香住泰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
様々な人と出会い、キャンピングカーで運び会話をしながらそれぞれの人生模様が垣間見える様は興味深かった。普通の乗用車よりもテーブルやキッチン、トイレがあって小さい家にいるような、そのキャンピングカーの雰囲気が乗る人の心をほぐすのかもしれない。
ただ主人公の、他人を諭しながらも自分を卑下する思想・言動はあまり好きではなかった。過去の事件のトラウマから、そのような思想に陥りやすいのかもしれないが、度重なると周囲の人にある種の気を遣わせているようにも見えてしまう。
今回過去の事件のトラウマから脱する機会を得たことで、これからは主人公がもっと楽しく生きていければいいなと感じた。 -
Posted by ブクログ
献本でいただいた1冊になります。
ハワイを舞台にした、とある私立探偵のドタバタ記でしょうか。
主人公はモチヅキ、40歳を越えて体にガタが来始めている私立探偵、
離婚して娘の養育費で首が回らないとの、冴えない状況でもあります。
そんな、どこかあか抜けない彼ですが、クライアントの温情で、
ハワイに休暇に来たところから物語が始まります。
構成としては3つの中編がゆるくつながっていて、
所々に挟まれるハワイの描写が、何ともうらやましく。
ただ、主人公はそうも楽しんではいられないようで、
題名の“過酷”が示すような事件に巻き込まれていきます。
意外と強くて機転もきくのですが、、なんとなく運が悪