【感想・ネタバレ】一門 “冴えん師匠”がなぜ強い棋士を育てられたのか?のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2020年07月10日

「聖の青春」は私のオールタイムベスト3の一冊。
森さんは、村山聖さんの人生の伴走者だった。
「聖の青春」でも、森さんはプロとしては強い方ではないと言及されていたが、村山さんの後も何人もの弟子がいて、糸谷さん始め、高名な棋士も多い。
それが門外漢からすると不思議だったが、いろいろ謎が解けた。
著者の神...続きを読む田さんは、あとがきで将棋をがっつり取材するのは初めてだったと書いているが、素人にもわかりやすく、取材相手に敬意を持って取材されているのが伝わってくる。
おもしろかった。
石本さんが森さん宅にうかがったとき「先生、めっちゃ喋ってるな、と思ってたら、全部ヨウムの金太郎が喋ってたんですよ」が良かった。
棋士って人々は、本当にマレビトだ。
そこに惹かれる。

0

Posted by ブクログ 2022年07月20日

時には遠くから見守り
時には激しく怒り
個人の個性を尊重し行きすぎると然り
本当に熱くて優しい師匠だと思いました
一門のチームワークの良さも伝わり
将棋界の師弟関係も様々だと思いました

0

Posted by ブクログ 2022年06月04日

村山聖の師匠としても知られる森信雄は、棋士として華やかな実績を残した人物ではない。棋戦優勝は新人王戦の1回のみ。順位戦での昇級は一度もなく、竜王戦も最高は5組。しかし、プロになった弟子の多さでは群を抜いている。

弟子の証言を通して「なぜ」を問うのがこの一冊。多くのプロ棋士がまず競技者であることを重...続きを読む視し、見込みのある者しか弟子に取らないのに対して、森は本人が希望すれば基本的に弟子に取るというのは要素として大きいだろう。

そこの「なぜ」に対して、森の「勝負根性」の不足は見出せる。何がなんでも相手を負かせてやろうという勝負師ではなく、他人を真剣に思うことができる。内弟子も経験し、ひどく怒られた経験もある山崎隆之は「それだけ人に怒れるということは、他人に対して熱を込められるということです」と指摘する。

単に「弟子を多く取る」だけでなく、人を思えるからこそ多くの弟子が育つのだろうと感じた。

0

Posted by ブクログ 2021年03月20日

個人的にはとっくにあきらめていた山崎八段がA級昇級を決めた。そのとき、昇級を伝える各メディアで、この本のインタビューが引用されていたので興味を持って読んでみた。

森信雄と言えば、詰将棋作家としての方が有名な気がするが、指将棋の方では村山聖、糸谷哲郎、山崎隆之といった名棋士をはじめ12名の棋士、3名...続きを読むの女流棋士を育てた師匠として名が高い。森信雄自身の半生や結婚のときのエピソードにはじまり、一門のインタビューを通してこの名伯楽の魅力に迫る。まあ、面白く読めた。

0

「ノンフィクション」ランキング