スティーブン・レヴィのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
Googleの創業者2人が一線から退くというニュースをきっかけに読んでみた.1990年代末の創業〜2010年頃までの話.インターネット小史のようにもみえる.
社風:強烈な理想主義,不可能と思われるような目標設定,大学の研究室のような雰囲気を保つ,ユーザ視点での品質にこだわるetc.
技術:アルゴリズム至上主義,どのHDも確率的に壊れるということを前提に設計されたシステム,ページランク,アドセンス,アドワード,Gメール...
人物:多くのエンジニアや社員が生き生きと描写されていて面白い.
出来事:chrome開発によるfirefoxとの決別,androidでappleとの対決へ.. 中国での -
-
-
Posted by ブクログ
面白い!
Wiredの記者であるスティーブン・レヴィがグーグル公認のインサイダーとしてグーグラーたちに密着し、その内部の様子が書かれている。
ラリーとサーゲイの構想から起業、発展までのスピード感。その根底にある理想と理念、そこに加担していく頭脳明晰な天才たち。
エンジニアに対する圧倒的信頼。
そして大企業になってしまった後の苦悩、フェイスブックの追撃やマイクロソフト・ヤフーとの葛藤。
そしてまだまだグーグル自身の、そして世界の可能性と未来を信じて疑わない姿勢。
特にクロームとアンドロイドの開発の件は彼らの思想が明快に描かれていて興味深かった。
グーグルのスローガンの一つでもある「Don -
-
-
-
Posted by ブクログ
Google本は数ある中、この本ほど確信に迫ったルポがあったであろうか。Google自身が掲げる「全ての情報をオープンに」というスタンスからはほど遠いほど彼らは謎に包まれている中、これは大変な偉業だと思う。
分厚い本であるが文句なくおススメ。オモロイ!
今や世界最大のNWインフラとサーバーを擁し(しかもほとんど自社製で、そのコストはムーアの法則よろしく年々下がっている)、また有り余る資産とユーザーデータを集めたGoogleの最終目標は人工知能を使って人間の能力を拡張することである。彼らの目標はデータやプライバシーではないのだ。それは突き詰めると恐ろしくもあり、また独善的ではあるが、しかしGoo -
-
Posted by ブクログ
グーグルのことを知りたければこの本で必要十分。
2人の創業者やエリック・シュミットはもちろん、今話題のマリッサ・メイヤーをはじめ、これだけの重要人物たちの生の声を聞けるとは思わなかった。それだけでも貴重な本。会社内部だけでなく、グーグルを取り巻くIT業界や政治の世界との関係もしっかり書かれており、深く知りたいところは深く、浅くてもいいので外の世界とのかかわりを俯瞰的に知りたいところはそのようにと、読者の知的好奇心をしっかり満たしてくれている。
そして、世間を賑わせた数々のグーグル的話題の内部事情やそのときの当事者の思いもしっかり読める。たとえば僕らはいまやグーグルに対してその無機質さ、冷酷さに -
Posted by ブクログ
このレビューをご覧いただいた方でgoogleを利用されたことのない方はいるだろうか。
さておき、googlを知るのにピッタリな本書は、著者とgoogleという“思想”の首謀者、ラリーとサーゲイがハロウィンの夜に出会うところから始まる。 どうも、ラリーは長い毛で覆われたベスト、さらにサーゲイは牛の気ぐるみを着て、さらにゴム製の乳房をつけて、やや緊張気味の挨拶だった、らしいw。
そんな黎明期のgoogleの熱を伝え、上場後に起こった社内の苦悩を伝え、中国との折り合いをつけるgoogleの奮闘を描き、facebookとの将来に触れる一冊。
こういう風に言うのは端から白旗を揚げるようで癪ですが、 -
Posted by ブクログ
ネタバレグーグルの設立から成長するまでが非常に細かく書かれており、素晴らしい。
■特に面白かったこと
・グーグルが検索技術を開発した当時、バイドゥも含めて同じことを考えている企業が多かった。
グーグルが生まれたのは歴史的必然であり、グーグルが成功したのはプロダクトへの信念と自由な環境にあった。
・社内への情報は非常にオープンだったが、社外に対しては非常に情報を隠していた
・内製化にこだわり、自分たちでデータセンターを設計・運営してしまう
・ある意味インフラ企業としてどうあるか、という考え方
・非常に選民的で、その基準は大学の偏差値と成績
・コードイエローという非常事態宣言があり、その宣言が -
Posted by ブクログ
数多くのグーグラーへのインタビューをもとに、グーグルがどんなことを考えて実行してきたか、どんなことを考えて実行しているのかが詳細にわかる力作だと思う。
はじめに、ブリン氏もペイジ氏も、しっかり経営しているのだなと感じた。
技術面でも、経営方針でも、採用でも。
研究室の延長のようなグーグルですら、採用基準には野心があることを挙げている。私にはこれが足りないと感じてはや数年。
驚いたのはアプリの更新の評価。ユーザーにより更新前か更新後のものを表示し、行動の差を測っている。なるほど、サービス中のことだから、効果の有無を示すのに最も説得力がある。
「グーグルの製品はマシン主導。人間の偏った見方 -
-
-
Posted by ブクログ
モンテッソーリ教育(子どもの自主性を尊重する教育法)の申し子である二人の若き天才が、「世界をよりよくする」という高い理想と、「邪悪になるな」という強力な理念、それに「アルゴリズム至上主義」ともいうべき徹底した合理的・論理的思考をベースに、同様の価値観をもつ天才集団を形成し、優れた検索エンジンと画期的なネット広告モデルの開発により、業界の覇者に上り詰めるまでのサクセスストーリーが前半。
後半は一転して「追われる立場」となった彼らが、その崇高な理想や理念への拘りがゆえに、中国参入の失敗や相次ぐプライバシー問題、反トラスト法訴訟に見舞われ、ついにはソーシャルネットワークサービスにおいてフェイスブッ -
-
-
Posted by ブクログ
600ページ超の大作。だが噂や憶測は皆無で、事実を基にしたGoogleの成長と混沌が描かれている。隠蔽主義のGoogleをよくぞここまで調べ上げたなというのが率直な感想。「クラウド」「ビッグデータ」がBuzzwordとして持て囃され、どこか上滑りな印象を受けるのは、その言葉を生み出したGoogle文化にあるのかもしれない。彼らは日々増えるデータと悪戦苦闘しながら、必然性の中でクラウド(Google流だとクラスターですね)やビッグデータという仕組みを生み出してきた。その本質を理解しない日本企業が真似ても上滑りに感じるわけだ。「常識を疑う」「既成にとらわれない」、そして徹底的に考える、その新しい組
-