吉田忠裕のレビュー一覧
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吉田忠浩「YKKの流儀」PHP
YKKの創業2代目の会長(執筆時)による語り下ろし
創業者である吉田忠雄によるファスナー事業の創業、さらに晩年にアルミ建材事業に進出したいきさつ、さらに富山県黒部市に国内事業を集中立地した理由が記載されている。世界中でファスナーや建材の事業を展開するグローバル企業だからといって東京に本社を置く必要はないと。実際は東京と黒部の2本社制で、黒部に管理部門の一部ももっていけているのも北陸新幹線のおかげともいえるが、それにしても黒部市の街づくりへの参画も含め黒部愛はなかなかすごいものがある。ファッション業界との付き合いの難しさ、「善の巡環」という近江商人的な思想、非上場 -
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ファスナーの世界的企業であるYKKの会長吉田忠裕氏が同社の歩みや企業精神である「善の巡環」の考え方などを書いた一冊。
同社がファスナーと窓を中心とする建材事業の2本を柱としてグローバル企業であり続ける理由を本書を読んで知ることができました。
本社機能をファスナーの生産拠点のある富山の黒部地区に移した理由や創業者の吉田忠雄氏のファスナーにかける想いや「富の巡環」が意味するものを知ることが出来ました。
高額のマシンを導入して一貫生産できる体制にしたり、各メーカーのニーズに応えたりすることも全ては顧客や取引先に分配しながらやっていくという「富の巡環」の考えのもとであるということを強く感じました。
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ネタバレYKKの2代目社長による経営論。ファスナー王とよばれた先代のカリスマ経営からの脱却がテーマの一つとなっているが、この著書の包括的なテーマは、市場の変化に対応していかに会社を変革するかということだろう。簡単にいえばプロダクトアウトの時代からマーケットインの時代への変化の対応。先代の時代は、ファスナー事業に関して規格化された製品を大量生産することでコスト競争力を保っていたが、その成功事例を建材事業にも適応しようとしたため、オーダーメードが中心のビル建材分野で後れを取り、多様化するニーズにも対応できず、計画生産のため納期に後れをとった。また社員全員が起業家精神を持てとの先代の理念により、従業員を株分