野島一人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレゲームをクリアしたものの、ストーリーとしては何だか良く分からなかったので、1からセットで読んでみた。
結果として、うん、やっぱりよくわからなかった。
でも、1のときと同様、相変わらずゲームではほぼ描写されなかった、サムの身体的な痛みや怪我、重い荷物で汗をかくなどがきちんと描かれており、なんか申し訳なくなる。
そして、ゲームでもメインミッションではない出会いに関してはほぼ全スルーされている。逆に言えば、ストーリーの根幹に関わる大事なところだけに集中して描かれているから、理解はしやすいはず…!だったんだが…
結果として、楽しく読みはしたが、ストーリーの理解は自分の力では無理だった。
そして所々ゲームとちょっと違うような、単に自分が理解しきれてないような箇所があった。
例えば、デッドマンがゲーム早々、小説早々いなくなったが、後半唐突に例のびっくり再登場してくる。あのロボ忍者自体は最初から出てくるけど、小説でも実はデッドマンなんだというそぶりもなんもなかった。でもゲームだとルーっぽくもあったが、小説ではただの怪しい味方って感じだったような。
ルーの死に関しても、ゲームだと地面に横たわったルーの姿で、死を伝えてくるが、小説だとビーチではない何処かで誰かに連れて行かれた、みたいになってた。
そしてルーの魂をポッドに閉じ込めてしまったからああなった、と。ゲーム中では全然BTではなく、完全にルーそのものだったけどなぁ。それもサムの妄想だったのか?
そして、1の小説版でもプレッパーズとか重要人物以外は出てこなかったから、兎田ぺこらや星野源は出てこないだろうなと思ったらやっぱりサブクエあたりはスルーだった。1でも、今でも覚えているくらい衝撃だった、あの演技がだめな女優のキャラは出てこなかったから、ないか。ピザ屋は出てきてたけど。
と、メインキャラだけが出てくるのかと思いきや、ブリガンドとの会話が発生している!
1でもそうだったが、ゲームでは基本サムや主人公たちだけが会話をするし、心の声も聞こえないのが、小説では色々と描写があって、補足資料としてとてもよい。
そしてブリガンドの言うことももっともなのだった。APACが管理をしてきて、そのうち支配になるんだろうとか、ブリガンドと勝手に呼んでるのはお前らだとか。そして、人を殺さないようにしてるから戦闘に慣れてないとかの描写も良い。だからサムが余裕で勝てるんだな。
ゲーム中だとマジで邪魔なだけの存在だったが、彼らのお話も見てみたい気持ちはある。
そういえば、1の小説でもそうだったが、カイラリウムを集めて装備を作るみたいな話、一切出てこないな。カイラルアレルギーで涙を流したり、不調になる話はよく出てくるから、それと結晶を集めまくるサムの姿が矛盾してしまうからだろうか。
全然話を理解してなかったが、アメリのビーチとほかの人々のビーチが繋がることでデスストランディングが起きるが、アメリがビーチを閉じることで回避できたらしい。
でも、2ではそのせいで上位ビーチとの関係がおかしくなり、スティルベビー症候群などが起きた、と。
結局あんまり使わなかったドールマン投げも出てきたw
でも、ゲームのように謎の力でもとに戻るのではなく、真上に投げて、ちゃんとキャッチしてくれよという、普通の使い方だった。
しかし、かなり肝心な、ヒッグスがどうやって1の最後から戻ってきたのかについては結局ちゃんと説明されなかった。
p332「武器は、海から座礁してきていた。」
こんな話、ゲーム内でされてたか覚えてないが、確かにメカニックの近く、国道が川に入るあたりにたまに武器が落ちてるのはあったな。
ハートマンの夢遊病をレイニーとトゥモロウが目撃した話や、フラジャイルの悪夢、サムが寝ている間にドールマンがチームに報告するなど、サム不在でのアレコレが描かれるのはやっぱりおもしろい。
フラジャイルのあの唐突に当たり前のように出てくるびっくりガジェット、セカンドハンドはビーチ経由でメンタルヴォルテックス、つまり魂の渦動で操作されているらしい。なるほどね!全くわからん!そんな単語ゲームでも小説でも初めて聞いたし、今後も出てこなさそう。出てこなかった。
p539「生存し続けたいのは、同じ目的でつながった人間の集団だ。それを脅かす別の集団を敵と名指しして殺す」
APACという人間の集団が、他の人間を除外しているだけだ、と。あれ、ヒッグスの言ってることがめちゃめちゃ正論だぞ。
最後は、ゲームと同様、ヒッグスが巨大な赤ちゃんに食われて終わるという打ち切りエンドだった。結局何やったんやあいつは。
でも、やっぱり面白かった。理解の補填という意味でも。いや、特に理解はできてないけども。満足はした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなかまくらです。
「デス・ストランディング」読みました。
新潮文庫で上下巻。ゲームのノベライズなのですが、
ゲームが面白くて、ノベライズも読もう、と思い立ったのでした。
地球の生命の歴史の中で幾度となく繰り返されてきた大量絶滅に対して、
大胆な解釈を加えて描き出した傑作でした。
絶滅は消滅を免れるための生命の手段である。
宇宙の誕生の際に、対消滅ですべて消えてしまうはずだった物質は、
少しだけ多かった物質のほうが残り、現在の宇宙を構成している。
大量絶滅が起こるとき、その種を絶滅させようとする作用みたいなのが働く。
それが起こると、その種に対する対消滅体が生じるようになる。
その対消滅体との衝突で物質ごとなくなってしまわないように、その種は絶滅を選択する。
そして、これまで起こってきた5回の大量絶滅(ビッグファイブ)の謎を解き明かしながら、
6度目の大量絶滅(人間の対消滅体の出現)にどう立ち向かっていくか・・・。
みたいなお話でした。
ノベライズ版では、大量絶滅への解釈や、ゲームを1度プレイしただけでは、
掴み切れなかった、世界観の詳細や、登場人物たちの過去やそれぞれの場面での心情、
主人公サムの出生についてなど、より味わい深くなりました。
なかなか面白かったです。
おわり。 -
Posted by ブクログ
ゲームの世界を小説にしたものだそうだ。プレイステーションは持っていないので、ゲームはプレイしたことがない。
ほとんどの人類が死滅し、残された人類で国家を再建するためにひたすら荷物を運ぶ主人公。生者と死者との境目が曖昧で、生者の世界に死者が存在したり、生者でありながら死者の世界へ行った後生者の世界に帰ってきたりもする。
今までのところ、動物の描写が出てこないので、殆どの生物が死滅しているのだろう。雨に直接当たらないよう、防備している描写から昆虫から鳥、動物も全てやられたのだと考えられる。
多くの疑問を抱えつつ、自らの任務を全うすべく西に向かって歩き続ける。
下巻に続く。 -
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ネタバレ圧巻の物語は、小説でも健在だった。
【以下、ネタバレあり】
本作は、PS4ゲーム「Death Stranding」のノベライズ小説。
ゲームをプレイしてから読んだ。
ゲームをプレイした時は、あまりに重厚なストーリーに、自分の理解が追いつかず、消化不良になってしまっていた。エンディングで泣けなかったのが悔しくて、小説でもう一度物語を楽しむことにした。
小説版は、登場人物の心理描写が一層丁寧似されていて、物語への没入を随分助けてくれた。
小説で読んでも、物語をきちんと消化できたとはいえない。
しかし、ゲームをプレイした時よりは随分理解が進み、終盤、胸に迫るものがあった。
クリフが守ろうとし、アメリとブリジットが命を繋いだサムが、アメリとの繋がりを失い、世界を延命させ、UCAの人々と繋がる。しかし、最後には、UCAとの繋がりを絶ち、ルーとの繋がりを、未来との繋がりを選ぶ。
彼は、クリフとリサから繋がれた命のバトンを、次につなぐことを選んだ。
この物語が、読者の胸に色々な想いを去来させる。
人は寄り添って生きるもの。
一つの繋がりを失っても、また新たな繋がりが得られる。
ときには既にある繋がりを絶ってまでも掴むべき未来がある。
Tomorrow is in your hands.
本作に込められたこのメッセージの意味が、ようやく少しだけ分かった気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレゲーム「デス・ストランディング」のノベライズ。
特有の名詞等がかなり多いので、ゲーム未プレイで読むと何を言っているのかわからないだろう。また下巻後半は、場面が飛ぶことが多く、今どういうシーンか分かりにくい部分もあった。一方で、ゲームをやったことがある人であれば、用語やストーリーも経験済みであることから、すんなり読めると思われる。むしろ、ムービーなどの記憶が残っていれば、シーンのイメージがしやすく読みやすいとも思う。
ゲームと異なる部分として、サムの心情描写や、イゴール兄弟、ヒッグス、その他主要メンバーの内情等が記述されており、そこを知ることができたのは良かった。基本的にはサム目線であるが、群像劇のような展開もされている。以上より、基本的にはゲームの補完、または再読(?)として読むのが良いだろう。
また、このゲームのコンセプトである「配達する」道中の描写はあまり多くない。この点については、要所要所では描かれていたし、多ければ冗長にもなるため良い塩梅だと感じた。本作はストーリーが難しいので、こう言った部分が長いと本筋を忘れる可能性もあったが、問題なく読むことができた。
インターネットが発達し、誰もが常に「誰か」とつながっている現代において、「つながり」をテーマにした本作は、接触恐怖症であるサムが他者との「つながり」を築いていく過程において、さまざまな大切なことを伝えているように感じた。
デススト2も控えている中で、改めて読み直すことができて良かった。 -
Posted by ブクログ
人と繋がるのは難しいし、めんどくさい。自分はわりとそのタイプです。それでも独りは嫌だなと心の奥底で感じているのも、死後誰かには思い出してもらいたいという思いがあるからなんだなと読後感じました。
絶滅を早めようとするヒッグスや、最期まで足掻くために繋がろうとするダイハードマン。どちらもある意味で独善的であり、信念の依代となるイコンがありました。そしてイコンに縋る両者には、独りで生きていけないという人間存在の苦しみがありました。そしてサムにもイコンが存在しそれに囚われ、そこには寄す処を必要とする苦しみがありました。こうした苦しみがあるからこそ不意に終わる危険性を孕んでいるこの世の中で孤立して物語が失われないように、壊れやすい関係性でも大切にしないといけない。
よくよく考えてみれば現実でも核やら無差別殺人やら危険がいっぱいで、そんななかで独り死んで、誰も悲しんではくれず、誰にも思い出されないのは辛いですね。
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Posted by ブクログ
1998年にコナミより発売されたPSソフト『メタルギアソリッド』のノベライズ作品。ノベライズは、同シリーズ作品『メタルギアソリッド ピースウォーカー』のノベライズを担当し、ゲーム原作者である小島秀夫からその高い完成度を評価された、野島一人が引き続き担当している。
原作で描かれた「シャドー・モセス島事件」が起こった4年後の世界で、アメリカのマンハッタンに住む一人の少年が当該事件について書かれたテキストを読み進める形で物語が進行するのが特徴。また、ゲーム発売当時の1998年にはまだ発生していなかったアメリカ同時多発テロ事件が物語の背景に組み込まれており、現代の諸問題(ポスト冷戦、核、紛争、テロ...etc)をテーマにしている原作の物語により深みが与えられている。
原作をプレイしていなくても、本書のみでストーリーは十分に理解できるものと思われる。前述のように、元々がリアルな近未来を描いた作品なので、テキストのみでは想像し辛いシーンが少ないというのもあるが、原作の世界観やテーマ等を十二分に理解している野島一人(小島秀夫評)だからこその読み易さがあるかもしれない。
物語の最後は、次作『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』で描かれる「ビッグ・シェル占拠事件」の発生を仄めかして締められている。本作同様、次作も原作の内容は把握しているので、オリジナル部分である「物語を観測する少年」がどのように描かれるのかを楽しみに、次作ノベライズを読み進めたい。 -
Posted by ブクログ
ソリッドスネークが人質救出や核攻撃阻止のためにテロリストに占拠された島に潜入し激闘を繰り広げていく。
その過程で国家の陰謀、テロリストの思惑、自身の出自や生きることへの疑問などが交錯していく。核攻撃しようとしてる悪いテロリストを倒すという単純な話から人質、敵や味方を通して核兵器の開発秘話、テロリストの出自や目的、主人公に伏せられていた味方の秘密や国家ぐるみの陰謀などと大きな話に繋がっていく。
面白さ
・徐々に明らかになる陰謀。
目の前の敵は悪ではなく本当の敵は国家や権力の陰などの見えないところにいて戦場にいる当事者を操っている。敵が語る自身の生い立ちの不幸は国家間の争いや策略が原因でテロ行為に至るのも当然で悪事の元を辿ると国家や権力者に繋がっていく。
・自分の生き方への疑問と向き合い方
生まれた時から大きな力に操られ、今までの人生は他人に作られたもので自分の人生はどこか分からなくなる中で本当の自分や生き方を探ろうとする葛藤の人間らしさ