金田信一郎のレビュー一覧
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ー21世紀、巨大企業は極めて難解な設問を突きつけられている。正しい道を歩むには、大きなリスクが待ち受ける。そこから逃げるには、縮小解体か、あるいは不正しか選択肢はない。
多くの大企業は、リスクに挑戦すると言うだろう。ならば、巨大企業の利点を発揮できるように、社内の設備と資金を解放し、人材を縦横無尽に交流させ、失敗に寛容でなければならない。
第II部で見たような巨大企業の病を抱えた硬直的な組織のまま、目標だけを命じていれば、中間層は見て見ぬふりをして下に指示を投げ、最後は現場が追い込まれて、不正に手を染めることになる。現在の巨大企業が頻発している不祥事は、ほぼすべて、組織的な問題に端を発して -
Posted by ブクログ
著者が長年をかけて取材してきた企業をさまざまな視点から考察。
問題を起こした会社は、なんかヤバそう…と思って見ていますが、何がどうヤバいのかはよく分からず終わることがほとんどですが、それがすべて明文化されています。そして、文章が読みやすくて頭にスッと入ってきます。
ガソリン関連やリニアなど、行政とがっちりつながっている事業の闇が深すぎて震えました。
いい人ぶりたいわけではありませんが、働かずにお金だけ巻き上げる…とか、仕事は下請けに押し付けて知らん顔…とか、自分さえよければいい思考こわっ!と思いました。
とか何とか考えつつ、ある意味、自分さえよければな思考で自家発電でも始めたほうがいいのかな -
Posted by ブクログ
日経新聞の編集委員である著者が自身の取材などをもとに不正などで揺れる巨大企業の実情とその原因に迫った渾身の一冊。
STAP細胞で世間を騒がせた研究不正の理研、杭打ち問題の三井不動産、顧客情報流出のベネッセ、耐震ゴム偽装の東洋ゴムなど近年世間を騒がせた巨大組織の内情やそこに至るまでの歴史が綴られているだけでなく、失敗の要因を肥満化・迷宮化・官僚化・ムラ化・独善化・恐竜化と6つに分類して第1部で挙げた企業がどのように当てはまっているかも解説されており、非常に勉強になりました。
記者として第一線でやってきた経緯も本書では記されており、そこを踏まえて読むと非常に忠実に取材されている上で書かれているこ -
Posted by ブクログ
通販生活でヒット スカーゲン日本正規代理店 8億円10万本の売り上げ
米フォッシルに買収され契約解消
会社オーナーから社長を任期切れ解任される
時計のJINSモデル Konot
中国製部品を香港ケンテックス経由で烏輸入し日本で組み立て
クラウドファウンディング Makuakeをネット広告として使う
出来上がる前に販売が終わる
時計とベルトの組み合わせ
中国 生産リードタイム75日
安曇 南安精工 元エプソンムーヴ工場→真似したものを受注し取引停止
仙北市 セレクトラ セイコー協力工場
京都組紐 絹ベルト
栃木レザー 1937年創業
ベルトはTシャツ1枚くらいの価格、4000~5000円 -
Posted by ブクログ
ネタバレ代々木ゼミナール
巨大ビルで浪人生中心の授業→現役重視
全国模試→廃止
実教室の放映→生徒が集まらない
一方向の個人戦→高校での団体戦
(塾は生徒同士で教え合う生徒たちの空間へ)
ベネッセ
名簿ネットワーク構築→住民基本台帳法
→住民データ書取り不可→個人データ価値上昇
→転売で拡散、高頻度DMへの返信でデータ更新
失敗の原因
1.膨張肥満化の行き詰まり;アムウェイ
2.独裁者による考えない組織で迷宮化;そごう
3.官僚化によるなれ合い;郵政公社、道路公団
4.ムラ化による非常識;武富士、カネボウ
5.現場軽視の独善化;JR西日本、JAL
6.変化に対応できない恐竜化;