小原雅博のレビュー一覧
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各地で世界情勢が緊迫するなかで、改めて外交とは何かという思いに駆られて手に取ったのが本書、小原雅博氏の『外交とは何か 不戦不敗の要諦 』である。
中公新書らしい硬派なクラシックな佇まいとは裏腹に、本書は2025年3月刊行と最新の知見が盛り込まれており、ウクライナ侵攻やガザ情勢といった20年代の大きな問題にも鋭く切り込んでいる。
言われてみれば、外交とは何か、明確に説明できる人は少ないのではないだろうか。自分もその一人だ。
本書は、タイトルの通り外交の役割や歴史、そして現代におけるその重要性が丁寧に記されている。
特に大きなページ数を割かれて記される日本の外交史を深く掘り下げている点はとても -
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小原 雅博
東京大学大学院法学政治学研究科教授。1955年、徳島県生まれ。博士(国際関係学)。東京大学卒、UCバークレーにて修士号取得。1980年に外務省に入り、アジア大洋州局審議官、在シドニー総領事、在上海総領事などを歴任した後、2015年より現職。復旦大学(上海)客員教授も務める。著書に、『東アジア共同体』、『国益と外交』(ともに日本経済新聞出版社)、『境界国家論』(時事通信社)、『チャイナ・ジレンマ』、『外交官の父が伝える素顔のアメリカ人の生活と英語』(ともにディスカバー・トゥエンティワン)『日本走向何方』(中信出版社)など。東大では、現代日本外交を担当。外交官としての実務経験 -
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国際政治学の初歩
とても読みやすい本だった。
民主主義を善として構築された国際社会・秩序は中国にとってはスタンダードではなく、納得できない部分もある。いくら中国が発展しパワーを得ようと、その国際秩序は容易に覆すことはできない。
上記を要約。
自由や民主主義、人権の尊重や法の支配と言った普遍的価値を掲げることで、同じ価値観を持つ国々と連携していこうという姿勢を外交に生かしたものが、価値観外交である。
この普遍的価値がなくなると、第二次世界大戦以前のような、言論弾圧、独裁、全体主義など弱肉強食が支配する世界が生まれるという危険性を孕んでいる。そんな歴史を繰り返さないために、僕たちが支持し擁護しな -
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日中・日米の関係から、世界益強いては日本の国益を語った本
日米同盟至上主義かアジア主義化の二者択一はナンセンス。日本は日米同盟+αのαを今後は意識しなければならず、それは自由で開かれたインド太平洋戦略など世界益に通ずるものである。
驚き
日本独自の防衛を確立させるためには、日本の一年の防衛予算の5倍のコストが掛かることとなる。自主防衛のための膨大のコストは巨額の国家責務を抱える日本にはとり得ぬ選択肢である。また核保有のために日本は国際的孤立を覚悟せねばならず、核兵器のない世界を目指してきた日本の理念やアイデンティティが喪失される。よって死活的国益である国家・国民の安全の確保において、日米同盟 -
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1.最近、国際情勢が悪くなっており、武器を持たない戦争に陥っていることに不安を感じています。そこで、なぜこのような情勢になってしまったのか、ふと興味を持ったため、考えてみることにしました。
2.この本では、1つの事柄に対してこれだという答えを決めつけるものではありません。法や経済政策、戦争について、人によって解釈が異なっているなかで、どのようにして自分なりの答えを探せばいいのか、日常の情報をうのみにせず、批判的な思考で本質に迫ることを目的としています。
国際政治を学ぶ意義としては、国家間の平和を保つための手段を考えるということに尽きます。ただ、それだけではなく、政治を学ぶ意義は、「プレイヤー -
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異なる立場や主張の学生を立てて、それを模擬的な授業形式で進行していく本。
だからこそ分かりやすい。
平和主義はいいが、それだけで果たして日本の国益は守れるのか?
国防をどう考えるのか?
経済が発展すればそれだけでいいのか?
国際協調路線はいいが、世界はそんなに甘くない。
自国の利益が優先され、友好国を守ることすら約束を出来ない状態だ。
中国は強くなり、アメリカは世界の警察の役目を果たせなくなっている。
EUはここに来て地政学リスクが出てきた。
日本は一瞬平和かと思いきや、まったくそんなことはない。
北朝鮮は今でも核開発とミサイルで威嚇してくる。
南シナ海の領海次第では、日本のシーラインが脅かさ -
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ウクライナの戦争が始まった時は、動機も何も分からず、なぜこんなことを突然始めたのだろうと思ってた。ずっと世界は不安定だったけど、コロナ禍以降不安定さが生活に繋がってくることを痛感し、戦争反対でも専守防衛とか言ってられないかもと思うようにもなった。各国トップは何を考えていて、その背景にはどんな歴史や思想があるのか、深く入る前、全体的な構図を掴んで調べる手がかりをもらった。不満をいうだけでなく当事者として考えて行動する必要がある。勤労に励み税金納めて消費で経済回して投票行って…自分の行動が何に繋がってるか?あと結局国防も個人の安全も他人任せでは心もとないから、自分で自分の身を守る…と考えてみると少