あらすじ
マックス・ヴェーバーと並び称されたドイツの経済学者が1911年に著した代表著作。ヴェーバーとは異なり、プロテスタンティズムは資本主義を阻害するものであり、ユダヤ人のほうが資本主義の発展につくした、という。国際的な経済の中心地の移動と、ユダヤ人の人口移動との関連を明らかにし、さらに、ユダヤ人がこうした役割を果たしたのは近代以前からであることを、歴史をさかのぼり、その宗教生活を探ることで解明していく。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
第1部 近代国民経済形成へのユダヤ人の関与
第一章 調査方法―関与の方式と範囲
第二章 16世紀以来の経済中心地の移動
第三章 国際商品取引の活性化
第四章 近代植民地経済の創設
第五章 近代国家の建設
Ⅰ 御用商人としてのユダヤ人
Ⅱ 財政家としてのユダヤ人
第2部 ユダヤ人の資本主義への適性
第八章 問題点
第九章「資本主義的経済人の機能」
第十章 資本主義へのユダヤ人の客観的適正
Ⅰ 空間的な拡散
Ⅱ 異質性
Ⅲ 半端な市民性
Ⅳ 富
第十一章 ユダヤ教の経済生活に対する意味
Ⅰ ユダヤ民族にとっての宗教の重要性
Ⅱ ユダヤ教の源泉
Ⅲ ユダヤ教の基本理念
Ⅳ 維持の思想
Ⅴ 生活の合理化
Ⅵ イスラエル人と外国人
Ⅶ ユダヤ教とピューリタニズム
第十二章 ユダヤ人の特性
Ⅰ 問題
Ⅱ 解決への試み
Ⅲ 資本主義に奉仕するユダヤ人の性質
シティ、ウォールストリートを席巻するユダヤ国際金融資本をゾンバルトは知る由もないが、主要な資本主義国家の金融の中枢に存在するネットワークを形成するに至る歴史的経過、また、ユダヤ教の富に対する教えは、とても勉強になりました。