霧に包まれたクリスマスイブを境に世界は一変した。「ういち」と呼ばれる人喰い生物が突如発生。女子大生の芽衣子は死体だらけの孤島で生き残ることができるのか。
こう書くと、芽衣子は「ういち」に捕食される側のようですが、1巻で知り得る限りの情報からすると捕食する側の「ういち」の様子。
昼間は人間と変わらな
...続きを読むい姿で生活するが、夜間に変態し「ういち」となり人間を捕食する。その捕食している直接の記憶はないけれど、夜が明けると近くにいた人間が惨殺された姿になっていることから、芽衣子自身は自分が「ういち」であると考えています。
「ういち」がどこからきた存在なのか。人間との共存は可能なのか。様々な疑問があるのですが、芽衣子が真に「ういち」であるのかが一番の疑問。
「ういち」の中でも異常な種かもしれない。ただの人間で殺人者なのかもしれない。とかいろいろ妄想してしまいます。
芽衣子が犯したであろう最初の殺人は、強姦されそうになった時の防衛によるもの。そのショックが冷めないうちに、世界中で「ういち」が発生してしまい、殺人行為が「ういち」の所業と存在証明になってしまいました。
自分の近くで捕食された死体があれば、夜のうちに自分が喰ってしまったんだ、と思い込んでしまう状況で、彼女の判断が正当であるかどうかはわからない。
芽衣子が何者なのか。
極限の中のグロとエロ。狂気に塗れた世界で、彼女は自分自身と向き合ってゆくのだろうなぁ。自分が自分でないと悩み続けた人生を送ってきたであろう芽衣子。自分自身とは何か、を問うにしてもこの状況で答えが出るのかどうか。