八薙玉造のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“「よかった……。ちゃんと入った。でも、やっぱりあの頃より、少し腹が……」
ぼやいたユリウスはいつも着ている黒い服とは違う服に身を包んでいた。
彼の普段の服とは対照的に、その服は染みひとつなく白い。戦闘に用いられることも想定しているのか、白く染められた皮で、とこどころを補強された服には、中央教会の意匠があしらわれていた。
両手を覆う分厚い戦闘用の手袋もまた、白色に染め上げられている。
その首には、アンナのものよりも豪華な装飾が施された獅子の聖印がかかっていた。
「ユ、ユリウスさん……。その服、いったい。なんだか……」
アンナは言葉を止めて息を呑む。
「なんだか、すごく真面目な人みたいです!背中 -
Posted by ブクログ
ネタバレファンタジーです.
そんなに面白くなかった.
まずヒロインが気持ち悪い.
人の話を聞かずこう思ったらの直情型で自意識過剰気味で自己犠牲の塊.
お前が死んだところで暴れる竜は止まらないんだよ.
自己犠牲に浸って気持ちよくなってるアレがとても気持ち悪い.
もちろん個人的な感想であり,実際の効果・効能とは異なる場合がございます.
まぁ,包丁とか鎌や鍬を振り回しながら他人の生活の心配をする件は笑えたけど
そう何回も使えるネタじゃないでしょう.
困ったことがあったら直ぐに(無意識的に?)暴力に訴える点も減点対象に.
主人公君はよくある駄目人間風味のツッコミ体質なので特に言及しないでおこう.
あ,ぽんか -
Posted by ブクログ
“「どうじゃ?ユリウス。普通の労働もいいものじゃろ?おぬしがそういう喜びを知ってくれて、わしも嬉しいぞ」
「あんた、俺のこの死んだような目を見て、そんなことよく口走ることできますね」
「ユリウスさんはがんばったと思いますよ。わたしも、お仕事勧めてよかったって、心から思っています」
「だから、この死んだ魚みたいな目を見てから、そういうことは言って下さい。こういうのは本当、苦手なんですよ。人と話すのも億劫なのに......」
「でも、ユリウスさん。本当に楽しそうにしてますよ」
「どこを見て、そんな......」
言い返そうとして、ユリウスは口を閉じた。
アンナが身を乗り出し、顔を覗き込んでいる。
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Posted by ブクログ
異形と神の使いとの戦いを描く伝奇もの。
伝奇的設定や登場キャラや戦闘場面など、よく書けている。
よく書けてはいるんだけど……なぜかあまり物語に引き込まれなかった。
たぶん、主人公の性格がちょっと後ろ向きだったり、
少女の行動があまりにお約束的すぎたり、
戦闘場面が饒舌すぎたりすることが、
少しずつ気になったからだろう。
地の文もなんだかちょっと説明的すぎるような違和感があったし。
そんなこんなでもう一つ物語に集中できなかった。
ラストの戦いも、二人が一つ、のアイデアはよかった。
でも、少女が生きることが出来るかどうかを先にばらしちゃダメだと思う。
なので、物語としては一定の水準だと思う -
購入済み
期待はずれ
一応、全巻一気読みしてみたけど、途中ぽつりぽつりと面白そうな場面はあったけど、最終巻でプラス分をも吹き飛ばす様なマイナス要素でトータルでは星一つどころかマイナスにしたい気分になった。
何なんだろう?
この喪失感は。
がっかりした。