野島一人のレビュー一覧

  • デス・ストランディング―上巻―(新潮文庫nex)

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    『デスストランディング(上)』を読み終えて、当たり前のように人と繋がれるこの時代の構造が、どれほど恵まれているかを実感しました。同時に、時には“繋がりを断つ勇気”も必要なのだと感じました。

    大切なのは、なんとなく流されて繋がることではなく、自分の意志で「誰と」「どう繋がるか」を選び取っていくこと。その選択の積み重ねが、本当の意味での“絆”を形づくるのだと思います。

    ヒッグスというキャラクターは、その「なんとなく繋がる」ことの虚しさや危うさを本能的に嫌っているように感じました。だからこそ、全ての繋がりを壊し、ただ一人“アメリ”との強固な絆を求めた。彼の存在は、絆というものの脆さと強さ、両方を

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    2025年08月04日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    なかまくらです。

    「デス・ストランディング」読みました。



    新潮文庫で上下巻。ゲームのノベライズなのですが、

    ゲームが面白くて、ノベライズも読もう、と思い立ったのでした。


    地球の生命の歴史の中で幾度となく繰り返されてきた大量絶滅に対して、

    大胆な解釈を加えて描き出した傑作でした。

    絶滅は消滅を免れるための生命の手段である。

    宇宙の誕生の際に、対消滅ですべて消えてしまうはずだった物質は、

    少しだけ多かった物質のほうが残り、現在の宇宙を構成している。

    大量絶滅が起こるとき、その種を絶滅させようとする作用みたいなのが働く。

    それが起こると、その種に対する対消滅体が生じるように

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    2024年08月15日
  • デス・ストランディング―上巻―(新潮文庫nex)

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    ゲームの世界を小説にしたものだそうだ。プレイステーションは持っていないので、ゲームはプレイしたことがない。
    ほとんどの人類が死滅し、残された人類で国家を再建するためにひたすら荷物を運ぶ主人公。生者と死者との境目が曖昧で、生者の世界に死者が存在したり、生者でありながら死者の世界へ行った後生者の世界に帰ってきたりもする。
    今までのところ、動物の描写が出てこないので、殆どの生物が死滅しているのだろう。雨に直接当たらないよう、防備している描写から昆虫から鳥、動物も全てやられたのだと考えられる。
    多くの疑問を抱えつつ、自らの任務を全うすべく西に向かって歩き続ける。
    下巻に続く。

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    2020年05月24日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    圧巻の物語は、小説でも健在だった。
    【以下、ネタバレあり】

    本作は、PS4ゲーム「Death Stranding」のノベライズ小説。
    ゲームをプレイしてから読んだ。

    ゲームをプレイした時は、あまりに重厚なストーリーに、自分の理解が追いつかず、消化不良になってしまっていた。エンディングで泣けなかったのが悔しくて、小説でもう一度物語を楽しむことにした。

    小説版は、登場人物の心理描写が一層丁寧似されていて、物語への没入を随分助けてくれた。

    小説で読んでも、物語をきちんと消化できたとはいえない。
    しかし、ゲームをプレイした時よりは随分理解が進み、終盤、胸に迫るものがあった。

    クリフが守ろうと

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    2020年02月05日
  • メタルギア ソリッド ファントムペイン

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    ネタバレ

    【再読して追記】
    ヴェノムの私室にはベッドとテーブルしかないという描写、読み流してしまってたけど、MGS2での雷電の部屋と同じだということにやっと気が付いた。
    スネークという役割を担わされると、部屋にはベッドとテーブルしか置きたくなくなるんですね(KONAMI感)

    無理だとはわかっていたけど『蠅の王国』読みたかったなー……

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    2017年08月21日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    原作の後半部分は怒涛の展開でプレイヤーが置いてきぼりになるので正直あまり好きではなかったのだが、小説になることでシナリオが丁寧に言語化されており非常に分かりやすかった。
    サムの心情が物語を通じて変化していくさまが描かれている点も理解を深める手助けになった。
    「ゲームは面白かったけどシナリオはちょっと…」と思ったサムにこそ読んでもらいたい。

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    2025年10月19日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ゲーム「デス・ストランディング」のノベライズ。
    特有の名詞等がかなり多いので、ゲーム未プレイで読むと何を言っているのかわからないだろう。また下巻後半は、場面が飛ぶことが多く、今どういうシーンか分かりにくい部分もあった。一方で、ゲームをやったことがある人であれば、用語やストーリーも経験済みであることから、すんなり読めると思われる。むしろ、ムービーなどの記憶が残っていれば、シーンのイメージがしやすく読みやすいとも思う。
    ゲームと異なる部分として、サムの心情描写や、イゴール兄弟、ヒッグス、その他主要メンバーの内情等が記述されており、そこを知ることができたのは良かった。基本的にはサム目線であるが、群像

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    2024年12月16日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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     人と繋がるのは難しいし、めんどくさい。自分はわりとそのタイプです。それでも独りは嫌だなと心の奥底で感じているのも、死後誰かには思い出してもらいたいという思いがあるからなんだなと読後感じました。
     絶滅を早めようとするヒッグスや、最期まで足掻くために繋がろうとするダイハードマン。どちらもある意味で独善的であり、信念の依代となるイコンがありました。そしてイコンに縋る両者には、独りで生きていけないという人間存在の苦しみがありました。そしてサムにもイコンが存在しそれに囚われ、そこには寄す処を必要とする苦しみがありました。こうした苦しみがあるからこそ不意に終わる危険性を孕んでいるこの世の中で孤立して物

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    2023年10月21日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    上巻でイマイチかと思ったけど、やはり良かった。良いコンテンツはどういう形になってもいいものだなぁ。と。
    絆という言葉にはなんかアレルギーがあるんですが、強制的に押しつけるというのが当たり前だと書かれているとなんか悪い気はしない。

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    2022年11月30日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    小島秀夫ゲーム作品のノベライズ。映像も音楽も使えず表現するハンデは大きい。上巻と下巻で趣が大きく異なる。

    上巻はゲームのストーリーをなぞる感じだったが、下巻は小説向けに表現や展開が、良い意味で大きく変更されているのが印象的。

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    2021年09月12日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    デス・ストランディングとは、「世界を襲った謎の大異変。死の世界から座礁
    した反物質が、この世の物質と接触し、対消滅を起こす現象。」という解説が冒頭の用語集に記載されている。この解説だけで、理解できる人は少ないだろう。
    興味を持った人は、本書を読めば、どんな世界が広がるのか体験できる。
    これがゲームで体感できるとのこと。
    この小説を同じ結末を迎えるかを検証してもいいかなぁと少し思った。

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    2020年05月26日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    41:枝葉を適度に端折りつつ、小説として最小限の改変をしつつも、原作に忠実なノベライズでした。
    クリアしてから読んだので、あちこちで「本編では……」と思い出が噴き出てきて大変だった。一方で、本編では収拾要素である過去の話もほとんど全て収録されているので、自力コンプを狙っている方は注意。

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    2019年12月30日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    上巻での伏線がキレイに回収されました!
    インターネットでつながりが広くなった世の中ですが、結目は昔より緩くなったように感じます。「つながり」がテーマの本作でしたが、主人公のサムを通して、改めて私自身もつながりについて考えさせられました。大好きな小島監督の作品だったので脳内再生できましたが、独特な世界観なので、人を選ぶ作品ではあるかな思います。ただ是非SF、ミステリーが好きな方には読んでいただきたい作品です!

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    2019年12月18日
  • デス・ストランディング―上巻―(新潮文庫nex)

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    デスストのノベライズがでているんなら早く教えてよ。己の情報能力の弱さを棚にあげて。本屋の棚の前で独りごちた。ゲーム音痴だが。小島監督の世界観は好きなんだ。しかも、デスストはコリに凝ったゲームだ。世界観になじめず、初めは戸惑った。純度100%の小島監督の世界観というわけではないし、小説的な仕掛けもあるし、それは仕方がない。そして、これはまだ序盤にすぎないんだ。サムが託されたQpid。世界を繋ぐ旅。人のため、自分のため。何のために。渦巻く人の思いと事情がサムを取り巻くが。どうなるんだ。

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    2025年09月29日
  • デス・ストランディング2―オン・ザ・ビーチ―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    人間を概念として統合しようとするAPAS4000、絶滅を狙う幽体ヒッグス、そして語り継ぐ帰還者サム。
    三者の対比がまるで新しい神話のように感じられました。
    ラストの展開は、『2001年宇宙の旅』のスターチャイルドを思い出させます。
    不完全でももがきながら繋がる人間の力が、未来への希望として胸に残る作品でした。

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    2025年08月17日
  • メタルギア ソリッド ファントムペイン

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    ストーリーは元々がよいので丁寧だと思うが、もう少し読みやすさがあっても良かったと思う。伊藤計劃のメタルギアソリッド4に比べるとやはり見劣りしてしまうのが残念。
    また、戦闘描写を入れたいのか毎回敵に見つかってドンパチしてるのも、スニーキングがテーマの作品としてどうなのって思いましたね。
    また蝿の王国など追加エピソード一切なしなのも残念でした。

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    2024年08月30日
  • デス・ストランディング―上巻―(新潮文庫nex)

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     ゲームが苦手なので、つながりをテーマにしたデスストランディングをプレイできないのが心苦しかった。なので書籍で読めたことが何よりも喜びでした!とくに自分はこのテーマに興味があったので嬉しかったです。
     この本はメタルギアシリーズの生みの親としても知られる小島秀夫監督の『DEATH STRANDING』のノベライズ化です。
     作品の舞台は謎の現象「デスストランディング」によって人々の分断を余儀なくされた北米大陸。地上には生者と接触することで大爆発を起こす謎の化物BTが闊歩し、触れたものの時を進めて老朽化させる時雨が降っている。BTは死者の肉体を48時間以内に焼かないと発生してしまうことや人々の分

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    2023年10月18日
  • デス・ストランディング―上巻―(新潮文庫nex)

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    小島秀夫ゲーム作品のノベライズ。映像も音楽も使えず表現するハンデは大きい。ただ、モリンゲンとロックネのエピソードが上手く再構成、表現さらていたのが印象的。

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    2021年07月17日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    本書は、PS4「DEATH STRANDING」のノベライズ作品の下巻に当たる。ライターは、「メタルギアソリッド」シリーズのノベライズも手掛け、原作者:小島秀夫がその完成度を賞賛した、野島一人が再び担当している。

    原作のPS4作品は、アクションゲームではあるが、シナリオや世界観を重視した映画のような作風である。完成されたメインシナリオがあり、サブの部分もTips等でかなり豊富に揃っているため、ノベライズに当たってネタには困らない、むしろメインシナリオをなぞるだけで終わるのではないかと予想していたが、概ね予想どおりであった。特筆すべきオリジナルエピソードもなく、原作に忠実な作りとなっている。

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    2020年07月24日
  • デス・ストランディング―下巻―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ある日アメリカで突然幾つもの爆発が起こり政府が壊滅状態に。
    人が死んだ際しっかり焼却しないとそのまま死体が核爆発の様な状態を起こす。大地には時雨と言う浴びると時間が進んでしまう雨が降り、核爆発状態になった死体は魂がいつまでもこの世とあの世の狭間を彷徨い人間を襲う。
    何故死者の国と生者の国が繋がってしまったのか。
    アメリカを再建出来るのか…
    設定はめっちゃ面白い。
    ただ後半に行けば行くほど同じ説明が何度も繰返されている感があり、どうしてもくどいと感じてしまう。
    きっとこの本は悪魔でゲームのデスストの補足小説と言う感じで、小説として読むよりかはゲームをやって、ゲームで不足と感じる部分を補う感じ。映

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    2020年04月17日