町田敦夫のレビュー一覧

  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    ネタバレ

    ・欧州では長年,中東やアフリカからやってくる大量の移民を受け入れすぎた結果,負の側面が見えてきた.

    ・これはうちうちには懸念されていたことだが,移民の排斥は人種差別主義者や不寛容さの現れであると評される空気がば長く続き,真正面から向き合うことを避けてきた.そういう人はひどいレッテルを貼られ大きなバッシングを受けた.

    ・これが移民受け入れのさらなる緩和と対策検討の遅延を招いた.

    ・移民により社会の高齢化の抑止,労働力供給,多様性の実現など様々なメリットをもたらすという主張が絶えないが著者はいずれも否定している.

    ・その結果,欧州のアイデンティティ,文明が失われつつある.為政者含め欧州の人

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    2019年08月31日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    書き出しからして衝撃だ。
    「欧州は自死を遂げつつある。少なくとも欧州の指導者たちは、自死することを決意した」
    日本は、移民に対して閉ざされた国であると考えられてきた。しかし、OECD加盟国35カ国の外国人移住者統計(2015)によれば、日本は2015年に約39万人の移民を受け入れており、すでに世界第4位の地位を得ているのである。さらに、2018年6月、日本政府は、一定の業種で外国人の単純労働者を受け入れることを決定し2025年までに50万人超を想定しているという。そして、新たな在留資格を創設する出入国管理法改正案が閣議決定された。
    ついに日本政府は、本格的な移民の受け入れへと舵をきった。はなは

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    2019年08月17日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    欧州で右派が台頭する状況の背景がこの本を読むとわかった。少なくとも欧州で極右政党が一定の支持を集めるのを一部の経済的に恵まれず、情報が限られた人たちが煽られた反動だと感じていたことが、それほど単純ではないことがわかった。この本が欧州を含めて世界中でも比較的売れていて、トンデモ本のような扱いではないことから、ここに書かれた数字や発生した事件などの事実についてはおおよそ正しいことが書かれているのだろう。おそらくは著者も強くそして感情的でもある反論にさらされる可能性を強く感じていたからであろうか、事実については非常によく調査をされているし、現地にも足を運び実情を捉えようとしている。日本を含む海外にも

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    2019年08月04日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    リベラルな良心や原罪だけでは移民問題や難民問題(、と難民を偽った不法入国の問題)を語れず、この本にある負の側面も含めて考えないといけないと感じた。

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    2019年05月10日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    ネタバレ

    欧州の移民問題を取り上げている。日本も対岸の火事ではない。日本は移民に厳しいと書かれているが、それは違う。難民の審査も厳しいと言われているが、法の抜け道があるので、それも違う。それに、50年以上も前から日本は移民大国だ。移民の多くが見た目が日本人と変わらないのでそう感じるたのだのだろう。それにしても、欧州の移民問題は、日本と比べると改善しようがないほど、深刻だとういうことがよくわかる一冊だ。日本人も読んでおくべきだと思った。

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    2019年02月26日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    日本でも徐々に移民受入の議論が本格化する中、人道的立場から移民を受け入れてきた欧州で何が起こりつつあるのかを生々しく描き出した論考。

    本書の内容は「西洋の自死」というタイトルが、恐ろしいほど端的に示している。その多くがイスラム教徒である移民を欧州が受け入れることにより、欧州が自明視していた価値観とは、決して普遍的なものではないことに欧州は気づき始める。そして、次第に問題はメタフィジカルな領域からフィジカルな領域へと移行する。例えば、それは欧州で移民を受け入れた地域で小児犯罪やレイプ等の犯罪率が顕著に増加したことに示されている。そして本書で看破されるのは、左翼的イデオロギーに染まった既存メディ

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    2019年02月11日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    みんなで仲良くは戯言で、現実はかなり厳しい事柄に満ち満ちている。
    社会は壊れて戻るの繰り返し、その息遣いとその中で私たちはどうやって生きていくべきか、示唆が深い。

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    2019年01月26日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    社会とアイデンティティの融解を自死という表現にこめている著者の危機感はこれからの日本人にもっと共有されるべき

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    2019年01月23日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    理解が追いついてない部分もあるけど、面白かった。これだけ個人同士がつながったりコラボしたりできるようになったのに、テクノロジーの進化によってビジネスの世界もどんどん変化しているのに、政治の世界、政府や行政が関わる領域だけ時が止まったかのようにアナログのまま。もっともっと変えていける、市民たち自身が変えていきたくなるには何が必要?すでに変わってきているところの事例、出てきている色んなアイデアがたくさん紹介されていて、これが実現してどんどん広がっていったら面白くてワクワクして、そして生きやすい社会になるんじゃないかな、って思った。

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    2017年07月03日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    ガバメント1.0とは、自動販売機のように容積が有限であるため、必要なものが出てこないと、揺すって叩いて、引き出すような対象であるという。

    ガバメント2.0とは、クラウド上のゲーミフィケーション的世界観の上に成り立ち、人々が参画し協働しながら、善行を積むことを楽しみ、結果を目の当たりできることで、より良い社会を手にしている実感を育む場であるという。

    要点は、市民と政府をつなぐこと。
    1. 政府は完全な透明性を持ちデータを公開する
    2. そうしたデータを活用して人々がツールを開発することを奨励する。クラウドソーシングや、集合知の力を結集できるようにする
    3. 世代ごとにデジタルセンスは違えど、

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    2017年05月20日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    民間分野において、テクノロジーの活用により、よりよいサービスが提供されているのに、行政は進歩していない。
    その問題を解決する多くの事例が紹介されている。
    行政が全て抱え込み解決できる時代ではなく、積極的な情報開示と人間の持つ競争意識を使って、双方向のコミュニケーションを実現する。それが大事だとおもった。
    翻訳本によくあるが、言い回しがくどくて、読みにくさが感じられた。

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    2017年03月03日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    元サンフランシスコ市長であり、カリフォルニア州副知事の著者が自身の体験から新しい政府の在り方について提言する。

    現在はゴリアテのような大きな政府の時代から、小さな政府と自ら動く市民の時代に移りつつあり、政府は可能な限りデータを公表し、余計なことをしないのが望ましいとしている。

    そして、党派対立から国政や州政治が停滞する中、都市こそがイノベーションの前線であると主張している。

    タイトルは奇抜だが、内容は地に足が着いている。

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    2016年11月12日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    移民・難民が増えてヨーロッパがどういう状況なのか、というのを知りたくて。
    そもそも受け入れる背景に、ヨーロッパの国々の贖罪の意識(植民地時代)、リベラルで人道的な価値観、があり。しかし増えた移民がその価値観を持っていなかったり、治安の不安もあり、培ってきたヨーロッパの民主主義や人道主義といった価値観が揺らいでいる、ということらしい。

    さて、日本はどうするのか、難しいな…

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    2024年11月27日
  • 新しい国境 新しい地政学

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    多様な国境問題がふんだんに取り上げられている。あまりに事例が多いので、メタな概念提示が欲しくなった。

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    2022年04月12日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    未来を考えようシリーズ。起業家でもあり、30代でサンフランシスコの市長に就任し、ICTを活用して数々の行政改革を実現してきた氏による著書。成功事例の羅列かと警戒しながら読み進めたが、著名経営者や市民活動家、連邦の政治家との対話など、氏の真摯で率直な考えが滲み出ていて、そうそうこういうことなんだよと膝を打つ。もちろん、事例そのものも参考になるので、多くの行政マンや活動家の参考になるだろう。巻末のまとめに「国より市単位の方が、身近であり成果も見やすいので参加意識を高めやすい。その分、地域のリーダーは結果責任を問われる」とある。国に対する不信感・乖離感が高まる中で、今後は市単位の活動が活性化するので

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    2020年05月07日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    欧州では、移民の数が増大している。
    2012年の英国の国勢調査によると、イングランドとウェールズの移民は10年間で300万人増えた。
    ロンドン住民のうち「白人の英国人」はわずか44.9%だった。
    キリスト教徒の数が約400万人減り、イスラム教徒は約120万人増えた。
    →大量移民は英国を違うものに変えつつある。

    欧州の政治家は、移民問題に何の手も打たなかった。
    この問題を懸念する市民を「人種差別だ、偏狭だ」と非難した。

    移民は経済成長や人口維持のために必要だと、各国政府は主張するが、これは正しくない。
    └移民は納めた税金を上回るサービスを享受している。つまり大量移民は国を少なからず貧しくして

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    2020年04月29日
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム

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    ・イスラム教には、教義上、西洋で自明の価値観(両性の平等、表現の自由、LGBTの尊重等)を認めないところがある。
    ・西洋では、リベラル思潮及び過去の植民地政策等への反省から、他人種・他宗教を批判することに極端に神経質である。
    ・上記2つの帰結として、イスラム教移民について、難民ではなく経済移民であっても拒否することができず、移民先において同化しようとしなくても同化を求めることができず、テロが頻発する事態になっている。

    以上がこの本の主な論点です。一つ目は重要な問題提起であり、「娘に(必要ないとして)体育を学ばせることを拒否する移民の父親」にどう対応するかは、日本も考えなければならない問題だと

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    2019年12月07日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    いまでこそ「特区」であったり「産学官連携」という言葉が主流になりつつあるが、でも政府はどこかアナログ。しかも「規制」という大ナタをちらつかせているうちは、本書が提言するような真の民主主義とは程遠い。かといって「政府はプラットフォームを提供し、その中で民間の力を活躍させよ」という考えも手放しで共感することはできない。ミルトン・フリードマンの新自由主義を彷彿させるようで何か気持ち悪い。

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    2018年07月29日
  • 未来政府―プラットフォーム民主主義

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    行政にITを活用する試みの紹介。
    ミレニアル世代はプライバシーの意識が低い。
    政府の課題の多くは外部からの提案で解決する時代が来る。そのためアイデアコンテストは重要。

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    2017年12月14日
  • いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむ BEST500 [コンパクト版]

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    各国・各地域の特産や歳時記がわかることが面白い。
    またナショナルジオグラフィックならではの写真がとても雰囲気良いと思います。

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    2011年08月21日