ヴェルナー・ゾンバルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
固い学術書かと思って読み始めた。
学術書であることは間違いないが、ずいぶん雄弁な語り口で驚いた。
訳者によれば、経済史家として稀に見る名文家だそうだ。
なるほど、そんな感じがした。
貴族からブルジョアの贅沢を支える生産機構が、資本主義の体制を作り出した・・・というのが骨子であるそうだ。
西洋史自体に知識がなく、ピンとこないところもあるのだが・・・
(実際、フーコーとかも、どこに注意を払って読むべきか、困ってしまうことが多い。)
屋外で、大勢の家来に大盤振る舞いをするという「男」的な贅沢のありかたから、都市化が進んで、大勢の家来がもてない生活となることにより、贅沢が家庭の中に囲い込まれていくと -
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Posted by ブクログ
ゾンバルト 恋愛と贅沢と資本主義
贅沢消費から資本主義成立の現象を説明した本。
資本主義の成立を説明するために用いた人間モデルが ステイタスのために 贅沢をする貴族や王であり、経済学の人間モデル(経済合理性や効用最大化の行動をとる人間)より人間臭い。ただ この経済モデルでは、平均的な人物からかけ離れていて、現在の資本主義を説明できない
富裕者の贅沢消費が 労働者の労働機会となり、富裕者から労働者へお金が移転している経路から 資本主義が成立したことを説明しているが
王や貴族が贅沢をつくしていた 社会主義国家もあるはずなのに、資本主義が成立しなかった理由については論じていないし
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Posted by ブクログ
世の中は、男が女性に高価な贈り物をしたり、贅沢をしないと、うまくいかなくなる。
中世の貴族たちの恋愛と贅沢三昧がなければ、資本主義は生まれなかった。 貴族が愛妾に貢いだり、豪華絢爛な宮廷生活、祝祭の贅沢があったから、音楽家や画家、馬具や装飾品の職人、大工などの市民が潤った。 最高の贅沢品だった香辛料や香水、医薬、染料、極上の絹、象牙、陶器などを求めたから、植民地貿易が発達した。
今の日本も、ステータスやゆとりを感じられる高級品をもっとつくって、海外で売らなければ。 新興国で安物を売ったり、日本へ逆輸入している場合ではない。いろんな意味で、恋愛と贅沢は的を得ている。 -
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Posted by ブクログ
この本を一言で表すと、
*ヨーロッパ人の見栄と実情の本
【この本を読む目的、動機】
好きな人を振り向かせるために過去、現在の著名人達は努力を惜しまなかったという話はよく聞くが、実際、どこまでの効力を発揮したのか知りたいと思った。
贅沢は資本主義にどんな影響を与えたのか?
【この本から得られること】
3つあります。
1、ヨーロッパ諸国の16世紀から18世紀頃の経済の動き
2、贅沢ばかりしていた人々の本当のお財布事情
3、非合法恋愛の発展
贅沢することがステータスだったこの時代。
その後ろ側には女性達の「贅沢」が世の中のニーズを作り出していた。
お金を使うことが最大のステータスのため、借金し -