檀太郎のレビュー一覧

  • 檀流・島暮らし

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    石神井(練馬)の家が区画整理の対象地に引っ掛かり、さてどこへ移ろうかと考えた時、父・檀一雄が約二年暮らした古家のある、福岡の離島、能古島(のこのしま)に移住を決めた。

    東京と九州ではいささか食文化が違い、慣れ親しんだたくあんも、柔らかな白ネギもない。
    手に入らないものは自分で作る!!それが、壇流・島暮らしの基本である。

    島にはスーパーもコンビニも無いから、野菜作りは練馬で勉強してから移り住んだ。
    しかし、勉強しただけで全てうまくいくわけではない。
    島への移住と聞けば、プチリタイヤ?悠々自適?という優雅なイメージを抱いてしまいがちだが、優雅というより、体力勝負である。
    しかし、七十二候に寄り添う暮らしは、精神面では優雅かもしれない。

    エッセイのほとんどは菜園の野菜たちの事で、檀さんの野菜作りに対する並々ならぬ情熱が感じられる。
    入植者、開墾者の魂である。
    リタイア後に田舎暮らしをしたいと思う方も多いようだが、どこに住むにしても、趣き深い生活が送れるかどうかは、本人の好奇心と行動力次第な気がする。

    能古島の檀さんの家は、庭の向こうの借景として博多湾の都会が見える。フェリーに乗れば10分ほどでいつでも都会の文化に触れられる安心感というのも、程よく感じられる。完全リタイアするまでは、東京の会社にも定期的に出勤されていたようだ。
    Iターンと書かれているが、太郎さん自身が住んだことがなくても、父が住んだ土地というものは、見ず知らずの場所よりも親しみも感じられるのではなかったろうか。
    住民とのお付き合いも、やはり都会とは違うが、努力されたようだ。

    そして、天敵「能古の三悪」は、カラス、イノシシ、大ムカデ。
    特にイノシシに対する恨みつらみは繰り返し述べられるが、その書きぶりはなんとなくユーモラスである。
    檀さんは米は作っていないが、イノシシが稲穂に触れると体臭が染みつき、臭くて食べられない米になってしまうという話が笑撃!4コマ漫画になりそう。イノシシくっさー!(笑)

    『産経新聞』九州・山口版に連載されていたということだが、連載を終えて、齢八十、肉体の耐用年数を感じると、あとがきに書かれている。
    このあと、老後を迎えて島でどのように暮らしていくのか、そのあたりも書き続けてほしい気がする。

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    2024年08月29日
  • 完本 檀流クッキング

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    読んでいて、まざまざと料理する手元が見えてくる。音が聞こえて、美味しそうな匂い。美味しそう〜とか、いやあ、これは好みじゃないなあとか、これは真似したい、これは面倒そう、なんて考える。
    この#完本檀流クッキング は写真もあるから、目も楽しい。

    沢木耕太郎「檀」は読んでいるのに、檀一雄の作品は読んでいないという、私がよくやる片手落ち。外堀から埋めていく、みたいな。次は「火宅の人」、だろうか。

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    2022年03月05日
  • 好「食」一代男(小学館文庫)

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    あの父上の倅である著者が下戸だとはおどろいた。しかし、父上譲りのさっぱりした爽快な気分の筆で快い。おなかすく。

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    2012年04月09日