辰巳一世のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今まで宗教について考えたこと無かった。
親を亡くし、自分が矢面に立ち、お寺さんと法事の調整などで接点を持つようになり、少し宗教へ関心を持つようになった。
しかしながら、信仰深いわけでもないので、我が家の宗派を学ぶとかでなく、宗教システム全般どうなってるのか興味本位で思っている時に、本書を見かけ、読むことに。
かなり砕けた書きぶりもあり、読みやすかった。教祖マニュアルとあるが、むしろ宗教ってこんな仕組みなのでそれを理解して選んでねーといった逆説的印象で読んだので、変なカルトに引っかからないよう気をつけマニュアルとして有用だなと。
興味を持ったあなた、本書をおすすめします。
私を信じるものは救われ -
Posted by ブクログ
宗教の価値はみんなをハッピーにすることだと思った。
昨今の宗教二世問題の影響もあり、宗教というと怪しい、やばい、思想が強すぎる、搾取されている…などの印象がある人もいるかと思う。
が、宗教は精神面のケアの役割があって、宗教の教えによって救われてるのであればそれはそれでいいんじゃないかと思った。
神の存在が人間の精神面のケアをしてきたり、秩序をもたらしてきた側面があり、日本を離れて海外に行くと、当たり前のように現地の人々の生活の中に宗教が溶け込んでいる。
一方で科学の発展やSNSによるコミュニティの形成、人口の伸び悩みなどの影響もあり、近年、キリスト教が有史以来の信者急減という状況だとネットニ -
Posted by ブクログ
マニュアルという名前だが実際の印象は、教祖に必要なものを既存の宗教から例を出し、宗教とはこういう仕組みであると解説したもの。
宗教はなんとなくでしか知らず、戒律やら祈りの意味なんて深く考えたことはなかった。これらに宗教組織を維持するためにどう意味と仕組みがあるのか?そういうことを具体的に例を出し解説してくれるため非常にわかりやすい。一見意味不明な儀式にも人間の心理と照らし合わせると大いに意味があったりするのが、理解できるとおおっと感心してしまう。一方でディズニーランドの舞台裏を見ているような居心地の悪さもある。
真面目にかかれているがマニュアルとしてはネタ部分もあるので参考にするには危険 -
Posted by ブクログ
凡人凡俗である読者が、いかにして国教にまでなりうる宗教を興すか、教義の作り方、信者の獲得の仕方、資金の集め方、奇跡の起こし方などを解説した「完全宗教マニュアル」。すでにある世界三大宗教や新興宗教の歴史や現状を紐解き分析しながら、「科学的に」有効と証明された方法で開宗し、布教するためのハウツー本。最後には「感謝の手紙」ということで、実際にこの本に従って開宗した教祖の方々からのメッセージまで寄せられており、説得力がある。
…という、「本書もまた宗教であり」(p.229)という、最後の最後でちょっとだけ種明かしされるという本。宗教を「『作る側』からの視点に立つことで、今まで不合理や理不尽なだけだ -
Posted by ブクログ
マキャベリの「君主論」を、小学生の仲良しグループ(=諸侯)の覇権争い(クラスのリーダーになる)を通して描いたフィクション。
元ネタ(君主論)が、政治学、特に「君主とはどうあるべきか」について書かれた本なので、
統治、権謀術数、力量、懐柔工作、支配、敵対勢力、姦計、専横、主導権、忠誠、傭兵能力、侵略、
など、通常の小学生なら日常的ではない言葉をバンバン用いて謀略を練る姿が、自分が知っている小学生像とミスマッチすぎてニヤニヤしてしまう(笑)これは例えるなら、江戸川コナンが周りに自分の正体(工藤新一↔︎覇権を握ろうとする野心家)を悟られぬようガキンチョぶりながらも、頭の中で名推理を展開して