【感想・ネタバレ】「謎」の進学校 麻布の教えのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年07月05日

社会人になってから麻布を知った人の書いた本で、外から麻布がどのように見えるかがわかって面白かった。
麻布出身者の書いた本で麻布についても書いたものを読んだことがあるが、他の中高一貫校との対比がされているものの、各校の持つカラーの一つとして麻布の独自色が示されているだけで、それぞれの突出の程度がわから...続きを読むなかった。
公立校で育った筆者から見て数ある首都圏の一貫校の中で突出した特徴を持っていたからこそ俎に乗った、ということがわかった。

現代の麻布に取材したものだから自分の時代とは違うところもあるだろうが、一番印象的だったのは、麻布の教員が実によく生徒個々人に気をかけているということ。言われてみればそうに違いない。
対照的に、「似たような私立校」が問題行動をとる生徒を退学にするという話が引用されていて、それには衝撃を受けた。それは粛清ではないか?

そして、「麻布卒」でやって行けるだけの教養を授けるという方針に納得する。
その一方、進学成績と人間形成の「二兎を追え」と言われたのは意外であった。進学は「やりたければやれば」と放任されていたように感じていたから。

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Posted by ブクログ 2014年12月06日

麻布という学校の生徒や先生たちのインタビューを通して、自分は何を大切にして、何に価値を置いて生きるのかを問われているような気持ちになった。

また、この麻布と照らして自分の中高時代を誰も思い出すだろう。あぁ、私はこうだったなぁ、と。自分がどんな価値観のもとに教育を受けたのかを知るいい機会となる。

...続きを読む私がこの本を通して麻布から教わったことは、流されずに自分の旗を掲げ、何事も自分で考え、それを言葉で伝えることができる力をつけることを磨き続け実践することだ。

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Posted by ブクログ 2014年10月28日

麻布の関係者でない人が、麻布学園について様々な角度から取材し、その丹念な記事はとても興味深かった。
著者が「第三者」ということでそれが余計にこの本の面白さをかき立てていたと思います。

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Posted by ブクログ 2022年11月01日

社会にでてからの輝きかたが“開成”と“麻布”とでは違うことを感じることが多くなってきたのでその理由をちょっと知ってみたくなった。
 “なるほど”という側面を“麻布”の側からは覗けた気がする。
 が、この日本の中で“麻布”を維持していくのは難しいのも感じた。ましてや未来に向けて発展させていくのは。
 ...続きを読むこれは“麻布”といったいった具体的な機関に限ったことではないのだろう。
日本が問われているように思える。
もしかしたら、“麻布”に代わる異彩を放つ学校が出現していくかもしれない。いや、期待したい。
ということは、日本の教育にということになるのか?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月27日

「自由に生きよ」それが御三家進学校:麻布学園の普遍的価値観である。あなたは「自由」に生きられていますか!?自由を知っていますか??

 自由に生きるなら、責任も持てる人間にならなければならない。それを麻布学園では経験できて、学べる。子供の裁量に任せた教育。

 しかし、子供が「社会化」してきている今...続きを読む、それも通用しなくなってきているという。新しい「自由」を学ぶための教育方法の研究が必要だな。

 やっぱ大人が勇気を持つしかない。勇気をもって子供の好き勝手させてあげよう。そして、間違えたら論理的に間違いを叱ってあげよう。

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Posted by ブクログ 2015年03月12日

自由と自立について考えさせられます。とても面白かったです。

書籍のタイトルからして、自分とはまったく接点がなさそうでした。僕は東京の中学・高校の受験事情や学校自体ほとんど知りません。

どうやら中高一貫の私学で、東大への進学率も高い男子校。しかしながら、他の進学校の生徒とはすこし異なる質を持った生...続きを読む徒が多いようだということが読み始めて分かってきました。

進学校なのに部活を推奨、文化祭は多額な予算管理も含めて全て生徒たちが主導し、中身は盛大でもちろん一般開放。運動会では競い合う組ごとのリーダーがそれぞれのカラーに髪の毛を染めて統率をしている。クラスはとにかく汚くてゴミの山に埋もれてることも。はたから見ると学級崩壊ではないか?と疑われるほど。

何よりも生徒一人一人の「個」性が強い。そして彼らはつかみどころの無い雰囲気を醸し出すなかに、つねに緊張感を持って生きている。。。著者は麻布学園の教師、生徒、OBへの取材のなかで、他の進学校の生徒たちとの違いに気付き始める。

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Posted by ブクログ 2015年03月04日

面白い学校との噂は何度か聞いていたけど、ここまでとは。教える側はとても大変だけど、全ての生徒に居場所を与えられると言う考えはとても魅力的。誰でも入れるらしいから、学校説明会に行ってみようかな。

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Posted by ブクログ 2015年01月31日

記憶力より、考え方を問う試験。本当に思考する能力を養う学校。一方で、本気で文化祭。これからの時代を生き抜く、想像する力を付けてくれる学校だと感じる。独特の校風、説明会に参加してみたいと感じた。先生も面白そう。

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Posted by ブクログ 2014年12月27日

東大進学者も多い進学校として知られる「麻布学園」が、いわゆる進学校というだけではないことが分かる。中高一貫の6年を通じて自由と自主自立の人間教育を追及し、生徒と教師が6年のスパンで向き合い、さまざまな個性が認められていることが印象的だった。それは入試の段階から校風に魅力を感じた優秀な生徒が集まり、進...続きを読む学のための学力よりも総合的な知力を引き上げるようなカリキュラムが行われ、学園祭などの生徒の自主的な取り組み、髪や服装、遅刻なども生徒の自主的な考えを尊重しているなかで培われたものだろう。そうした中でも考える力の低下や受験勉強重視の親の考えなど、時代の変化を受けて、それでも受験も人間教育もと二兎を追う姿勢に信念を感じさせられた。
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Posted by ブクログ 2014年12月18日

「麻布」というと進学校のイメージしかなかったが、確かに「謎」の進学校である。

進学校というと、大学の進学実績ばかり気にしているイメージがあるが、麻布はそうではないらしい。
本来の「教育」を目指しているのだと、私は好意的に受け取ったが、現実はそうではないらしい。
確かに、進学実績を気にする親は多いし...続きを読む、あまり自由に野放しになっても、わが子がどうなってしまうか心配になってしまうしね。

この教育がどこの学校でもできるとは思わないが、すばらしい教育だと思った。

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Posted by ブクログ 2014年12月15日

東京で男子御三家といえば、開成、武蔵、麻布だが、麻布は何かが違っているという気がしていた。よく分からないが、ガリ勉を格好悪いとみなし、都会的で大人っぽく、勉強以外に図抜けた得意分野を持っていて、その代わりに変な人が多いというイメージ。本書のタイトルは、そんな先入観に見事にフィットし、思わず読み始めた...続きを読む
本書には、著者が今の麻布について2年ほどの取材を通じて知ったこと、感じたことが書かれているが、なるほどと思うことが多いと同時に、教員をはじめとする学校サイドがいかに生徒の成長や指導について心を配っているかということに気付かされた。生徒の自主性を尊重しつつ、すべての生徒のよいところを伸ばそうとするという姿勢に、学力向上だけでない全人格教育のある種の理想像が垣間見えて、やはり麻布は凄いと改めて思った。ちなみに、現役の麻布生を持つ親御さんに話しを聞いたら、本書を既に読んでいて、結構このとおりとのことだった。

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Posted by ブクログ 2014年11月28日

この本で麻布は変な学校という位置づけで、読んでみるとたしかにそうかもと思えます。進学校と思われているけれど、大学受験に特化しているわけではない、でも東大合格者数は50年以上トップ10入り。そういう意味で「変」なのだと思います。塾から見た麻布、卒業生が語る麻布、もちろん現役の高校生や教員(養護の先生含...続きを読むむ)にも話を聞いていて、全体にバランスのいい構成という印象です。中学受験で始めているのは、そのほうがとっつきやすいからでしょうが、私としては少しマイナス評価。この本は麻布出身者が身近にいる人にお勧めしたいです。その人が通っていた麻布という学校を少しでも知ることで、その人自身を知ることにもつながると思います。

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Posted by ブクログ 2014年11月19日

逐一指示されなくても、結果的に結果を出す麻布の教育。そんな自律的な中高生はレアなことを感じて、寂しくなる。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

中学入試のお勉強。名門私立ってどんなところなんだろう。。。公立中学、都立高校出身の私が知らない世界。
それにしても、麻布の校長はいいこと言いますなー。

・麻布の入試は三つの力を求めている
 ひとつ目は、しっかりと勉強してきているか。…ふたつ目は多角的な視点をもって物事をとらえることができるか。…三...続きを読むつ目は論理力ですね。

・好奇心を育てる
 子どもって先天的にみんな好奇心をもっていると思うんですよ。それが家庭環境のなかで、『これやりなさい、あれやりなさい』と言われている子どもは、自分の疑問をあと回しにする癖がつく。でも、逆に家庭でいろんなことをお父さんと一緒に調べている子どももいる。そういうことだと思うですよね。」

・国語科の目標は教養を身につけること
 教養とは物知りという意味ではなく、今自分の身の回りで起きていることに対して、想像力を働かせながら、今の自分には何ができるのかとか、自分はそれをどうたらえるべきなのかとか、知の体系を洞察力と絡めて、人間存在を主体的に掘り下げる力という意味です。

・前提とされているものを疑うところから始めてみる
 同僚で帰国子女の女性がいるんですが、彼女から『日本人で優秀とされる人はある制約条件下で最適な道はこれ、という議論が得意なのに、嶋田君はまずその制約条件とか前提をひっくり返そうとするよね』ってい言われて、ほうと思いました。

・氷上校長退任を前に終業式での最後の挨拶
 それは具体的に言えば、人はなぜ大学に行こうとするのか。あるいは将来、何を職業として生きようとするのか。あるいはその社会は全ての人が幸せに生きる仕組みとしてこれでいいのか。よくなければ、そのために君自身は何ができるのか。などの問いを生徒諸君に発し、問いを生徒諸君と共有することでした。問いをもたなければ、答えを見つけようとすることもありません。そのようなことを普通世間の人が、「当たり前だ、訊ねるまでもないことだ」と考えていることに疑問を持つこと、その疑問につきあうこと、それが私の教師としての仕事だと腹をくくりました。
 
 諸君、どうかとうとうと流れていて、抗する術がないような流れの中にあっても、しかし諸君自身の内なる小部屋を大切にしてください。諸君自身の内なる小部屋にあって、静かに目をつむる習慣を身につけてください。じっと目をつむり、そしてさらに目をつむる時間に耐えていると、必ずや諸君がとりつく杭がみえてきます。その杭がたとえ遠くにあっても、とりつくために流れに逆らって泳ぎきろうとする勇気が湧いてきます。私は今日限り校長の職を去ることになります。いつの日かまたお会いして、諸君がとりつくことができたそれぞれの杭を見せてもらいたいと思っています。

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Posted by ブクログ 2017年05月02日

麻布高校の方針や教師/生徒のナマの声が詰まった良書。
詰め込み型の知識教育ではなく、自分で考えさせる土壌を培おうとする教育方針は素晴らしい。
だが、学歴社会である以上、どの大学に行くかは非常に大きなウエイトを占めているので、最終的に大学受験がある高校は難しいと思った。慶応志木とも似ているとこが多くあ...続きを読むると思ったが、志木高と大きく違うのは、よくも悪くも大学受験が無いこと。
でも普通の高校とは一線を画した教育方針は興味深い。

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Posted by ブクログ 2020年07月27日

山ノ神が麻布に惚れちまったよ…◆◆こういう自由さのある学校がいいのだよな。◆倅に合うかはわからんな。

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Posted by ブクログ 2015年02月21日

いい男になれ。仕事のできる男になれ。与えられた仕事をやり遂げる男。家事ができる男。将来寄付ができる男。
人は流されずに自分を見つめながら生きなければいけない。
自分と向き合う。
自分の中にある祈りと瞑想のこの部屋を大切にするかどうか。そのために真っ白な部屋で瞑想する。

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Posted by ブクログ 2014年11月29日

学生時代を懐かしみながら読めた。不景気による保守化が進み、どの学校も就職・進学予備校化する中で、麻布のような良い意味で変わった学校が存在し続けるのは非常に意義があると思えた。

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