倉科遼のレビュー一覧
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購入済み
続きよみたくなる!
博多で伝説のスカウトマン。それだけでも期待させるけど、田舎のにぃちゃんからのし上がる典型的下克上ストーリーだけど とてもドキドキして、
早く続きが読みたくなる -
Posted by ブクログ
リーマンショック前、郵政民営化が国を二分していた時代を舞台に、実在の人物を思わせる政治家たちを登場させて描いたマンガ。
今読むと、正直なところやや古臭さを感じる。ただ、バブル崩壊後の長い停滞を経て、日本が少し盛り返す兆しを見せていた時代だったからこそ、日本の再興を熱く目指す青年の野望をここまで真っ直ぐに描けたのだろう。あの頃の空気が作品の熱量を支えていることは間違いない。
一方で、作品の論調には疑問も残る。バブル崩壊を米国のせいにするのはともかく、米国から迫られた市場開放や民営化を、過度に酷いこととして描く姿勢には違和感がある。(長銀の国有化から外資への売却は今から見ればボロクソ言われてもしょうがない気はする)また、小泉首相や竹中平蔵氏と思しき人物、さらには親米保守派をまるで国賊のように扱うのもなかなか酷い気もする(笑)
まあ主人公の立場からして対立軸になるのはしょうがないが、さすがに善悪の構図が単純すぎる。
とはいえ、郵政選挙で敗れた野党側の志を美化し、そこに主人公の野望を重ねていく構成は、マンガとしてよくできている。敗者の側に物語のエネルギーを宿らせるのは、読者の感情を動かす王道の手法であり、エンタメとしての完成度は高い。
時を経て読むと違和感だらけだが、リアルタイムで読んでいれば、また違った見方をしていたかもしれない。むしろ興味が湧くのは、今の時代背景でこの作品を描いたら、どんな構想になるのかという点だ。トランプによる米国の暴走、米中関係の変化、AI、インフレ、円安、金利ある時代への突入――「日本の再興」というテーマは、今こそ別の形で問い直し描く価値があるのではないかと思う。