長新太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝の長新太タイム!『ぼくのくれよん』で頭をリフレッシュ
おはようございます!今朝は、コーヒーとチョコのお供に、長新太さんの絵本を読みました。
手に取ったのは、名作中の名作、『ぼくのくれよん』(講談社)です。
ぞうの豪快な描きっぷりと、勘違いの面白さ
この絵本、タイトルは『ぼくのくれよん』ですが、登場するのは特別なクレヨン。実は象さんのクレヨンなんです。
7色のクレヨンで、ぞうが「びゅーびゅー!」と描く絵は、本当に豪快そのもの。そして、その絵の迫力がありすぎて、周りの動物たちが、その絵を本物だと勘違いして大騒ぎしてしまうという、ナンセンスな展開が最高に面白いんです。
描いたぞうは真面目なのに、周囲はパニックになる。この**「真面目さから生まれるユーモア」、そして「すれ違いの面白さ」**が、長新太さんの真骨頂。理屈ではなく、感覚で楽しむ絵本の醍醐味がここに詰まっています。
思考を自由にするナンセンスの世界
長新太さんの絵本は、大人が「これはどういう意味だ?」と考えようとすると、途端につまらなくなってしまいます。そうではなく、子どもが持つ自由奔放な発想や、予測不能な面白さを、そのまま肯定して「これでいいんだよ!」と言ってくれるようなエネルギーがあります。
朝から『ぼくのくれよん』の世界に触れて、凝り固まっていた頭の中がすっきりリフレッシュされました!
書籍情報
• タイトル: ぼくのくれよん
• 作・絵: 長 新太
• 出版社: 講談社
• 出版年月日: 1993年4月20日
• 対象年齢: 3歳〜5歳から楽しめますが、ナンセンスなユーモアは大人にも響きます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読。
象が巨大なクレヨンを使って、青や赤や黄色の塊を、大きく大きく描く。周りの動物たちは、その描かれたものを、本物の池や、火事や、バナナだと勘違いして、驚いたり戸惑ったりする。振り回された動物たちの代表(と思われる)ライオンが象を怒るけれど、象は「まだ まだ かきたりない みたいで くれよんを もって かけだし」ていき、物語は終わる。
改めて読み直してみると、象が色の塊を描くとき、何を描くとも、描いたとも明言されないのが面白い。それを池だとか火事だとか言うのは、あくまで周りの動物たちで、象は終始にこりともせず、ただ心にあるものを描いているように見える。表現したいという衝動だけが、象にはあるのかもしれない。
そして絵本のタイトルが『ぞうのくれよん』ではなく『ぼくのくれよん』となっている点。象の衝動は、象だけのものではなく、読者である子どもたち(=「ぼく」)が共有する、表現への衝動であるのだろうと思える。
集団を代表して象を怒るライオンは、落書きを叱る大人にも見え、秩序や良識の象徴とも感じられる。
怒られた象は、しかしほとんど堪えず、秩序も良識も振り切って、衝動のままに駆け出していく。
最後のページで鮮やかに描かれる色の足りない虹は、美しい。虹はページの手前から奥へ伸び、象が走る限り描かれていくようだ。虹はまだ描き終えられていない、そして、子どもたちがこの絵本を読むまさにその瞬間にも、描かれている虹であるのだろう。