あらすじ
ナニワの最強じいさん、見参!
関西の金融会社会長、稲荷山誠造(いなりやませいぞう)の前に現れた赤髪の今どきの青年。その正体は、とうの昔に縁を切った娘、桃代(ももよ)の息子 ――すなわち孫の翔(しょう)だった。
初めて会った孫は告げる。
「お袋がいなくなった」
金のことしか頭にない頑固者だが、パワフルな行動力と肝っ玉をもつ誠造(70歳)と、大食いなだけで頼りない翔(19歳)。
かみ合わない爺孫(じじまご)コンビは、桃代を見つけ出すことができるのか!?
登場人物紹介
稲荷山誠造 70歳
大阪でハピネスビジネスローン社を一代で築いた現会長。
「蝮の誠やん」と呼ばれた苛烈な取り立て屋。金と効率を何より重んじる。
五反田翔 19歳
誠造の孫で予備校生。色白で華奢な体つき。赤く立てた前髪が特徴。
自らを「ヘナチョコ」と称する気弱な性格だが、大食漢。
五反田桃代
誠造の娘で翔の母。労政福祉省の調査官。
父と義絶状態だったが、ある事情で翔を誠造のもとへ送る。行方不明となっている。
阿東高丸 65歳
政友クラブ幹事長。理知的な容貌で次期政権の要職を狙う。
誠造に10億円の融資を依頼するが、裏で不穏な動きを見せる。
藁井正
労政福祉省の監査担当参事官。色黒で眼鏡をかけた痩身。
川渡グループと姻戚関係にあり、事件の鍵を握る人物。
※本書は、2015年4月に小社より刊行した『稲荷山誠造 明日は晴れか』を文庫化したものです。
※本書はフィクションであり、実在の人物や団体等とは一切関係ありません。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
内容はシリアスだけど、キャラクターの人柄やポップな場面描写によってコミカルな雰囲気になっている本。時折出てくる会長のケチくさい性格やショウの大食い、タテバヤシの登場シーンが面白おかしい。会長やショウが暴力団の手に落ちてどう切り抜けるのかなど、ハラハラドキドキシーンもあり、読み飽きることなく完読した。(オーディブルですが)
Posted by ブクログ
おじいちゃんがパワフルで、最初はすっごく嫌なやつなのにどんどん変化していく姿が痛快!孫ってそんなにかわいいものなんだなーと思うと心が和む。
リアルなストーリーより、ファンタジー込みでスカッと感を楽しみたい人に向いてるかも。『三匹のおっさん』シリーズが好きなら読んで損はしないはず。
Posted by ブクログ
オーディオブック大賞になっていた為、オーディブルで拝聴いたしました。
面白かったー!
我が道を行くおじいちゃん稲荷山誠造と、突然現れた少し頼りない孫の翔が、娘(翔の母)桃代を探し出す為に奔走する物語。
次から次へと巻き起こる事件はとんでもない展開過ぎて笑っちゃいます笑
個性豊かな登場人物たちやその掛け合いも魅力的。
ご都合主義のように進んでいってしまう部分もあるかもしれませんが、これぞ小説の楽しさだな〜としみじみ思いました。
幼い頃に読んでいたズッコケシリーズや冒険物を思い出して少し嬉しくなりました。
難しい事は考えず、ただただびっくりして笑って少しホロリときて…
こんな読書の時間もいいな〜と思わせてくれる楽しいお話でした。
Posted by ブクログ
ずっと勢いがあって面白かった。
ここからどうにもならなくない?というところからどうにかするど根性。
船上のシーンになると突然リトルナイトメアの画風で再生されて、船を降りると元に戻った。
途中からは翔の成長が目に見えてそこも楽しかった。
Posted by ブクログ
分類するならサスペンス&ホームコメディ。
金貸の爺さんと、長年不通だったヘタレの孫が、娘(母)の失踪を契機に出逢い、行動をともにし、成長していく話。
色々ストーリーには無理があるけれど、それでもなんとなく受け入れられた。王道作品かな
Posted by ブクログ
誠造は勢いあるわー。仕事で培ってきたのだろうか? その影響で孫も自信を持ったのか、最後はいい感じに成長していた。苦労はしてみたい方がいいのかも。
Posted by ブクログ
じいさんと孫の不思議な距離感がもどかしい。孫、食べ過ぎ。じいさんケチすぎ。各々個性が強いけど一番は探偵の優秀さ!あの探偵は欲しい。
そして警察呼べやとツッコミたくなるところがたくさんあったけどそれはこらえる必要があった。