笹原宏之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数年前から中国語を勉強しています。覚悟をしていましたが、音の変化の無い軽声を入れて5種類ある発音は難しく、未だに一つの文章を間違いなく読むことができずに困っています。
こんな私ですが数年も勉強していて日本人の使う漢字と中国語で習う漢字の違いがあることを理解できます。発音が異なる以外に特徴的なのは、中国語の漢字の発音は基本的に1種類で、日本語のように、音読みや訓読みがありません。
訓読みとは日本人がつけた読み方のようですが、どのような歴史があるのだろうとずっと気になっていました。そのような私がこの本と出合うことができて嬉しかったです。
この本の著者は、中国語だけでなく韓国語にも堪能なようで、随所に中国語や韓国語での発音の解説があります。今の私には興味深く読むことができました。
以下は気になったポイントです。 -
Posted by ブクログ
日本語は同じ漢字文化圏の中でも訓読みを発達させた点で朝鮮語やベトナム語とは特異な位置にある。本書はその訓読みの様相を多方面から論じ、日本語における訓の多様性、面白さを存分に紹介している。同時に他言語における「訓読み現象」にも言及して興味深い。ただ、訓読みを問題にする場合、やはりその「功」だけでなく「罪」についても、もう少しつっこんだ議論があってもいいのではないか。専門用語と訓読みではおそらく鈴木孝夫氏を意識して、その利点をあげてはいるが、訓と音とのずれ、問題点にはついてはふれない。同訓異字もそうで、「はやい」を「早い」と「速い」に書き分ける場合、「早口言葉」は例外的というが、「速い」は「速度」の連想か、「はやく、はやく」「はやく来て」の場合「速く」は使いづらい。つまり、かなりハヤイ場合にしか使えないような気がする。もちろん著者も訓の問題点についてふれてはいるが、それは本来中国語を書くために存在した漢字を日本語に適用しようとしたことからきているというような議論にはもっていかない。それより著者としては「訓」の魅力の方を知ってほしかったのだろう。