニア!ディテールもそうですが白人、黒人、そしてブリテッシュ、3つの文化がグーチョキパーのように絡み合いながらポッフス(日本語の造語らしい)を作っていく大きな物語に眼を開かせられました。自分が無意識に洋楽にジャブジャブに浸
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プリンスを語ることは、80年代〜現代の音楽シーンを網羅することになる。白人ミュージシャンが圧倒的多数だったMTVで黒人ミュージシャンとしてPVがパワープレイされ、マイケル・ジャクソンと共に時代に風穴を開けた偉大なるミュージシャン。
”ミュージシャンズミュージシャン”などと呼ばれることも多かったプリンス。毎年のように発表されるアルバム、楽曲のクオリティの高さとそれを凌駕する過剰かつ濃厚なビジュアルプロデュース。
MTV全盛期、音楽はビジュアルでもってして「観る」のが主流になった時代、当時田舎の中学生だった私にはプリンスのPVは狂気の沙汰としか思えなかったが(笑)、大人になった今、改めて聴き直 -
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呪いとは祝いの逆のベクトル。呪縛と祝福は背中合わせかもしれない。80年代という時代に起きた奇跡的な作品に集まった煌びやかなスターたちの関係性とアメリカという国の白人と黒人の問題、音楽と映画(映像)に関して西寺郷太という稀有な文章も書けるミュージシャンが自らの想いと記憶、資料と熱意を持って記した一冊。
この奇跡のあとに起きた呪い、80年代が終わってグランジ・オルタナティブという90年代の季節がやってくるのは当然だったのかもしれない。この場所にいなかった呪いから逃れたスターたちのその後も。
そして9月にはそこに居なかったプリンスについての『プリンス論』が刊行される。
情報が過多になり、検索すれ -
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ネタバレライオネルリッチー・スティービーワンダー・ビリージョエル・ホール&オーツ・ヒューイルイス・ブルーススプリングスティーン・シンディローパー、、、綺羅星のような80年代前半のヒットチャートをにぎわした彼らはなぜウィーアーザワールドの2年後に軒並み売れなくなったのか?
奇跡の作品の制作過程で露出しすぎて神秘性が無くなったのと、夢のような共演を達成したことで虚脱感を音楽シーンにもたらしてしまったからではないか。
こういう分析がされてるんだけど、単純に時代の移り変わりについていけなかったからではないかというのが私の感想。同じく80年代スターとしてジャネットジャクソンもホイットニーヒューストンもマド