【感想・ネタバレ】自衛隊に告ぐ 元自衛隊現場トップが明かす自衛隊の不都合な真実のレビュー

あらすじ

いまだに旧帝国海軍の旧弊を引きずり、現実離れした島嶼防衛に力を入れる海上自衛隊隊。
いびつな人事を温存する陸上自衛隊。
スクランブル偏重の航空自衛隊……。

命令一下で動くよう訓練された戦闘組織であるがゆえに、自己批判の力が弱く、陸海空相互に評価することも差し控える自衛官。
戦後80年間の平和に浴し、自衛隊は有事に闘えない組織になってはいないか。
「これは、誰かが言わなければならないことだ」。
元・海上自衛隊自衛艦隊司令官(海将)が危機感と使命感で立ち上がった。
自浄作用なき古巣(自衛隊)の劣化を指弾する前代未聞の警告の書。

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Posted by ブクログ

 陸海空自衛隊の硬直した組織の問題点を指摘するもの。元海上自衛隊自衛艦隊司令官が書かれただけに、説得力のある内容であった。海上自衛官から見た陸・空自衛隊の問題点は切り口が面白く、少し自衛隊の内部を見たかのような気持ちになる。
 慢性的な予算不足や旧軍からのコンプレックス、長年の組織運営による自己批判なく硬直した考え方は、形は違えど陸海空に共通する悩みなのでは無いかと感じた。自衛隊万歳の姿勢でものを考えるのではなく、批判的な意見もしっかり耳に入れて国防を考えなければならないと改めて気付かされる、良い内容であった。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

元海将の著書。
自衛隊が抱える課題について、あらためて問題提起をおこなっているが、著者はこれまでも比較的、防衛省・自衛隊に対して厳しめの批評を行っており、特に目新しい主張ではない。
しかし良くも悪くも元自衛官なのである。本来、軍事は外交との両輪であり、政治や国民の問題なのであるが、政治には口を出さない自衛官らしい書き方である。

直接、この著書に関連しないが香田氏の意見・提言に対する意見として、海上自衛官が陸上自衛隊・航空自衛隊に関して口を出すな、などのコメントが付くことをよく見かける。
(そのコメント主は元自衛官でさえ無さそうなのであるが。)
残念ではあるが、それが国民の安全保障のリテラシーのレベルなのである。
問題解決は防衛省・自衛隊たけでなく、国民が国の独立を守りたいのか?そこからの議論が必要。

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2025年10月25日

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