奈良康明のレビュー一覧

  • 仏教の形成と展開

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    私達が当たり前だと思って享受していた〈仏教学〉が日本の仏教思想や文化とは全く無関係に生まれたものだった。

    この本を読めば〈仏教学〉というものがどんな流れで生まれてきたのか、そしてそれがどのように日本にもたらされ、適用されることになったのかがよくわかります。

    日本仏教に対する批判で多いのは「原始仏教と比べればなんと日本仏教は堕落しているのか」というものなのですが、こうした批判がなぜ生まれてきたのかも考えることになります。そして同時にこの批判の問題点についても私達読者は気づくことになるでしょう。

    仏教という宗教実践を伴う生活とは無関係に、文献によって研究を進めた西洋の仏教学。人々の生活実践やその地の文化を無視した文献研究の弱点の存在。

    この本は改めて〈仏教学〉という学問そのものを俯瞰で見ることができる素晴らしい作品です。

    ですがもちろんだからといって〈仏教学〉の価値が損なわれるということはありません。これまでの研究の蓄積があるからこそ最新の学説があるわけですし、緻密な文献研究あってこそ見えてくる世界があります。

    大事なことはどちらかに傾きすぎることではなく、私個人としては僧侶として生活実践としての仏教を大切にしつつ、〈仏教学〉の知見もしっかり学ぶということなのだなとつくづく感じています。

    これは刺激的な一冊でした。ぜひおすすめしたい参考書です。

    0
    2024年08月22日
  • 文明・文化の交差点

    Posted by ブクログ

    日本人の視座では発祥の地(インド)、伝来元(中国)しか意識されないが、インドから中国への単なる通路と思っていいた中央アジアが大きな影響を与えていることが本書で認識できた。経由地に時代を超えて根付いてた宗教(ゾロアスターい教、マニ教、キリスト教)、風俗と混交し、教義と瞑想に基づくインド仏教から庶民的で実践的な宗教(大乗仏教)に変遷していったことは目から鱗であった。

    0
    2025年08月16日
  • 寝る前に読むブッダのことば

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    奈良康明さんのブッダの本は以前に一冊読んだことがあり、優しい語り口調が印象的でした。この本は表題通り、「寝る前に」読んで気持ちを清らかにしたくなる本です。

    ブッダの言葉をどう現代生活にあてはめていくか。

    様々な著者が書いているけれど、
    「感謝して」
    「欲や毒はなるべく減らして」
    にこにこして生きていく、ことかな、と。

    ブッダの言葉はすごく優しい。
    100回失敗しても、一回良きことができれば救われる、とある。

    手塚治虫のブッダの中で印象的だった「すべての生きるもの」はつながっている絵。人間も虫も植物も動物も。(虫はそれでも殺してしまう・・・)誰がえらくて、誰が幸せ、というわけではない、ということ。みんな同じ。

    0
    2011年05月28日
  • 寝る前に読むブッダのことば

    Posted by ブクログ

    ----------------------------------------------
    ▼ 100文字感想 ▼ 
    ----------------------------------------------
    上司に怒られた人、部下を信頼できない人、営業で嘘
    をついてしまった人、カッとなりやすい人、家族とのコミュ
    ニケーションをもちたい人、がんばっても結果が出ない
    人、不満がある人、失敗した人、「今」を生きたい人へ。


    ----------------------------------------------
    ▼ 5つの共感ポイント ▼ 
    ----------------------------------------------

    ■「会社に流されて」「人に流されて」の毎日になってい
     る人が多いのです。「流される方向でいい」と結論を出
     したのは、やはり自分なのですから、責任は自分にあ
     るわけです

    ■尊敬とは、家族一人ひとりの人格を敬い尊ぶことです。
     謙遜とは、家族の会話だけでなく、心の叫びに耳を傾
     け、うなずいてあげることです。満足とは、現状に不平
     不満を持つことなく、あるがままを受け入れてあげるこ
     とです。感謝とは、家族に生かされていることを実感す
     ることです

    ■企画やアイデアというものは、時に応じ、場合によって
     変わっていきますから、「流行」に属する

    ■「堪え忍ぶこと」とは、父親が家庭内で起こるさまざま
     な煩わしいことから退かず、自分の問題として主体的
     に取り組んでいくこと

    ■「思慮あること」とは、父親が誤った見解、よこしまな
     見解にとらわれることなく、妻や子どもの身になって
     物事を考えてあげることです

    0
    2009年10月04日
  • 出社前に読むブッダのことば

    Posted by ブクログ

    ----------------------------------------------
    ▼ 100文字感想 ▼ 
    ----------------------------------------------
    朝起きると「あぁ、あと十分いや五分でいいから寝たい」
    と思いつつ、出社すると上司の顔色を伺い、後輩に神経
    を遣う。心のどこかで「今の自分を変えたい、自己実現し
    たい」と願うサラリーマンの方、生きるヒントが満載です。


    ----------------------------------------------
    ▼ 5つの共感ポイント ▼ 
    ----------------------------------------------

    ■あらゆるものは変化し、永遠に自分のものとしてとど
     まることなどはありません。それなのに私たちは無意
     識にあらゆるものに執着し、離すまいとします。そこか
     ら苦しみが生じてくるのです

    ■人間関係をうまく乗り切るコツは二つ。一つは他人の
     得たものをうらやまないこと。二つめは、自らの得たも
     のに満足すること

    ■愚かな者は、努め励むことを知らないで、ただ良い結
     果だけを求める

    ■バランスよく売り上げを伸ばそうと思ったら、「一社に買
     わせすぎない」ことに配慮し、客を増やすこと

    ■すべては生じ、滅びてゆく。お得意さんから突然のキャ
     ンセル、人事異動で担当変わるなんてのは当たり前

    0
    2009年10月04日
  • 別れの前に読むブッダのことば

    Posted by ブクログ

    ----------------------------------------------
    ▼ 100文字感想 ▼ 
    ----------------------------------------------
    サラリーマンのための、ブッダのことば三部作のひとつ。
    本書のテーマは「別れ」。サラリーマンが一度は経験した
    ことがあるであろう、家庭や職場の出来事が豊富に紹介
    されている。ブッダってこんなに身近なものなのですね。


    ----------------------------------------------
    ▼ 5つの共感ポイント ▼ 
    ----------------------------------------------

    ■答えは自分の中にある。自分が良いことを行った方向
     が吉であり、悪いことを行った方向が凶なのであり、方
     向自体に吉凶はない

    ■愚かな者を道連れにするなら、独りで行く方がよい。
     孤独で歩め。悪いことをするな。求めるところは少なく
     あれ。林の中の象のように

    ■自分自身、自分の思い通りにはならないのです。つま
     り、自分がすでに自分のものではないのです。まして、
     子どもが自分のものであるはずがない

    ■四苦八苦とは、生・老・病・死と、愛する人との別れ、
     会いたくない人と会う苦しみ、求めても得られない苦し
     み、心身で感じる苦しみ

    ■ブッダの幸せとは、耐え忍ぶこと、ことばのやさしいこと、
     諸所の道の人に会うこと、適当な時に理法についての
     教えを聞くこと、これがこよなき幸せである

    0
    2009年10月04日