都留泰作のレビュー一覧
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・「世界」とは、人間の周囲を構成する「環境」のこと。
「現実感」、すなわち「人間的現実」は、人間が具体的な「環境」を感覚で捉え、解釈することによって生み出される。
この「環境」を構成する要素として、「空間」「時間」「社会集団」が重要。
「現実感」を支える感覚を、「空間感覚」「時間感覚」「社会感覚」に分けて考える。
・文化人類学は、自らをセンサーと化して、ある社会の「人間的現実」を、五感と人間的知能を持って吸収するプロセス。
・トトロと「照葉樹林文化論」
・ポイントは、観客たちに馴染みのある当たり前の「人間的現実」を、いかに作品の「人間的現実」に接続するか。
宮崎は、観客たちに馴染みのある当たり前の「人間的経験」の中から、あまりに無意味なゆえに気づかれないまま放置された、「植生」という要素を系統的に抽出して作品世界の中に組み込む事でそれに成功した。
宮崎の提示した「オルタナティブな日本」は、その強烈な「体感性」ゆえに、多くの日本の「人間的現実」とリンクしていった。 -
Posted by ブクログ
霧に包まれたクリスマスイブを境に世界は一変した。「ういち」と呼ばれる人喰い生物が突如発生。女子大生の芽衣子は死体だらけの孤島で生き残ることができるのか。
こう書くと、芽衣子は「ういち」に捕食される側のようですが、1巻で知り得る限りの情報からすると捕食する側の「ういち」の様子。
昼間は人間と変わらない姿で生活するが、夜間に変態し「ういち」となり人間を捕食する。その捕食している直接の記憶はないけれど、夜が明けると近くにいた人間が惨殺された姿になっていることから、芽衣子自身は自分が「ういち」であると考えています。
「ういち」がどこからきた存在なのか。人間との共存は可能なのか。様々な疑問があるのですが、芽衣子が真に「ういち」であるのかが一番の疑問。
「ういち」の中でも異常な種かもしれない。ただの人間で殺人者なのかもしれない。とかいろいろ妄想してしまいます。
芽衣子が犯したであろう最初の殺人は、強姦されそうになった時の防衛によるもの。そのショックが冷めないうちに、世界中で「ういち」が発生してしまい、殺人行為が「ういち」の所業と存在証明になってしまいました。
自分の近くで捕食された死体があれば、夜のうちに自分が喰ってしまったんだ、と思い込んでしまう状況で、彼女の判断が正当であるかどうかはわからない。
芽衣子が何者なのか。
極限の中のグロとエロ。狂気に塗れた世界で、彼女は自分自身と向き合ってゆくのだろうなぁ。自分が自分でないと悩み続けた人生を送ってきたであろう芽衣子。自分自身とは何か、を問うにしてもこの状況で答えが出るのかどうか。 -
傑作です
できれば一気に読んでください。
最初は沖縄でのちょっと変わった日常生活みたいな感じで物語がゆる~く展開していきますが、伏線です。後々の物語にリンクしていて目が離せない展開になっていきます。
主人公テルちゃんが味わう体験も凄まじいものがあり、作中のデュラム教授の神に関する理論もとても魅力的で興味深いです。全ての登場人物に人間的な魅力を感じます。そしてドル子はミステリアスでとっても可愛い。最初に見せるイキ顔は漫画史に残るブサイクさだけどそれもまたリアルで良きw
難を言えば、主人公が控え目な狂言回し役っぽいところ。都留先生ならもっともっと面白い主人公を描けそう。でも物語がぶっ飛んでるから主人公は控え目くらいがいいのかも?
もちろん不満があるわけじゃありません。テルちゃんはすごく好きです。なんでだろう、世界征服とか言いながら地がとても謙虚な人だからかな。
これは都留先生のお人柄かな。 -
ネタバレ 購入済み
荒唐無稽とハードSFと本能
都留先生の作品は面白いですね!
科学的で真剣な考察と人間の本能と人間の思考回路のアホなトコと、全てが入り混じって醸し出される独特の世界観! アホな部分も突き詰めてるので一種不思議な清々しさがあり、ハマるとどんどん引き込まれていきます。
理論に説得力を感じるのは本能的な部分とリンクしてるからかしら。
前半、2巻くらいまではこのままドタバタで終わるのかしら?と心配したんですが、物語がどんどん展開していってきちんと終着します。最終話はもうちょっと詳しく見たかったけど素晴らしいと思います。
ラスト、融解して繋がりあい大冒険までした仲の二人なのに、女の冷酷さが生々しくて失笑しちゃいました。
うん、わたしも彼を選ばないw
拾う神もいて良かったね!
ナチュンもめちゃくちゃ面白いです!
本業も大変だとは思いますが、もっと都留先生の作品を読みたいです! -
Posted by ブクログ
2巻読んでて、これすげぇーよと。はじけてる内容だなあと
3巻でさらにヒートアップ!おおお、飛ばしてるよな!
おのれのナニをイジリながら弁当カっこんで準備万端だぜ。
しこりたい!80年代モノの水着ポスターゲットだぜ。
締めは、らめーっ!それだけはダメーッ
頑張ってくれ、頼むから頑張れ。そしたらオレは!
あああこの娘アホですか?
4巻は打って変わってひょっとして「ハーレムエンド」というやつなのか。上原よりも女達のタガが外れ、性の暴走機関車が止まらない!
昆虫にも欲情する上原はホンモノの博愛主義者。
「全部だ。全員犯すんだよ!」わたしの愛馬は老若男女を区別しないわ。人種どころかすべての境界を超えるグローバリストが爆誕した! -
Posted by ブクログ
ネタバレアフタヌーン連載時に途中まで読んで、その後どうなったか気になっていた作品。
毎回読んでいたわけではなく結構飛び飛びだったので、見るたびに 同じ漫画なのか?と思うくらい印象が違った記憶がある。
なぜかすぐ絶版になってしまったようで、中古も極端に高価なものしか見当たらず、この価格じゃな~と思っていたらようやく新刊で買うと思えばまあ何とか、という価格のものを見つけて購入。電子書籍版が出たおかげだろうか。でもこれを電子書籍で読むのはきついと思う。何度もあれ?と前に戻って読み返す必要があるので。
全6巻一気読みしての感想になるが、話が最後までどっちに行くのか、どうまとまるのかわからず、作者のイマジネーションについて行くだけだった。
何故か諸星大二郎と綾波レイを連想した。 -
Posted by ブクログ
<目次>
序章 エンタメの研究~文化人類学から考える
第1章 空間感覚の研究~『スター・ウォーズ』『となりのトトロ』『精霊の守り人』
1.「宇宙空間」に挑戦する
2.異世界をめぐる感覚論
第2章 時空感覚と社会空間の研究~『千と千尋の神隠し』『ワンピース』『進撃の巨人』
第3章 人間の世界の研究~『踊る大捜査線』『半沢直樹』そしてゾンビ
1.社会的時空の「面白さ」
2.社会的時空を描く
第4章 ”居住区館の外”の研究~『J・ホラー』と『寄生獣』
終章 私小説的な「世界観エンタメ」の研究~『エヴァンゲリオン』と『失踪日記』
おわりに
<内容>
文化人類学者にしてマンガ家の著者による、映画・マンガ・アニメ・小説・ドラマの「面白さ」の研究。学者なので表現が小難しい部分があるが、ホントにこうした絵回が好きなのだとよくわかる。特に文化人類学の研究の仕方が、小説や漫画などのフィールドとよくマッチしているという指摘は鋭い。エンタメが描こうとしている世界は、文化人類学と同じであり、そこに気づいてここの書かれているようにアプローチした作品は、ヒットしている、との指摘は目から鱗だった。