中島茂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中島先生は、会社法の専門家だけれど、この本は株式会社の歴史を紐解きながら、会社法の枠にとらわれず、「株式会社のそもそも」について語っており、とても勉強になった。
第8章で、株式会社の目的は「人々の役に立つこと」であることを真正面から語っているが、そのことを最初からすんなりと腹落ちできる会社員が果たしてどれくらいいるのだろうか?と考えてしまった。
この目的をしっかりと腹落ちしていれば、一見面倒臭いIR活動も、従業員を大事にするためのハラスメントの撲滅も、みなすんなりと入ってくる。会社の公共性は、決して美麗文句ではなく、会社の本質なのだ。
本書を読んで発見だったのは、1856年に「株式有限責任制」が確立する前、例えば東インド会社の時代には、出資者は無限責任を負っていたこと。つまり追加出資責任と会社債権者に対する連帯責任を負っていたということ。
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Posted by ブクログ
取締役になった時点で、その役職に求められる義務や責任を理解していた人はどれくらいいるのだろう?
多くの方は、雇用契約ではない、とか、結果責任を負う、とかざっくり認識していると思うけど、法的な責任を把握してる人は少ないのではないだろうか。
自分は少なくともよくわかっておらず、この本を見かけた時に、ビクッとしたw
本書は、取締役が法的に求められる義務や責任について、簡潔にまとめられた本。
"委任契約"、"株主主権"、"経営判断の原則"、"忠実義務" これらのキーワードを見てなんのことかわからない方は、斜め読みでも読んでみると、学びがあること間違いないと思う。 -
Posted by ブクログ
株式会社はその始まりから公共性を有しており、現代においては利益だけでなく環境・人権等も重要になっている。変わりゆく株式会社を担う株主と経営者は、東インド会社に始まる株式会社の歴史を学ぼう。という書。
以下の点が勉強になった。
【歴史】
▶︎公証人は国王に代わり文書を作成する権威ある機関だった。
▶︎スペインとの戦争の費用を調達するため、エリザベス1世は東インド会社にインド貿易の独占権を与え、特許料を得た。マグナ・カルタにより、徴税は議会の承認なくできなかったが、特許料取得はできた。
▶︎特許状を意味するCharterは、定款の意味も持つようになった。
▶︎東インド会社への特許の以下の特徴は、現代の発明に対する特許に通じる。
①行政権(国王)による独占権付与
②独占権侵害者への損害賠償義務・刑事罰
③独占内容の公開(patens、patentの語源)
④独占期間制限
⑤国王への利益の一部納付(royaltyの語源)
▶︎定款の権限外(ウルトラ・ヴィーレス)の行為を認めないという法理が強かったが、徐々に緩和された。日本では政治献金判決。
▶︎株主有限責任には賛否両論あったが、鉄道事業で広く資金を集めるために認められた。
▶︎財閥を問題視したGHQの意向で独禁法9条により持株会社は1997年まで禁止されていた。憲法9条と合わせて「2つの9条」と呼ばれていた。
【株主総会】
▶︎デュープロセスとは、たとえ結果が分かっていてもルール通りの手続きを踏むことに価値があるという考え方。株主総会もそう。
▶︎株主総会の「議題」は決議事項のタイトル(「取締役選任の件」等)、「議案」は決議事項の具体的内容(「〇〇氏を取締役に選任する」等)。
▶︎会社法上、取締役会設置会社の株主総会の決議事項は、法定事項と定款事項のみに制限されている。この制限をクリアするため、「気候変動対策を重視した経営を行うことを定款に定める」等の定款変更の株主提案の形をとる。定款変更は法定事項。ただし、定款変更には特別決議(過半数出席+2/3賛成)が必要なのでハードルは高い。「有事型買収防衛策」は法定事項でも定款事項でもないのに株主総会で「株主意思確認決議」を取ることを鑑みると、気候変動対策等も株主総会で直接決議してもよい。 -
Posted by ブクログ
業務の適正を確保する仕組み=内部統制。
一人ひとりの「甘え」から「自助努力」するために、初期対応ではとりあえず一報を施すことが大切です。
事実関係をはっきりしてから開示したり、断片的に情報を開示するとかえって混乱を招きます。
対応の三要素「謝罪」「原因究明」「再発防止」をセットで、ポジションペーパーをまとめておきます。
私の働く会社は製造業。サプライ・チェーンから生じた事故が発生したとしても、安易に部品メーカー・材料メーカーとは「協力」体制を整えておく必要があります。
時代は刻々と変化してるので、普段からロールプレイングしておかないといけませんね。