天野祐吉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
次女がタイトルを見て、「これ5年か4年の必読図書になってるやつだ!」と言った。
よく覚えているなぁ。
後ろを見ると小学中級からと書いてある。
なかなか珍しい。
表紙に書いてある作者と絵の名前にも「くん」と付いている。なんか可愛い。
これは面白かった!
お母さんにお小遣いをアップしてもらうためにぼくの頭の中と外?手?の〈絵くん〉と〈言葉くん〉があれこれアイデアを出し合って色んなポスターを作る。
あーじゃない、こーじゃないと言いながら色々作る。
最初に作ったものから段々と洗練されていく感じがまた面白い。
絵本の文章も会話形式で読んでて飽きない。
きっと私たちが見ている広告やキャッチコピーはこん -
Posted by ブクログ
長らく日本経済において消費活動を促進する一助となってきた広告を通して、経済システムや社会の動向を回顧録的な形式でまとめた一冊。
アメリカのT型フォードの誕生によりシステム的に機能し始めた大量生産、大量消費社会から現代に至るまで、広告がどのような役割を果たし、また変化してきたのか、天野祐吉らしいユーモアや鋭い視線を以って書かれている。
後半の経済成長が行き詰まった今の日本社会がどのような方向で舵取りをしていくべきなのかという話はとても興味深かったし、天野さんの言う方向で発展した時の社会は楽しそうだと単純に思った。
3.11以降、被災地の復興だけでなく本来であればあの痛ましい災害を契機に新しい日本 -
Posted by ブクログ
天野祐吉さんが亡くなられたことを、迂闊にも知らないでいた。
今朝の朝刊で読んだこの本の書評で知り、慌てて書店に走った。
本人の意向で葬儀は行わなかったということだが、亡くなられたのが2013年10月20日。出版が2013年11月20日であるからこの一冊は天野さんが私たちに遺した遺言に他ならない。
天野さんは書かれたもの、語った言葉、TVに映った姿のすべてがすっきり筋が通っていて、しかも静かで品のある方だった。
生前何度か話された「贅沢は素敵だ」のエピソードのことを、私はおりに触れ思い出す。
「贅沢は敵だ」というのはあまりに有名な戦時下の国民を戒める標語だが、街に張り出されたそのポスターの「贅