翁邦雄のレビュー一覧

  • 日本銀行

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    おれが学生時代にリアルタイムで追いかけてた米国の金融緩和や、今話題のアベノミクスについて触れてる上に、中央銀行の起源や歴史、役割といったものにも触れていて面白かった。
    中央銀行の最古はスウェーデンのリクスバンク、中央銀行像を作り上げたのはイングランド銀行なんてトリビア。大恐慌というトラウマとを抱えるFRBとハイパーインフレというトラウマを抱えるECBの違いなど、それぞれのトラウマが中央銀行の行動様式に与える違い。日本銀行創設からの歴史と業務、バブル期までの金融政策からバブル崩壊後のゼロ金利政策や量的緩和など。デフレ脱却の理論として貨幣数量説やベビーシッター協同組合の寓話の紹介。中央銀行と財政政

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    2013年09月04日
  • 金利を考える

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    著者は元日銀のエコノミスト。
    ちまたで聞く金利。金利はなぜ/どう上下するのか、金利を動かすと何が起きるのかといったことを平易に解説することを目的とした書籍。
    とはいうものの、研究者肌で詳細に書かれており、素人にはすべてを理解するのが難しい。要約すると、
    物価を安定させるために中央銀行が金利を調節する。金利を動かすことで需給のバランスを保つ効果がある。金利を動かす方法は銀行が持っている当座預金の総量を上げ下げしたり、貸し倒れリスクがほぼない金融機関どうしの間の「満期一日」という超短期の金利ーこれを政策金利というーを誘導している。
    というふうに理解した。

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    2025年07月06日
  • 金利を考える

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    本書では、「金利」の変動が経済にどのような影響を与えるかについて、消費者金融・住宅ローン・為替レートという3つのトピックを引き合いに出しながら議論している。特に、各種の金利の変化を予測する際に考慮するべき重要な要素である「リスク」については各章で強調していた。リスクに対するミクロなレベルでの対処法についてしばしば言及がされていて勉強になった。一方で、マクロなレベルでは中央銀行のあるべき姿についても言及がされていた。
    消費者金融の章は、初めて知ることが多くて面白かった。

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    2024年12月14日
  • 金利を考える

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     著者の本を読むのはこれが3冊目。前の2冊(「ポストマネタリズムの金融政策」「日本銀行」)は結構な歯応えを感じたが、本作は文体も柔らかく内容も優しめ。どうやらこれまでの専門職大学院生とは異なり、比較的若年層を対象にした講義体験が影響を与えているようだ。
     内容的には金利に関するごく一般的なトピックを総花的に扱うもので然程の驚きはないものの、挿話的にところどころで差し挟まれる質屋や消費者金融の話が新鮮で面白かった。

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    2024年11月16日
  • 人の心に働きかける経済政策

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    日銀黒田総裁の打ち出したバズーカ砲は、結局空砲だったに過ぎなかったと言う事。
    アナウンス効果が無いと分かってからも、大規模緩和を続けその副作用に苦しむことになる。
    一体何のための施策だったのか、新総裁に期待したい。

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    2023年03月14日
  • 人の心に働きかける経済政策

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    感染防止のための働きかけとデフレ脱却のための働きかけは、人間観、経済学が違っている。行動経済学の成果をマクロ経済学に加味した政策を行う必要があるが、国民が思うような行動を取るかはわからない。

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    2022年05月06日
  • 人の心に働きかける経済政策

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    終身雇用や年功序列といった日本的労働慣習はどうしたら打破できるかというところから最近、労働経済学に興味があり、タイトルが気になってジャケ買い。マクロ経済学の基礎がなっていないのか、金融政策のところはなかなかついていけなかった。。

    そんな自分を肯定するようで恐縮ながら、多くの人はそんなもんなんだと思う。本書に出てくる、金融「緩和」と言われるとなんだかポジティブな気がするし、「マイナス」金利と言われたらなんか嫌だ…というのもそういうことだろう。そこに専門家の難しい理屈で経済政策を打ち出しても、そりゃ国民には刺さらず、空振りし続けているのが、いつまでも達成できないインフレ目標なんではなかろうか。

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    2022年04月30日
  • 金利と経済―――高まるリスクと残された処方箋

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    日銀のマイナス金利政策を、わかりやすく整理している本。最初は素人向けの内容だが、最後はそれなりに読みごたえがあった。
    アベノミクスの精神的支柱の浜田先生が緩和でインフレは起こせないと認めた今、いつやめるのか、株安金利高で銀行が潰れるから出来ない?いや、そんな甘いことは言ってられない、壮大な実験のツケは、必ず来る!

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    2017年10月07日
  • 日本銀行

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    日本銀行について、やや専門的な部分も多いのですが、その目的や仕事について詳しく書かれています。諸外国の中央銀行その成り立ちから入り、日本銀行の設立、そして現在。これほど誰でも知っている銀行でありながら、その働きについてはあまり知っていませんでした。

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    2014年02月16日
  • 日本銀行

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    日本銀行というかなり雑駁なタイトルなので、中身は呼んでみるまでわからなかった。

    まずは中央銀行の歴史から説明してから、日銀の登場を解説。
    その後、日銀の役割を説明して、最近の日銀の考え方について最新の学説と比較している。

    経済学というかなりファジーな学問なので、ある学説では日銀の行動を正当化できるが、この学説を使うとむしろ悪影響になりかねない。
    という論調。

    最後に正解は時間が教えてくれるというところで締めている。
    これが書かれたのが、2013年7月なのでその後に日経平均は上昇しているが、この状況を筆者はどのように説明するだろうか。

    また、現在の日銀はインフレ率2%を標榜しているが、重

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    2014年02月06日
  • 日本銀行

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    後半はクルーグマンの援用などで、現日銀執行部をチクチクやろうとしていて、その内容の当否については素人の私が判断することでもないでしょうが、前半の各国中銀のうんちくや、戦後の金融史の話はなかなか面白く読めました

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    2013年07月27日