香住泰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレツーリングでよく信州方面へと出かけるのだが、その時に走る高速のルートがこの本に出てくるジャンクションそのままで頭の中で進路をトレースしながら読むのが楽しかった。
事務を寡黙に淡々とやり過ごす主人公の会社が突如倒産し、ひょんなことから社長から譲ってもらったキャンピングカー、通称キャンカーを走らせることから次から次に出会いが始まりそれはまるでわらしべ長者のように徳が徳を生み、またその徳が次なる徳との出会いをつないでくれる。主人公の判断力や知識が実は元教師だったことが判明し、また教師を辞めざるを得なかった事件があり、物語が進むにつれてその真相も明らかになりって伏線もあり、ただその伏線がとってつけたよ -
Posted by ブクログ
「幸せジャンクション」は、初老の主人公がキャンピングカーを相棒に、各地を巡る中で様々な人々との心温まる交流を描いた物語です。
読後、強く心に残ったのは、人と人との絆は、意識して関わろうとしなければ決して生まれない、ということでした。主人公も、旅の途中でつい見て見ぬふりをしてしまいそうな場面に遭遇しますが、そんな時、一歩踏み出して人と関わることで、かけがえのない喜びや発見を見つけていきます。他者への思いやりを持ち、積極的に関わろうとする主人公の姿勢は、読者の心を優しく包み込むようです。
また、物語の中で語られる主人公の過去のエピソードは、深く胸に突き刺さり、思わず目頭が熱くなりました。
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