田口壮のレビュー一覧
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田口さん夫妻は、「こんなはずじゃなかった」と言わないことを確認してメジャーに渡米したそうです。そして通訳も付けなかった。奥さんがラジオを聞いてたら、氏がインタビュアーの英語を何一つ聞き取れず「へへへ…」という虚しい笑い声だけが聞こえてきたとか。
本当に笑っちゃうような逸話ばかりですが、夫婦ともども大変な苦労をされたはずなんです。だけど当時から田口壮という人は、失敗談をおいしい話と思ってブログに書いちゃうんです。関西人だから。自分が日本のファンに心配されてることが分かってるから。氏が心配させまいとして書いてることは、ファンなら暗黙の内に分かっていました。
私はそんなファンの一人でした。メジ -
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プロ野球を長年観てきていても、二軍のこととなるとまるで知らないものだということに気づかされました。
マイナーリーグとの比較は、プロ野球のみならずメジャーの仕組みも同時に知る事ができてとても勉強になりました。「勝ちたいけどそればかりを目指せない」のは二軍としては仕方ないけど、監督という立場でそのジレンマと向き合わないといけないのは想像以上にしんどそうに思いました。
「マンスリーダイアリー」は、シーズン後の振り返りが答え合わせのようで興味深かったです。
田口さんが気にかけていた奥浪鏡がこの本が出た後にあんなことになるなんて…赤松も独立リーグにいっちゃったけど、またNPBでみられるかな??
田口さ -
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「自分のポジション」。
この本を読んでこの言葉が強く印象に残りました。
野球が9人でいいなら、ベンチ入り選手なんか
必要なかったはず。なぜ他に首脳陣やベンチ入りの選手も
試合の場に一緒にいるのか。
そこに意味を見出せると、強いんだろうなと思いました。
カージナルスのラルーサ監督と田口選手のコミュニケーション。
大事にする優先順位が同じだと国籍に関係なくとれる
阿吽の呼吸。
私はあまり明るいほうでもないのに目立とうとするくせがある
ので、自分のポジションを見つめなおすきっかけになればいいな
と思っています。(だけどちゃんと尊重されたいというのは
事実。やっぱり主役にな -
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【概要】
オリックス、メジャーリーグを経験した田口さんの著書。
同期イチローと比較しても明確な「脇役」のプロが、腐らない脇役、プロとしての脇役について語ります。
「○○力」というタイトルは、まだ流行っているのでしょうか。
【活かせる点】
・孤立感のカーテン(上手く行かない→視界にマイナスのカーテン→孤立感→上手く行かない…)
・「脇役力」はチームが勝たなければまったく機能しない(自分では脇役力を発揮したと思ってもチームの結果に結び付かないと意味がない)
・個人的な不平不満よりもその先にあるチームの勝利を優先して考える態度=使いやすい
・とことん悩んだ結果の「まぁ、しゃあない」
・脇役でも、頑 -
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野球に対する愛情をとても感じました。
日本球界とメジャーリーグ、マイナーリーグと経験してきたからこそわかること、日米野球の違い、良し悪しといった話。
人間性を慮る人物像がありありとしていますね。セイバーメトリクスに対する反感とか。
日本ではスター選手の一人でレギュラーが当たり前という環境から、開幕ロスターに残るための生き残り争い、25人目の選手として試合に望むためのメンタル面の意識改革や、オプション制度のマイナー降格話などイチローやダルビッシュといったスター選手ではなく、ロールプレイヤーという立場でメジャーリーグで成功を収めた田口だからこそ書ける説得力のある体験談。
文章も軽いノリで読みやす -
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この本を読んでから急に尊敬する人間リストに田口が上がってきた。腐らずに道理や義理を通して努力する重要性を教えてくれる本。それが必ず報われる瞬間がやってくる、ということを実感した。この人は尊敬に値する。陽のあたる場所だけが人生じゃない。
すごく共感できる本だった。自分は常にマイナスからスタートしていることが多い。決してエリートにはなれない。だからこそ、考えてチームのために必要なワンピースになってこなければならなかった。チームのために「考えて、努力する」姿勢やその視点は絶対必要だと思う。『リアル』でも言っていたが、「長いのも短いのも太いのも細いのも5本集まって力を発揮するのがチーム」なんだと思う -
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各球団支配者登録をされる最大限が70人。一軍は28人で残り42人が二軍。巨人やソフトバンクには3軍もあるが、メジャーリーグは、これに対してメジャー40人、3Aが38人、2Aが37人、1Aが105人、ルーキーリーグは70人と5軍のピラミッドで構成されている。格差は著しく日本の比ではない。いつクビになるか分からない中で日々激しく鎬を削る戦いが展開されている。
本書の著者はオリックス、カージナルスで活躍し2Aも経験した田口選手。二軍監督を通しての野球の世界の厳しさ、二軍のリアルがあますことなく紹介している。中間管理職として調整に奔走し知恵をめぐらせる懸命な姿には一般社会でも通用する処世術がある。