佐々木融のレビュー一覧
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題名に品がないと思ってしまって、少し様子を見ていたのですが、読んでとても勉強になりました。黒田全日銀総裁や安倍元首相が、積極的な財政政策で国債を発行しまくり、大型経済対策でお金をばら撒き続けましたが、日本の経済力は凋落の一途でした。国債により新たに増加した円は、貧困者のためという名目でばら撒かれたとしても、最終的にお金持ちの懐に収まるということに気づかなくてはなりません。したがってお金をばら撒けばばら撒くほどお金持ちのところにお金が貯まり、格差が拡大していくのです。
お金持ちから税という形でお金を徴収して、ばら撒くのならまだしも、国債を発行しまくって、それを日銀が買いまくっていたら、いつかイ -
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ここ数年考えていたことをほとんどんすべて網羅して整理してくれている一冊である。なにかと言い訳したくなるような話に対して真正面から向き合い、まっとうな議論になっている。正直だから怖いのである。日本が間違いなく衰退の道を進み、さらにこれに加速度がついていることを直視せざるを得ない。
日本は次のアルゼンチンになてしまうのか。かつての世界第2位の経済大国は、瀟洒な街並みが今でも人々を酔わすとはいえ、またタンゴのリズムが心地よいとはいえ、国家財政と市民生活は落ちるところまで行きついた。足下はインフレが少し緩和されてきていることだけが救いだろう。
それでも日本はまだまだ切り返せる。誰かがこれを拒む「空 -
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ネットで見つけた本です、この本の著者である佐々木氏の本は初めて読みました、佐々木氏の経歴は日本銀行に入社したのちに、外資系金融機関に勤務されています。14年前に「弱い日本の円」という本において日本の将来を憂いた内容で書かれていて、この本はその続編(完成編)となります。
このところ、円安が続いているのになぜ、日本は低迷が続いているのか、円高不況と言われていた頃を記憶している私はそれが不思議でしたが、この本に詳しく解説されていました、円高だった頃の日本と比較して、今は日本そのものが変わってしまったようですね。
最後の章で解説されていた、スイス・イタリアと日本との比較は印象に残りました。また、多 -
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最近のインフレと円安。日本が現状に至るまで何が起こったのかよくわからないため読んでみた。わかりやすくて読んでよかった!
政府の財政支出を投資家が国債を買うことで円の量に変化が起こらなければ円の価値はそのままだが、日本では現在、中央銀行が国債を買って支えているため、円の発行が増加して価値が下がっている。通貨価値が下がっても物の価値は変わらないからインフレになるのは当たり前。生活必需品の多くを輸入に頼っている日本には致命的なことだ。
なぜ日本が失われた30年を経験したのかやツケを払わされている現状についても詳しく解説されていた。またスイスと日本の比較がとても興味深かった。両国は30年前から今まで、 -
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為替についての本・・・
いくら世界の景気が悪いからって・・・
日本経済のほうがもっと悪いんじゃないの?
低成長で・・・
超低金利・・・
国の借金だってハンパないし・・・
原発だって・・・
少子高齢化も進んで人口も減り始め・・・
政治も混迷を深めるばかり・・・
なのに!
こんな日本なのに、何で円が買われて円高になっているの?
ええ・・・
これ読めばスッキリです・・・
結構分かりやすいし・・・
よく分からないところはすっ飛ばしても内容は理解できる(はず)・・・
為替相場は国力の違いを反映する・・・
経済力の弱い国の通貨は売られる・・・
人口減少がその国の通貨の下落に繋がる・・・
なんてのは間 -
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為替変動の原理に、完全納得。
一般向けの経済書で、為替変動の原理をここまで解明してわかりやすく書いた本はないのでは。
国力が強いと通貨も強くなる。なのになぜ円高なのか。日本は強いのか。
日本人の多くが抱くそんな疑問を見事に表したタイトル。
しかし読んでみると、国力と通貨の強弱は全く関係ない、とバッサリ。
ニュースで語られる為替変動理由のいい加減さも痛烈に指摘。
要は、通貨と通貨の間でお金がどう流れているかで為替相場は決まる。
つまり、アメリカは経常赤字(貿易赤字)だからドル安になって当たり前。
中長期的には、物価上昇=通貨の価値下落。
つまり、日本は他国よりインフレ率がずっと低かったので、 -
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昨年購入して「積ん読」してる間に安倍政権になって円安がガンガン進んじゃって、時期を逸したかな〜と心配しながら読みましたが、全然そんなことなかった。
外国為替のメカニズムについて、たいへん分かりやすく学ぶことができました。
「少子化で国力が衰退する国の通貨が高いのはおかしい」
「こんなに莫大な財政赤字を抱えている国の通貨が買われるわけがない」
「大震災の直後なのに円が買われるのは何故だ?」
巷間云われるこういった言説がナンセンスであることが解説されます。
通貨の相対価値は「国力」などという曖昧な概念で決まるわけでない。
為替市場はあまりに大きな市場で、多様なプレーヤーがそれぞれ異なる動機に基 -
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人気アナリストによる為替相場の解説書。著者は、長年、日銀やモルガンチェース銀行で為替取引に従事した知識、経験から説得力ある話が展開している。為替市場のアクターをはじめ、為替レートが動くメカニズムが理解できた。
「円という通貨は、投資家のリスク回避志向が高まり、世界的に株価が下落するような時には最も強い通貨となる一方、投資家のリスク選好度が高まり、世界的に株価が上昇するような時には最も弱い通貨となる」p41
「日本の物価上昇率が、他国の物価上昇率を下回り続けるなら円高方向、逆に日本の物価上昇率が、他国の物価上昇率を上回るようになるなら円安方向である」p99
「今のように巨額な財政赤字を抱え、し