大村敦志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これから一般人となる義務教育・高校生には、是非読んでもらいたい本。
結法は網目のように張り巡らされていて、生活の全てであるともいえる。あらゆることが、何らかの法律に結びついている。
それだけに、法の存在意義への疑問や、法の内容への疑問は当然に浮かぶもののように思われる。しかし、法律とはあまりにも当たり前の存在である。したがって、そんな疑問さえ浮かばないのも無理からぬ態度である。
本書は、そこのところの意識を刺激して、法律の基礎の基礎のところを教えてくれる。
大村先生がこういう本を出しておられるとは、まったく知らなかった。
ただし、対話編形式なので、読みつけていない人は苦しいかもしれない。 -
Posted by ブクログ
学生時代、内民を読んでわかった気になり、その後大村民法を読むと覆されて理解がガタガタになり、結局民法に苦手意識だけが残った私でも読めた。同じテーマでここまで違う話が書けるのが素晴らしい。
本筋ではないが各国の民法改正の経緯が説明されており、オランダとケベックがフランス法を参考にして独自の発展を遂げ、抽象的な人の概念を超えた特定の人=消費者が登場するという点、目から鱗だった。だからケベックが消費者保護が相当厳しかったり、オランダの個人情報保護法が緩そうなイメージの割に結構厳しかったりするんじゃないだろうか。と、一人で勝手に納得。
全体としては、今回の民放改正が、というよりも人が人としての尊厳 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
わたしたちの生活を支えている「法」の仕組みはどうなっているのかを、法学者のお父さんが高校生の娘と対話をしながら探っていく。
身近な話題をきっかけに、楽しみながら法の基本的な考え方を理解できる入門書。
[ 目次 ]
前 夜 中高生のための法教育
――犬も歩けば法にあたる
第1夜 名前があるのは何のため?
――我輩は猫である
第2夜 落し物か捨て子か
――まいごのこねこちゃん
第3夜 親子であるには?親子であれば?
――ぞうさん
第4夜 飼主の死後の動物
――忠犬ハチ公
第5夜 動物を殺してはいけない?
――ねこふんじゃった
第6夜 動物の取引
――ある晴れた昼下がり
第7夜 迷惑 -
Posted by ブクログ
ほんとうに入門書というか、
「法」というものに対しての導入部分での父娘の議論という感じで、
初心者の地固めにはいい感じ。
全編通して、犬などの動物を話題にあげながら考えていく形式です。
これまでモヤモヤしていたところをはっきりさせてくれたのが、
親が子どもに対して暴力をふるうことについてでした。
過度ならば虐待と言われるけれど、
そうでなければ懲戒権としての体罰はありなんだですねえ。
あくまで「親が」であって「先生が」でも「隣の家のおじさんが」でもない。
子どもを叩くのは嫌だけど、
そうでもしないと言うことをきかない場合がありますよね。
こそこそ隠れて陰湿に仕置きではなくていいのです(そっち -
Posted by ブクログ
ほぼ同時期に、内田貴氏も『民法改正』(ちくま新書)を出版しているので、二冊をほぼ同時に読んで、比較検討してみた。
内田氏は、民法改正を債権だけに絞って、絞るがゆえにそれまでの経緯、そしてその後のことをストーリーをもって説明し、その上で民法改正の必然性を理論づけているように感じた。
それに比べて、本書の方は民法の歴史的に、地理的に(ドイツ、フランス、東アジア)等などを比較することで、民法という法律についての分析を行い、その上での改正をするための手続き等を詳細に解説している。元々留学生向けの講義を元にしているらしく、その意味では網羅的に解説しているのは本書の方だと思う。
私のように門外漢なら -
Posted by ブクログ
スポーツのルールについて考えることで、社会における法のあり方を考えようという趣旨の本。タイトルのまんま。しかし、タイトルから見ると意外に感じるかもしれないのだけれど、本書はスポーツ論も大きな側面の一つに据えている。つまり、スポーツという具体概念から法という抽象概念を導く、というのではなく、スポーツも法も並立して語られているということ。実際、「スポーツとは」という展開も多く見られる。
また、本書には「法教育」のためのテキストとしての側面もある。「岩波ジュニア新書」であることからもわかるように、本書は子どもも読めることに価値を置いている。この本を読んだ子どもが、スポーツという身近な事象を通じ -
Posted by ブクログ
この本は著者と著者の子供の話を書いた、親子対話形式で書かれている。著者が説明していくことをスポーツマンの息子がスポーツマンの目線でつっこんでいく。どんなスポーツもルールがなくては成り立たない。小学校の時にドッヂボールをしたことがあるが、本格的ではないものの基本的なルールでしっかり成り立っている。この小学生の時のドッヂボールがいい例なのだが、正式なルールではないので人によってルールが違う。しかし、正式なルールではなく自分たちだけのルールを考えることも大切なのである。そのルールばかりに縛られていても面白くないと思う。だから、学校のルールも自分たちが変えたいと思えば、常識の範囲で提案したほうがいい