香田洋二のレビュー一覧

  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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     日本の防衛行政に対する指摘を述べたもの。制服組と背広組の味方なのか敵なのかよく分からない関係性を知る事ができたと共に、シビリアンコントロールの誤解や国会での議員の防衛無理解など課題は山積みだと感じた。改憲も自民党の弱体化で議論が後退しているように感じる。防衛費GDP比2%で弾薬事情が改善されたのが唯一の救いか?

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    2025年10月29日
  • 自衛隊に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす自衛隊の不都合な真実

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     陸海空自衛隊の硬直した組織の問題点を指摘するもの。元海上自衛隊自衛艦隊司令官が書かれただけに、説得力のある内容であった。海上自衛官から見た陸・空自衛隊の問題点は切り口が面白く、少し自衛隊の内部を見たかのような気持ちになる。
     慢性的な予算不足や旧軍からのコンプレックス、長年の組織運営による自己批判なく硬直した考え方は、形は違えど陸海空に共通する悩みなのでは無いかと感じた。自衛隊万歳の姿勢でものを考えるのではなく、批判的な意見もしっかり耳に入れて国防を考えなければならないと改めて気付かされる、良い内容であった。

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    2025年10月16日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    制服組からみた、背広組中心の防衛省のあり方を問う内容。シビリアン・コントロールによる国防とはいかにあるべきかを改めて考えさせられた。

    「いずも」の空母化や、イージス・アショアの撤回とイージスシステム搭載艦の整備といったケースも、政治に振り回された結果で、なんとなくそうだろうなぁと思ってたところをまとめてくれている。

    2023年の刊行だから、国産兵器について触れた章については、今のアメリカの実情を踏まえると、うーん、、、となる。それだけ世界の変化が激しいということか。

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    2025年04月11日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    当初は防衛省の文官統制を批判する本だと思い、制服だってどうなのよと思っていたが、官邸が強くなり過ぎて霞が関が永田町の顔色ばかり見て仕事するようになったことを指摘している。
    海自の艦艇乗りの代休買上げなどは現役の人は言いにくいだろうから、後輩たちのために一市民として訴え続けてほしい。GDP 1%枠文化という表現と、防衛大綱で基盤的防衛力が出てきたというのも面白いし、別表の数字を守ろうとして弾薬や燃料が薄くなるとか。いずも改修も、本来米空母が来援できるよう対潜戦を実行するための艦を、制服に詳細な検討をさせずに背広が決めたのではと推測。文民統制の一丁目一番地は国会だが、現在は規則はなくなったのに国会

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    2023年07月05日
  • 賛成・反対を言う前の集団的自衛権入門

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    元海上自衛隊高官による集団的自衛権に関する解説本。専門家だけあってわかりやすい。現場で経験してきた苦労話が参考になった。

    「日本のように「憲法の制約により集団的自衛権の行使はできない」と最初から結論づけられていると、何が自分たちの国益に見合う最適な行動なのかを判断することができない」p19
    「明文化はされていませんが、次の3つの用件が満たされなければ、自衛権の行使は認められません。(国際慣習法)①急迫不正の侵害があること ②ほかにこれを排除して、国を防衛する手段がないこと ③必要な限度にとどめること」p22
    「ドイツはアフガニスタンの(対テロの)戦闘で敵を撃滅する一方、約10年間に及ぶ戦い

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    2018年10月30日
  • 北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う

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    元海上自衛隊の将官だった著者による各種雑誌新聞原稿を新書にまとめたもの。
    章によっては新書のための書下ろしもある。

    時系列的に米朝対立がまとめられていて、今日に至るまで何があったのかがよく理解することができる。

    日米同盟の位置づけは、おそらくは論者によって見解が異なるのだろうし、
    著者のバックグラウンド的に批判できるものでもないのだろうが、
    まあ、そういうものかな、と思ったりもした。

    印象深いのは、ロシアが北方領土を返還することがない、という点。
    まさしくおっしゃる通りなのだろうし、現実的な物事の捉え方というのは、こういうことを指すのだろう。

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    2018年01月22日
  • 自衛隊に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす自衛隊の不都合な真実

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    元海将の著書。
    自衛隊が抱える課題について、あらためて問題提起をおこなっているが、著者はこれまでも比較的、防衛省・自衛隊に対して厳しめの批評を行っており、特に目新しい主張ではない。
    しかし良くも悪くも元自衛官なのである。本来、軍事は外交との両輪であり、政治や国民の問題なのであるが、政治には口を出さない自衛官らしい書き方である。

    直接、この著書に関連しないが香田氏の意見・提言に対する意見として、海上自衛官が陸上自衛隊・航空自衛隊に関して口を出すな、などのコメントが付くことをよく見かける。
    (そのコメント主は元自衛官でさえ無さそうなのであるが。)
    残念ではあるが、それが国民の安全保障のリテラシー

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    2025年10月25日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    退役海上自衛官が指摘する防衛行政の弱点。時に私憤に駆られつつも、中には的を得た指摘も多い。

    文民統制が文官統制になっているとの指摘。GNP枠よりも予算の中身の問題など。日本の防衛体制は中身がスカスカであることが良く分かる。退役自衛官ももちろん現役の方もストレスを感じてい?のだろう。

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    2023年04月06日
  • 北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う

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    北朝鮮にアメリカが武力行使するというシナリオは考えたことなかったが、実は起きる可能性がかなり高いという説。核とミサイルの保有が世界に与える脅威を考慮し、政権を覆すことなく核とミサイルの能力を破壊するごとく動くだろうというもの。

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    2018年04月27日
  • 北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う

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    著者の香田洋二氏(1949年~)は、第36代自衛艦隊司令官(海将)を務めた元海上自衛官。海上幕僚長の有力候補であったとも云われる。最近は報道番組にもしばしば登場している。
    本書は、2017年半ば以降の雑誌・新聞への掲載文・インタビューを改稿した4つの章に、書下ろしの2章を加えたもの。
    近時、北朝鮮情勢を分析・解説した書籍は少なくないが、学者やジャーナリストとは立場を異にする元自衛官として、現実的かつ楽観性を排除した分析を展開している。内容は概ね以下である。
    ◆北朝鮮が核ミサイル開発をやめ、既に製造した兵器の廃棄を行わない限り、アメリカは軍事力を行使する(核開発の一時的凍結では妥協しない)。既に

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    2017年12月24日
  • 賛成・反対を言う前の集団的自衛権入門

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    著者は元海将で、自衛艦隊司令官も務めた人。
    集団的自衛権行使容認の主張のための一定の論理性はもちろんあるが、それよりも、現場でのソ連海軍との対峙から、インド洋での給油時にイージス艦を派遣するかどうかの問題に立ち会ったりとか、9.11のときのキティホーク護衛とかを自衛官として体験した身からの、集団的自衛権を行使できないことへの憤懣からくる思いみたいなのが興味深い。
    海自には特に集団的自衛権行使容認を求める声が多いと聞くが、海自が経てきた道をみるとそれも少し納得できると思った。
    元自衛官の本には、在職中の思いなどから現在の安保政策とか政治についてああだこうだというものも多いけど、そのなかでも比較的

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    2016年04月23日
  • 賛成・反対を言う前の集団的自衛権入門

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    冷戦時代には、抑止による武力行使を伴わない安全保障が、逆説的な意味での戦争となり、エイジにおける情報収集が、安全保障上の行為の大半を占めるようになった。今や軍隊の任務の大部分、例えて言えば95%は平時の情報収集であり、抑止が崩れた際の軍事行動である実際の戦闘行為のウェイトは、5%程度と考えてよい。

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    2015年09月10日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    現場トップの自衛艦隊司令官を務めた海上自衛官OBの著者が、日本の防衛行政の構造的な問題点を厳しく批判。主旨としては、日本では文民統制が歪な「文官統制」となっており、現場の実情に無理解で軍事の専門性に欠けた防衛相官僚である「背広組」が幅を利かせ、実際に現場で戦闘任務を担う「制服組」の自衛官の意見が反映されにくいシステムになっており、そのことによって日本の防衛上様々な支障が生じているというもの。
    推測に基づくような指摘があったり、「背広組」に対する感情的な愚痴の要素が強いという印象を受けたりはしたが、著者の指摘には一理あると思う部分が少なくなかった。
    特に、軍事の実情に通じた「制服組」も防衛政策に

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    2023年08月02日
  • 北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う

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    何となく心の中では、どうせ北朝鮮は攻撃してこないだろうとたかを括っている。一昔前ならミサイルの精度が低く、日本領海内や国土の何処かに落ちるのでは?そうなったら政府は自衛隊は米軍はどうするだろうと考える事もあった。だが最近はその心配も無くなる程、北朝鮮のミサイル技術は進歩している。真偽の判らない点はあるものの、狙った位置に正確に落とせていると、いつもの強気な口調で発表している。一時期は朝からJアラートが頻繁になる事もあり、何故国民が飢えているのにそんなに毎日打つかなと疑問に思う事もあったが、内心はそろそろ本当に危ないのではと不安になる事もあった。そして核開発。いよいよ核弾頭が出来上がればうかうか

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    2023年05月14日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    これまでも問題提起されてきた内容ではあるが、元海将の体験から教訓を得た提言は、政治家のみならず国民自身が安全保障に関心を持ち、戦争は政治の一手段との認識のもと、真の文民統制が行われなければ、この国の将来に禍根を残すだろう。

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    2023年04月25日
  • 防衛省に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす防衛行政の失態

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    主張自体はあまり賛同できないが、自衛官としての体験や自衛官だから分かる問題点の部分は参考になる。

    日本では文民統制が文官統制になってるから駄目だという主張は以前からよく聞く。文官がだめはそれはそれでいいとして、じゃあ文民である政治家に任せればいいかというとそうでもない。それは最近の政治案件の装備品を見ても明らかだろう。

    文民統制の要件が何なのかもうちょっと整理して提示されていれば主張に同意も使用はあるが、著者はそういう理論的な人間ではないので、それを望むのは酷というべきだろう。

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    2023年03月19日
  • 北朝鮮がアメリカと戦争する日 最大級の国難が日本を襲う

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    マスコミとは違って「現実的」で「リスクを理解」しそれにどう対処するかを考えていたことが感じさせる本です。
    北朝鮮の関連本と読んでもよいが、国も守る、日米安保でアメリカは何をする、何をしないを理解させてくれる。

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    2019年04月21日