神田憲行のレビュー一覧

  • 一門 “冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?

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    「聖の青春」は私のオールタイムベスト3の一冊。
    森さんは、村山聖さんの人生の伴走者だった。
    「聖の青春」でも、森さんはプロとしては強い方ではないと言及されていたが、村山さんの後も何人もの弟子がいて、糸谷さん始め、高名な棋士も多い。
    それが門外漢からすると不思議だったが、いろいろ謎が解けた。
    著者の神田さんは、あとがきで将棋をがっつり取材するのは初めてだったと書いているが、素人にもわかりやすく、取材相手に敬意を持って取材されているのが伝わってくる。
    おもしろかった。
    石本さんが森さん宅にうかがったとき「先生、めっちゃ喋ってるな、と思ってたら、全部ヨウムの金太郎が喋ってたんですよ」が良かった。

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    2020年07月10日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    ネタバレ

    社会人になってから麻布を知った人の書いた本で、外から麻布がどのように見えるかがわかって面白かった。
    麻布出身者の書いた本で麻布についても書いたものを読んだことがあるが、他の中高一貫校との対比がされているものの、各校の持つカラーの一つとして麻布の独自色が示されているだけで、それぞれの突出の程度がわからなかった。
    公立校で育った筆者から見て数ある首都圏の一貫校の中で突出した特徴を持っていたからこそ俎に乗った、ということがわかった。

    現代の麻布に取材したものだから自分の時代とは違うところもあるだろうが、一番印象的だったのは、麻布の教員が実によく生徒個々人に気をかけているということ。言われてみればそ

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    2015年07月05日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    麻布という学校の生徒や先生たちのインタビューを通して、自分は何を大切にして、何に価値を置いて生きるのかを問われているような気持ちになった。

    また、この麻布と照らして自分の中高時代を誰も思い出すだろう。あぁ、私はこうだったなぁ、と。自分がどんな価値観のもとに教育を受けたのかを知るいい機会となる。

    私がこの本を通して麻布から教わったことは、流されずに自分の旗を掲げ、何事も自分で考え、それを言葉で伝えることができる力をつけることを磨き続け実践することだ。

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    2014年12月06日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    麻布の関係者でない人が、麻布学園について様々な角度から取材し、その丹念な記事はとても興味深かった。
    著者が「第三者」ということでそれが余計にこの本の面白さをかき立てていたと思います。

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    2014年10月28日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    社会にでてからの輝きかたが“開成”と“麻布”とでは違うことを感じることが多くなってきたのでその理由をちょっと知ってみたくなった。
     “なるほど”という側面を“麻布”の側からは覗けた気がする。
     が、この日本の中で“麻布”を維持していくのは難しいのも感じた。ましてや未来に向けて発展させていくのは。
     これは“麻布”といったいった具体的な機関に限ったことではないのだろう。
    日本が問われているように思える。
    もしかしたら、“麻布”に代わる異彩を放つ学校が出現していくかもしれない。いや、期待したい。
    ということは、日本の教育にということになるのか?

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    2022年11月01日
  • 一門 “冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?

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    時には遠くから見守り
    時には激しく怒り
    個人の個性を尊重し行きすぎると然り
    本当に熱くて優しい師匠だと思いました
    一門のチームワークの良さも伝わり
    将棋界の師弟関係も様々だと思いました

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    2022年07月20日
  • 一門 “冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?

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    村山聖の師匠としても知られる森信雄は、棋士として華やかな実績を残した人物ではない。棋戦優勝は新人王戦の1回のみ。順位戦での昇級は一度もなく、竜王戦も最高は5組。しかし、プロになった弟子の多さでは群を抜いている。

    弟子の証言を通して「なぜ」を問うのがこの一冊。多くのプロ棋士がまず競技者であることを重視し、見込みのある者しか弟子に取らないのに対して、森は本人が希望すれば基本的に弟子に取るというのは要素として大きいだろう。

    そこの「なぜ」に対して、森の「勝負根性」の不足は見出せる。何がなんでも相手を負かせてやろうという勝負師ではなく、他人を真剣に思うことができる。内弟子も経験し、ひどく怒られた経

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    2022年06月04日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    ネタバレ

    「自由に生きよ」それが御三家進学校:麻布学園の普遍的価値観である。あなたは「自由」に生きられていますか!?自由を知っていますか??

     自由に生きるなら、責任も持てる人間にならなければならない。それを麻布学園では経験できて、学べる。子供の裁量に任せた教育。

     しかし、子供が「社会化」してきている今、それも通用しなくなってきているという。新しい「自由」を学ぶための教育方法の研究が必要だな。

     やっぱ大人が勇気を持つしかない。勇気をもって子供の好き勝手させてあげよう。そして、間違えたら論理的に間違いを叱ってあげよう。

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    2016年01月27日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    自由と自立について考えさせられます。とても面白かったです。

    書籍のタイトルからして、自分とはまったく接点がなさそうでした。僕は東京の中学・高校の受験事情や学校自体ほとんど知りません。

    どうやら中高一貫の私学で、東大への進学率も高い男子校。しかしながら、他の進学校の生徒とはすこし異なる質を持った生徒が多いようだということが読み始めて分かってきました。

    進学校なのに部活を推奨、文化祭は多額な予算管理も含めて全て生徒たちが主導し、中身は盛大でもちろん一般開放。運動会では競い合う組ごとのリーダーがそれぞれのカラーに髪の毛を染めて統率をしている。クラスはとにかく汚くてゴミの山に埋もれてることも。は

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    2015年03月12日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    面白い学校との噂は何度か聞いていたけど、ここまでとは。教える側はとても大変だけど、全ての生徒に居場所を与えられると言う考えはとても魅力的。誰でも入れるらしいから、学校説明会に行ってみようかな。

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    2015年03月04日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    記憶力より、考え方を問う試験。本当に思考する能力を養う学校。一方で、本気で文化祭。これからの時代を生き抜く、想像する力を付けてくれる学校だと感じる。独特の校風、説明会に参加してみたいと感じた。先生も面白そう。

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    2015年01月31日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    ネタバレ

    東大進学者も多い進学校として知られる「麻布学園」が、いわゆる進学校というだけではないことが分かる。中高一貫の6年を通じて自由と自主自立の人間教育を追及し、生徒と教師が6年のスパンで向き合い、さまざまな個性が認められていることが印象的だった。それは入試の段階から校風に魅力を感じた優秀な生徒が集まり、進学のための学力よりも総合的な知力を引き上げるようなカリキュラムが行われ、学園祭などの生徒の自主的な取り組み、髪や服装、遅刻なども生徒の自主的な考えを尊重しているなかで培われたものだろう。そうした中でも考える力の低下や受験勉強重視の親の考えなど、時代の変化を受けて、それでも受験も人間教育もと二兎を追う

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    2014年12月27日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    「麻布」というと進学校のイメージしかなかったが、確かに「謎」の進学校である。

    進学校というと、大学の進学実績ばかり気にしているイメージがあるが、麻布はそうではないらしい。
    本来の「教育」を目指しているのだと、私は好意的に受け取ったが、現実はそうではないらしい。
    確かに、進学実績を気にする親は多いし、あまり自由に野放しになっても、わが子がどうなってしまうか心配になってしまうしね。

    この教育がどこの学校でもできるとは思わないが、すばらしい教育だと思った。

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    2014年12月18日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    東京で男子御三家といえば、開成、武蔵、麻布だが、麻布は何かが違っているという気がしていた。よく分からないが、ガリ勉を格好悪いとみなし、都会的で大人っぽく、勉強以外に図抜けた得意分野を持っていて、その代わりに変な人が多いというイメージ。本書のタイトルは、そんな先入観に見事にフィットし、思わず読み始めた。
    本書には、著者が今の麻布について2年ほどの取材を通じて知ったこと、感じたことが書かれているが、なるほどと思うことが多いと同時に、教員をはじめとする学校サイドがいかに生徒の成長や指導について心を配っているかということに気付かされた。生徒の自主性を尊重しつつ、すべての生徒のよいところを伸ばそうとする

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    2014年12月15日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    この本で麻布は変な学校という位置づけで、読んでみるとたしかにそうかもと思えます。進学校と思われているけれど、大学受験に特化しているわけではない、でも東大合格者数は50年以上トップ10入り。そういう意味で「変」なのだと思います。塾から見た麻布、卒業生が語る麻布、もちろん現役の高校生や教員(養護の先生含む)にも話を聞いていて、全体にバランスのいい構成という印象です。中学受験で始めているのは、そのほうがとっつきやすいからでしょうが、私としては少しマイナス評価。この本は麻布出身者が身近にいる人にお勧めしたいです。その人が通っていた麻布という学校を少しでも知ることで、その人自身を知ることにもつながると思

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    2014年11月28日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    逐一指示されなくても、結果的に結果を出す麻布の教育。そんな自律的な中高生はレアなことを感じて、寂しくなる。

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    2014年11月19日
  • 一門 “冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?

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    個人的にはとっくにあきらめていた山崎八段がA級昇級を決めた。そのとき、昇級を伝える各メディアで、この本のインタビューが引用されていたので興味を持って読んでみた。

    森信雄と言えば、詰将棋作家としての方が有名な気がするが、指将棋の方では村山聖、糸谷哲郎、山崎隆之といった名棋士をはじめ12名の棋士、3名の女流棋士を育てた師匠として名が高い。森信雄自身の半生や結婚のときのエピソードにはじまり、一門のインタビューを通してこの名伯楽の魅力に迫る。まあ、面白く読めた。

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    2021年03月20日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    中学入試のお勉強。名門私立ってどんなところなんだろう。。。公立中学、都立高校出身の私が知らない世界。
    それにしても、麻布の校長はいいこと言いますなー。

    ・麻布の入試は三つの力を求めている
     ひとつ目は、しっかりと勉強してきているか。…ふたつ目は多角的な視点をもって物事をとらえることができるか。…三つ目は論理力ですね。

    ・好奇心を育てる
     子どもって先天的にみんな好奇心をもっていると思うんですよ。それが家庭環境のなかで、『これやりなさい、あれやりなさい』と言われている子どもは、自分の疑問をあと回しにする癖がつく。でも、逆に家庭でいろんなことをお父さんと一緒に調べている子どももいる。そういうこ

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    2021年08月08日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    麻布高校の方針や教師/生徒のナマの声が詰まった良書。
    詰め込み型の知識教育ではなく、自分で考えさせる土壌を培おうとする教育方針は素晴らしい。
    だが、学歴社会である以上、どの大学に行くかは非常に大きなウエイトを占めているので、最終的に大学受験がある高校は難しいと思った。慶応志木とも似ているとこが多くあると思ったが、志木高と大きく違うのは、よくも悪くも大学受験が無いこと。
    でも普通の高校とは一線を画した教育方針は興味深い。

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    2017年05月02日
  • 「謎」の進学校 麻布の教え

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    山ノ神が麻布に惚れちまったよ…◆◆こういう自由さのある学校がいいのだよな。◆倅に合うかはわからんな。

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    2020年07月27日