和合亮一のレビュー一覧

  • 未来タル 詩の礫 十年記

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    何度も涙しながら読んだ。感想として、書くべき言葉が見つからない、というか、書くのが怖いだけか。

    本書で、震災にもコロナにも反応せず、作品でも表現してこなかった詩人について、著者が違和感をもっていることを何度も触れています。それも自分に向けられた言葉のようで。。。

    ていうか、なんでこの本、こんなに感想も登録も少ない??コロナ禍という、世界中が同じ苦境を共有する今の視点と、震災から続く視点を合わせ持つ、この本は、もっともっと読まれるべきだと思う。

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    2021年06月03日
  • ふるさとをあきらめない―フクシマ、25人の証言―

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    【本から】
     [話] 須藤栄治さん・38歳
     避難所では、救援物資をいただき、たくさんの支援を受けま
     した。そうした時間の中で、被災者はいったい何ができるん
     だろうと考えた。で、こう思ったんです。今の自分たちが返せ
     ることは、「ありがとう」という 言葉や思いしかないんだ。
     「ありがとう」は  誰もが言えるし、「ありがとう」 からネガ
     ティブなことは連想できないと思った。何でもいい、「プラスの
     もの」がほしかったんですよ。

     [伊藤朗子(あきこ)さん]・50歳
     後始末できないようなものを、自分でスイッチを切れないよ
     うなものを、作ることに対する怒りですよね。原子力ってすご
     くハイテクだと思っていたら、スイッチを切っても止まらないよ
     うな、そんなものだったのか、と。そういうことも知らずに、
     私たちはいきていたのかという自分への 怒りもありました。
     原爆を落とされた国なのに、なんでそんなものを作らせて
     平気でいたんだろう、みたいな。それを許していた自分への
     怒りもあった。

     [山口松之進(しょうのしん)さん]・41歳
     全県民の医療費を無料にして健康調査をすべきだと思う。
     とにかく早期発見を徹底して、「健康」を看板としたまちづくり
     をしたらいい。今回の事故を逆手にとって、プラスに変えられ
     るんではないかなあ。これをマイナスのままにしていたら、
     補償だけの話に終始することになる。補償は必要かもしれな
     いけれど、でも補償って貰ってそれで終わりです。
     100億円を補償してもらったって、1年間に 1億ずつ使った
     ら、100年間でなくなっちゃう。そうではなくて、自分たちの力
     で生活できる方法、つまり「働き場」を創造すべきなんです。

     [高橋香(かおる)さん]・33歳
     実際、障害児が自分の家族の中にいなきゃ分かんないって
     ことって、いっぱいある。たとえば、ホールボディカウンター
     による放射性物質の検査。障害児って対象外なんですよ。
     健常児は検査できるけれど、同じ小学生でも障害児は
     対象外ですから。

     [鞍田炎(ほのお)さん]・49歳
     こういう事態を招いた東京電力、政府に対する怒り。
     そして、自分たちの先人はいったい何をやってきたんだ
     という怒りもある。 怒りの感情はなかなか消えません。(略)
     本当に皆さん身近なところで悩んでいる。そうしたことをひし
     ひしと感じる。あと15万以上の人がね、いまだに県内外に
     避難している。こんな状況は異常ですよ。

    [感想]
     「ふるさとをあきらめない、フクシマ25人の証言」という
     タイトルを見た瞬間、すぐに手にとった。25人の方々の証言と
     インタヴィューされた和合さんの26人の方々の「思い」は、
     故郷の母、兄夫婦、友人、知人の「思い」と何度も重なった。
     宮城県の亘理町、浜吉田は福島県に近いので、
     「原発事故」も直接的な問題だ。「津波は経験した者でないと
     わからない」という言葉を兄から、友人から直接聞いた。
     そうだと私も思う。経験してない私が出来ることは何か、
     そのような思いで、あの日から現在に至っている。

     
     

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    2012年08月21日
  • 詩ノ黙礼

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    ネタバレ

    なぜだかわからないけど涙が止まらない。自分はなにもしなかった。涙で読めない本は初めて。どんなときに読むべき本なのかわからない。やはり泣ける本とはフィクションで有って欲しい。あの時期の事が頭に浮かんできた。関西に住んでいるにもかかわらず。俺も持ちたい。想っています。

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    2012年02月07日
  • 詩の礫

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    ネタバレ

    ツィッターで綴られた「刃」。礫と書いてあるが刃としか思えない。言葉が持つ力を信じたい。和合さんの書いた言葉が力を持って、刃となって、見えない敵「幽霊」に立ち向かって行ってほしい。本当にすごい詩だ。知らない間に泣いている。

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    2011年11月26日
  • 詩ノ黙礼

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    毎晩少しずつ声に出して読んでいった。
    今、福島を日本を命を未来を思うこと。
    失われたたくさんの魂を決して風化させないために。

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    2011年10月22日
  • 詩ノ黙礼

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    福島で被災した著者の、真っ直ぐな言葉の弾。
    自然の不条理に怒り、
    国の対応に怒り、
    殺処分に泣き、計画的避難に泣き、怒る。

    怒ること、悲しむことを受け止め、
    「それでも詩を書くしかない」
    と腹を括って毎日Tweetする彼こそ、
    時代を動かす詩人だと思った。

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    2011年10月09日
  • 詩の礫

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    凄まじい。
    凄まじいの一言に尽きる。

    この人は詩で、つまりは言葉で格闘しているんだ。

    言葉が、本当に礫のようだ、と思う。

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    2011年09月20日
  • 詩の礫

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    福島在住の詩人、和合亮一が放つ「咆哮」。
    福島の、日本の、日本に住む人々の悲しみ、怒り、やるせなさ。
    5月の「決着」は圧巻。

    言葉のチカラ。
    僕たちは今日も明日も生きる。何処で生きる?何の為に生きる?
    感じ入りました。
    忘れずに、背負って生きていく。

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    2011年09月06日
  • 詩の礫

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     和合隆一の詩集に出会った。これは、詩集なのだろうか?Twitterでつぶやいた言葉が編集されている。しかし、これを読みながら、身体が反応する。身体に寒さが押し寄せた。
     私は、東日本大震災があったときには、中国の雲南省の昆明にいた。福島から3800キロメートル離れていた。インターネットで、大津波の押し寄せる映像を見て、福島の原発の水素爆発を見た。激しい衝撃を受けた。現実とは思えなかった。そして、原発事故の13年経って、いま原発から20kmのところにいる。その空白を埋めている。そして、原発事故は、終わっていないと感じる。

     2011年3月16日の夕暮れから始まる。和合亮一は、高校教師。職場があるので福島に残ることを決意した。そして絶望していた。「これで、福島も、日本も終わりだ」と。放射能の恐怖。「行き着くところは涙しかありません。私は作品を修羅のように書きたいと思います」明日には自分の生活が消滅するかもしれないその夜に、誰かに受け止めてほしいと思い、言葉をパソコン上に投げた。

     放射能が降っています。静かな夜です。
     ここまで私たちを痛めつける意味はあるのでしょうか。
     この震災は何を私たちに教えたいのか。
     余震が続いている中で、言葉を紡ぎ出している。

     震災に遭いました。避難所に居ましたが、落ち着いたので、仕事をするために戻りました。
     本日で被災六日目になります。物の見方や考え方が変わりました。
     放射能が降っています。静かな静かな夜です。
     屋外から戻ったら、髪と手と顔を洗いなさいと教えられました。
     私たちには、それを洗う水などないのです。
     私は故郷を捨てません。故郷は私の全てです。

     私が避暑地として気に入って、時折過ごしていた南三陸海岸に、一昨日、1000人の遺体が流れ着きました。今、これを書いている時に、また地鳴りがしました。揺れました。息を殺して、中腰になって、揺れを睨みつけてやりました。命のかけひきをしています。放射能の雨の中で、たった一人です。

     世界は誕生と滅亡の両方を、意味とは離反した天体の精神力で、やすやすと在り続けている。
     私の大好きな高校の体育館が、身元不明者の死体安置所になっています。隣の高校も。
     外に出ようたって、放射能が降っています。
     絶対安全神話はやはり、絶対ではありませんでした。
     父と母に避難を申し出ましたが、両親は故郷を離れたくないと言いました。
     ところで腹がたつ。ものすごく、腹が立つ。
     どんな理由があって命は生まれ、死ににいくのか。何の権利があって、誕生と死滅はあるのか。破壊と再生はもたらせるのか。

     行方不明者は、「行方不明届け」が届けられて行方不明者になる。
     翌朝5時に、水をもらうために並んだ。すでに長蛇の列だった。
     私たちの故郷は、あまりにも歪んだ泣き顔です。
     また揺れた。とても大きな揺れ。揺れながら、階段先の扉を開けようか、どうしようか、悩んだ。放射能の雨。ガソリンはもう底をつきた。水がなくなるのか、食料がなくなるのか、心がなくなるのか、アパートは、俺しかいない。これまでと同じように暮らせることだけが、私たちが求める幸福の真理だ。

     こうやって、3月16日は終わる。余震が続く中で、外は雨が降っていて、不安な心を持ちながら、負けないぞと繰り返しつぶやく。一体、何に負けないのか?言葉が鋭敏に、暗闇の中に放り出される。そのTwitterに、励ましの言葉がやっていく。言葉は放り投げただけでなく、帰ってくるのだ。つぶやきの塊を吐き出しながら、この福島にいることを根拠に、つぶやいている。それは、詩ではなく、つぶやきである。心の中に浮かぶ言葉を、つぶやくことで、自分を支え励ます。
     「明けない夜はない」とつぶやく。
     茶の間の時計と本棚の小さな時計が2時46分を指したまま、転がっていた。

     私は震災の福島を、言葉で埋め尽くしていやる。コンドハ負けねぇぞ。
     あなたはどこにいますか。私は暗い部屋で言葉の前に座っています。あなたの言葉になりたい。
     
     心が叩きつけられても、明日に向かって、言葉をつぶやいていく。つぶやくことでつながり、そして生きることの意味を知り、死に直面する。なくなってしまう街に向かって、言葉で埋め尽くすのだ。
     
     大きな青空。阿武隈川。雄大なアタタラ山。会津の旗。太平洋のきらめき。
     福島を捨てるな。

     文字を追いながら、心の中に浮かぶ言葉を、拾い集めて、呟き、前に進む。その情景が鮮やかに浮かぶ。こうやって、私たちは、前に向かっていくのだ。そして福島の未来を作るのだ。

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    2025年03月23日
  • 詩ノ黙礼

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    東日本大震災の直後、和合さんはTwitterでつぶやいた。
    鎮魂と黙礼。
    和合さんは今でも詩を綴り、鎮魂と黙礼を続けている。時には怒りをこめて呟いている。
    忘れたくても忘れられない人がいることを忘れてはいけない。

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    2021年08月19日
  • 未来タル 詩の礫 十年記

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    「震災を忘れないために」という言葉を見かけるが、それは忘れてしまえる人のためのフレーズだと思う。絶対に忘れられるわけがない。

    と著者は語っている。その言葉通りだということを、この本を読んで感じ、思った。
    “忘れてしまえる人”と”忘れられるわけがない人”がいる。私は前者。だから、この本を読んで、被災された人々の苦しみというものの深さを、その一端ではあるけれど、目の前にしめされ、どれほども分かっていなかったことが分かった。

    読まれて欲しい本。

    土と人間の力を信じて、土地を耕し続けた菅野さんと
    「パパ あのね」の詩が特に心に残っている。

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    2021年05月26日
  • 詩の礫

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    震災直後に起きた大きな感情の起伏が言葉に。何度も繰り返し、「明けない夜はない」と出てくるが、明けた日には何が待っているのか。。。言葉は信じられる。しかし、言葉だけでは、何かが足りない。

    後半に出てくる、自分で自分を責め、振り返り、はね返し、立ち上がる瞬間。そこに立ち会えて、私は言葉とはなにかがやっと分かった気がした。和合さんは、まぎれもない詩人。まぎれもない人間。それが言葉になっていた。

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    2013年06月14日
  • ふるさとをあきらめない―フクシマ、25人の証言―

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    福島を知る一冊。
    福島の方が、あのときをどうむかえていたのか、何を思っていたのか。
    知っておくべき本。

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    2012年09月06日
  • 詩の礫

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    福島在住の詩人のつぶやき(ツイッターで)。
    家族と離れ福島での生活をつぶやいている。
    時に怒り、時に泣く。余震。
    図らずも泣きそうになった。あの日々は私にとって暗鬱で、それがよみがえった。

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    2012年04月21日
  • 詩の礫

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    震災と原発事故直後から綴られた、まさに精神のドキュメントといえる作品。これほどまでに言葉が切れ味鋭く、切実さを持って迫ってくる詩は初めて。詩の力の凄まじさを感じた。

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    2011年10月24日
  • 詩ノ黙礼

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    カメラでは撮れないものがある。
    誰でも彼でもが共有できるものは、意外と少ないということか。
    ただ甚大な被害の前では、共有こそが恐ろしい。
    途方もない悲しみが胸を締めつける。
    画像で見るよりも脳には刺激が強い。

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    2011年07月29日
  • 詩ノ黙礼

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    ツイッターもTVで紹介されていたということも知らなく
    書店の店頭に平積みされているのを何の気なく手にとり
    言葉の力に衝撃を受けた。

    同じ方のツイッターをまとめた詩集が同時期に別々の出版社から三冊でていて
    書店の店頭でも並んでいてたまたま最初に手にとったのがこれだったのだ。

    あまりの衝撃にほかの二冊も開いてみたが
    ごく普通の印象でしかなかった。

    つぶやいた期間は重複していないのだが
    なぜこの一冊は言葉の寄せ方が違うのだろう?

    圧倒的な言葉のうねりに、続けて読むことができず
    少しずつ拾い読みしている。
    続けて読み通せる日は来るのだろうか?

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    2011年07月28日