C.W.ニコルのレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    フランスでいただきますに当たる言葉がなくて戸惑ったな。

    養老孟司が東南アジアの森が好きなのは分かるよ。日本の森より東南アジアの森の方が手付かず感が凄い。人間が手をつけると生態系崩れて生物が死ぬらしいね。ツーリズムって皮肉だよな。

    日本の科学ノーベル賞受賞者とか、日本の優れたアーティストとかって長野県出身とか田舎が故郷の人多いよね。私は田舎で育つほうが子供は賢くなる気がする。都会に住んでても頻繁にアウトドア的な遊びをさせてあげてる親は賢いんだろうなと思う。

    C.W.ニコル・アファン
    1940年英国ウェールズ生まれ。作家、環境保護活動家、探検家。
    カナダ水産調査局主任技官、エチオピア・シミエン山岳国立公園長などを歴任後、1980年長野県に居を定める。
    1986年、荒れ果てた里山を購入し『アファンの森』と名付け、森の再生活動を始める。
    2002年「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長となる。
    著書に『勇魚』(文藝春秋)など多数。
    2020年、79歳で逝去。

    「ニコル  養老さんは口数が少ないですから、最初はちょっと怖い感じがしました。 ―――養老先生は以前にアファンの森に来られたこともあるんですよね?養老  花粉症の委員会のあと、「日本に健全な森をつくり直す委員会」という NPOにも、ニコルさんと一緒に参加するようになって、そこの活動で来ました。ニコル  今日は、また、アファンに来ていただいてありがとうございます。私は養老さんをすごく尊敬しています。今日は、こうやってお話しできるのが、光栄でうれしいです。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著


    『「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老孟司,C.W.ニコル

    神対話だった。
    何を大切に生きたいかだよな、きっと。
    ニコルさんのことを、私は勝手に出会った人の中で一番強い人だと思っていたが、この対話でよくわかった。

    #読書メーター
    bookmeter.com/reviews/120266…

    【身体を忘れた日本人/養老孟司】の名言/格言
    木は木目に沿って割れるから、板は割って作った方が合理的なんですよ。今は機械でビューっとまっすぐに着るから、あとで反り返ったりする。材料に合わせて仕事をするおことが手間だっていう時代になっちゃったんですね。

    「限界集落をみんな「かわいそう」みたいに言うんだけど、全然違いますよ。若い人がいなくても年寄りが暮らせるくらいにいいところなんですよ。しかも、子どもたちが都会に来いって言ったって行かないんだから。ただ、そういうところは年寄りががんばっちゃって、若い人が入れないんですよ。年寄りが「後継者がいない」って嘆くんだけれど、そう言ってる年寄りがいるから、若い人が来ない。  だから、若い人は田舎のなかの田舎に行くといい。もともと人は少ないし、 20 ~ 30年待てば近所の年寄りは全部いなくなるから、好きなことができる。田舎を活用するいろいろなアイデアが実現してくると思いますね。それで、明治維新と言ったんです。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  都会の生活は変化がないですからね。いつもエアコンで部屋の温度は同じ、風は一切来ない、明るさも一定。これじゃあ、感覚が完全に狂っちゃいますよ。

    ニコル  都会の人は家畜化してると思う。

    養老  都会の人は弱いですよね。僕は、それ一番よく象徴してるのが、第二次大戦のときにナチスに殺されたユダヤ人だと思う。ユダヤ人って結局都会の人なんですね。だから、抵抗しないで 300万人も殺されてる。普通なら、そんなことあり得ないよね。誰かが抵抗するでしょう?『ミヒャエル・コールハース』っていうドイツの古い小説があって、 16世紀に農民が王様と徹底的に戦ったという話なんだけど、農民ってそういうことやるんですよ。都会の人には、ああいう強さがなくなっちゃった。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  最近、大きなゲーム会社の下請けをやってる会社が本社を東京から長野に変えたんです。社員が 60人ぐらいいて、若い人は東京に残ってるけど、子どものいる家族はみんな長野に引っ越し。  その会社の社長さんも、東京で自分の子どもを見て、こんなところで育てていいのかなって思ったみたい。社員の人も、創造力が弱くなって前のゲームをまねしたゲームしかつくれなくなったから、きっと自然の中に行けよって思ったんですね。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老 だから、何やっても「きれいごと」になってるんですよ。虫採りに行っても、とにかく犬の死骸でもなんでもひっくり返して、虫を集めるっていうようなしつこさっていうか、泥臭さがなくなって、スマートな人ばかりになっちゃった。  顔つきも変わりましたね。僕、ブータンに行くと、それをしみじみ感じるんです。ブータンはまだ国中が田舎みたいなもんだけど、日本人とそっくりな人がいるなって思うと、その人は首都ティンプーの役人なんですよ。都会人っていうか、日本人は、みんな役人みたいな顔になっちゃったんです。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  養老さんは、前から、都会と田舎を行き来する参勤交代のような仕組みをつくったらいいとおっしゃってますけど、僕はほんとうにいいじゃないかと思ってますよ。  僕は、ここに住んで 33年経ちますけど、親のお金はなかったし、「カブ」は野菜のカブしか知らない。でも、ここには自分の家も、畑もある。銀行にお金はないけど、赤字はない。財団もつくった。物書きで、元は外人です。こんなこと、ずっと東京か大阪にいたらできたと思う?  〝 Absolutely impossible !〟(絶対無理)」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「僕は、ラオスに虫を採りに行くけど、向こうの人は買った虫を食べてますよ。それに、カニクイザルは虫が好きで、クモの巣を全部はらって虫を食べてますから。カニと虫は食感が似てるのかもしれない。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「子どもたちはだんだん外で遊ばなくなってしまったんです。だから、トラウマを持った子どもたちが生きた森に来れば、心の窓が開くんじゃないかと思ってやりだしたんです。今は、障害のある子どもたちに来てもらっています。盲学校とか、養護学校とか。東日本大震災で被災した子どもたちも呼びました。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  そう。僕は何もしない。子どもたちが虫を採ってきて「これなあに?」って聞いたら、名前を教える。福島虫の会の「プロ」も一緒に行ってるから、ちゃんと答えてくれるしね。子どもたちにすれば、名前がわかるのが、結構励みになるんですよ。  でも、それだけ。よけいなことはしないほうがいいんです。自然の中に行って、何が面白いかなんて口で説明してもしょうがない。虫採りもそうですけど、アファンの森みたいなところに来て得るものって、実は言葉にならないんですよね。だからそれを説明しろっていうのが一番困る。だから、「何でもいいから、ともかく自然の中に行け」と言うんです。「気分が変わるだろう?」「おなかすくだろう?」って。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  養老さんはきっとご存じでしょうけど、最近、西洋では、学級崩壊を起こすような子どもたちは、〝 Nature Deficiency Syndrome〟、つまり「自然欠乏症候群」ではないかと言われて、問題になっています。子どもたちが、集中できない。我慢できない。すぐキレる。友達がつくれない。それは、自然の中でちゃんと遊んでないからじゃないかというんです。  デヴィッド・スズキ先生(カナダの生物学者)が書いたものを読んだら、カナダの子どもは平均 1日に 8分しか外で遊ばないのに、テレビやゲームの画面を見ている時間は 6時間!養老  ほう。ニコル  これじゃ、脳のバランスがおかしくなる。聴覚や嗅覚がだんだんと退化して、コンピューターの一部分になっちゃうんじゃないかなと心配になりますよ。  別の本にも、子どもたちに「どうしてこの公園で遊ばないの?」と聞いたら、「だってこの公園にはコンセントがないから」って言ったという話が書いてあった。公園に行っても、遊び方がわからないから、遊べないんですね。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  だから、オスはいらないんですよ。インドネシアに行ったときに、男はみんなたばこ吸ってブラブラしてるから、「あなたは、いつ働くの?」って聞いたら、「たとえばコーヒーの取り入れとか」って言ってました。そういうとき働くんですよ、男は。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  キイロネクイハムシといって、昭和 30年代に、兵庫県宝塚市の池で採れたのが最後です。恐らく田んぼとか、近くの古い池にはいたんだと思いますけど。最初に発見したのは、明治の初め頃に日本に来たジョージ・ルイスっていうイギリス人なんです。横浜の豊顕寺っていうお寺の池で。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  もうどこにもいないんですか。

    養老  ダメですね。池も年中いじるから。  あと、いま、猛烈な勢いで減ってるのはトンボなんですよ。その原因として、一番疑われてるのはネオニコチノイドという農薬です。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  そうです。生き物は甘くない。だって、我々は、 1個の細胞ですら、化学的にきちんと記述できないんですよ。 1個の細胞の中には、遺伝子が 2万個近くもあって、タンパク質が数えきれないほど入っている。しかも、それぞれ立体的な形が違う。それを全部書き出されても、誰も読めませんよ。つまり、細胞の正体は、厳密な意味では不明なんです。それをいじって何かできたといっても、「正体不明のものをいじったら、別の正体不明のものができた」というのと同じなんですよ。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル 日本には野生の熊が生存している。それだけで、自慢するべきことだと思うんです。英国で絶滅したのは 1000年前ですよ。ですから、ヨーロッパの国に行くと、まず僕は「山に住んでいる」と言っただけで尊敬される。そして、「熊のいる森がある」と言ったら、もうそれが勲章です。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  だいたいにおいだけでお互いにわかってますから、「僕ですよ」と。カナダではしょっちゅう会っていて、そのときも挨拶をしていました。カナダでは熊をいじめないから、よく人の前に出てくるんです。  養老さんも行かれたというプリンセス・ロイヤル・アイランドにはアメリカクロクマが住んでいますが、その 10%が白いんです。シムシャン族という先住民がそれを「スピリット・ベア」と呼んですごく大事にしています。だから、人間を怖がらないし、襲ってもこない。  シムシャン族の伝説では、「昔地球が氷河で覆われたときに、生き物はみんな困った。人間も困った。それで、人間が神様の使いのワタリガラスにお願いしたら、神様が氷を解かして緑を戻してくれた。そのとき、また生き物たちが勝手なことをしないように、神様が残したのがスピリット・ベアだ」というんですね。

    ―――その熊はアルビノなんですか?

    ニコル  そうじゃないです。目は黒いですから。遺伝子の組み合わせで白くなっていると思います。たぶん、氷河期にはこの島も氷で白くて、体が白いほうが目立たなくて有利だった。そのあと、氷河が解けて森ができたら、今度は白いと目立って、黒いほうが目立たない。でも、この島では、白くて目立っても不利じゃなかったから、体が白くなる遺伝子が生き残ってきたんでしょう。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「日本語では、言葉と気持ちの関係性が固いんです。だから、自分の気持ちが言葉に直接いっちゃうんです。ところが英語だと、言葉と対象の関係性が固くて、自分がどう思っていても、言葉を変えることができない。これを客観的と言うんです。逆に言うと、英語はうそがつきにくい。うそをつくときは「真っ赤なうそ」になるんです。  日本語は気持ちと結びついていて、対象との関係は自由だから、すぐ「私は悪くありません」とか「すいません」となってしまう。だから日本語は「語るに落ちる」んです。しゃべっていればすぐ本音がバレちゃう。それをやらないためには、官僚答弁をすればいいんだけど、今度は、そういう言い方をしてごまかしているんだっていうことがバレちゃう。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「じゃあ、英語で書くときに、そういう事実を省略すればいいじゃないかっていうんだけど、そこを省略すると英語の文章にならないんですよ。言葉とものとが固着してるから、何も言ったことにならない。だから、裁判制度も全然違ってきて、英語は証拠主義で証言主義になっちゃう。ものとの関係が非常にきついので、もし自分の都合のいいようにものを言おうとすると、真っ赤なうそをつかざるを得なくなる。だから、証拠とか証言に当たっていくとうそがバレるんですよ。一方、日本の場合は自白主義になるんです。しゃべらせていけば、ひとりでに悪いと思っているかどうかバレちゃう。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  「いただきます」とか「もったいない」とか「ごちそうさま」とか、そういう丁寧な、感謝を表す言葉が日本語は実にきれいですね。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「僕が書いているものはかなり例外的じゃないかと思う。『バカの壁』みたいなものを書いているときでも、日本語的に書いていない。それは、解剖とか昆虫などでニュートラルに書くことを訓練されたからです。どちらも人間世界があまり関係ないので、それをどういうふうに人間世界と論理的に関係づけるかということですから、情緒的じゃない。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  わからないことがあるということを、必ず留保としておいていないと謙虚にならないんです。学問をするためには自分がものを知らないって前提がある。いまは本当の意味で学問をする人はいないと思いますね。「ネットで調べればわかる」「俺はバカじゃない」というのが裏にあって、説明されればわかると言うんです。  自然に接したらそれは消えます。たとえば、これから雨が降るのかどうかは、山の中では命にかかわるかもしれない。でも、わからない。そのとき、説明されればわかると思っている人の答えは「危ないところに行かなければいい」でしょう?  そうすると、世界はどんどん狭くなる。それで今度は退屈だと言って、極端な場合は自殺する。自分の命を自分のものと勝手に思ってるんです。自分でつくったわけでもないのに。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  「自然に触れてほしい」というのは僕も言いたい。免疫系をちゃんとコントロールできるようにするためにも、それが必要ですね。いま、若い人の 1割がうつ病だと言われますけど、それも人工物にばっかり囲まれているせいでしょうし。

    ニコル  子どもの骨が弱くなって、折れやすくなっているのも問題です。  おととし、英国のナショナルトラストの人が僕に話を聞きに来ました。日本で、子どもたちが外で遊んでいるかとか、木に登ってるかとか、質問した。ナショナルトラストは国立公園より土地が広いですけど、向こうでは、何十年もの間、子どもが木に登っていいかどうかって議論があったそうです。毎年、何人かケガをしたから。でも、 2年くらい前からそれを議論しなくなった。なぜなら、誰も登ろうとしなくなったから。その代わりに、自分のべッドから落ちて大ケガする子が 3倍に増えたそうです。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「養老  ニコルさんもそうだけど、僕は武道をやっている人と比較的仲がいいんです。武道をやるといっても、プロとして競技をやっている人じゃない人です。そういう人は、自分で考えている人が多いんです。  古武術家の甲野善紀さんは、もともと東京農大に行かれていて、日本人の食環境のことを考えているうちに、自分の身体がテーマになった。フランス思想が専門の内田樹さんは、大学で教えると同時に合気道をやっていていた。定年になってから凱風館という道場をつくって、子どもを集めて正座から教えていますよ。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル 「一番怖いところに行く」って武道ですよね、養老さん。怖くなかったかといったら、とんでもない、怖かった。でも人に、「あいつは臆病だ」とか、「できなかったな、ざまあみろ」って言われるほうが僕は怖いですね。僕は強かったと言いたいわけじゃない。養老さんの言う覚悟、僕の言葉では〝 dignity〟、威厳があったと言いたいんです。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  僕からは、「日本の森と川と海岸を美しく豊かにする方法いくらでもあるから、それをやってみませんか?」ということです。  私は、 50年前の日本の自然を見て、素晴らしいと思ったから日本に住み着いた。もし、いま日本に来たら、日本人にはならなかったでしょう。日本はずいぶん変わってしまった。日本人は迷子の「ジャパン人」になって、何をしたらいいかわからなくなっています。だから僕は、自然も、子どもたちも 50年前の姿に戻したい。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコル  私は、 50年前の日本の自然を見て、素晴らしいと思ったから日本に住み着いた。もし、いま日本に来たら、日本人にはならなかったでしょう。日本はずいぶん変わってしまった。日本人は迷子の「ジャパン人」になって、何をしたらいいかわからなくなっています。だから僕は、自然も、子どもたちも 50年前の姿に戻したい。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「ニコルさんと対談しないか。そう言われて、二つ返事で引き受けた。これまでに何度かお会いしているけど、好きな人ですからね。  自称ウェールズ系日本人。体格が良くて、酒飲みで、率直で、勇敢で男らしい。いうなれば昔風。私は年寄りだから、本当は昔風の男が好きなのである。  まだある。ニコルさんは、言わずと知れた森好き、生き物好き。これ以上、なにか言うことがあるか。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「昨日は島根県の匹見で虫採りをした。山道のわきに生えている草を掬って、ゾウムシを捕まえる。何種類か採れる。山道を歩いていくにつれて道端の草の種類が変わってくる。日当たりも違うし、尾根にだんだん近づいて、谷川からの距離が遠くなる。だから植物が変わり、虫の種類も違ってくる。ところで、何匹も採れるけど、この虫はどの草を食べているんだろうか。そう思って、確認しようとするけれど、なかなかわからない。一時間ほど経って、まだ一キロも進んでいない。ああ、これじゃあ寿命が終わっちまうよ。  でもこういう生活がしたかった。それができて嬉しい。昨日は津和野の地倉沼に行って子どもたちと虫採り。子どもなんてどうでもいい。私は虫を採りに来たんだからね。でも私がなにもしなくても、子どもたちは虫をどんどん見つけて、ワアワア言って、それで遊んでいる。なんだ、俺と同じじゃないか。  ニコルさんは熊が好きらしい。どこか似てるもんね。村長には人と熊と、どっちが大切か、と訊かれたらしい。昨年、大菩薩で虫採りをして、車で降りてきたら、村の道を熊が歩いていた。熊もいまでは藪漕ぎするより、道を歩く。そのほうが楽でしょ、どう考えたって。野生の草より栽培している作物のほうがおいしいに違いない。動物だってそう思うから、畑を荒らす。人家に近づく。  人は生き物と共存している。お腹の中には百兆の細菌が住んでいるという。それでも除菌!  というのが現代人である。自分の口の中も見たことがないらしい。顕微鏡でちょっと見てみたら、微生物がたくさん、元気に泳ぎ回っていますよ。  ニコルさんはそんなことはよく知っている。日本人がひたすら壊している日本の自然を守っている偉い人である。どうして日本人が自分でやらないんだろうね、本当に。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「我々は何であるか。我々はなぜ存在するのか。我々は誰なのか。「我々は何であるか」という問いに関して、養老孟司先生ほど深い知識と洞察を持つ人は、どこを探してもいないでしょう。先生はありとあらゆる状態の人体を調べ、研究してこられました。人体のあらゆる部位の機能に精通していらっしゃいます。私のような人間は、彼の知識に及ぶべくもありません。  ですが、私も動物学を学び、その後、フィールドワーカーやハンターとして活動する中で、解剖したり、または単に食用とする目的で屠殺することもありました。そしてミミズからクジラまで、ありとあらゆる動物のデータを、現地で集めてきました。人間と哺乳類の間には、相違点よりも類似点の方が多いということに、私はいつも驚かされていました。「なぜ我々は存在するのか」という問いは、シンプルかつ複雑なものです。ですが、私には、考え方の根本的な指針がありました。それは、人間が地球上の他の全ての生物と DNAを共有している、という考えです。私たちの祖先は、海から現われ、地上のあらゆる環境を生き抜くよう適応しました。火の使い方を学ぶはるか前から、走ったり、跳んだり、登ったり、避けたり、隠れたり、追いかけたり、捕まえたり、戦ったりしていました。石を投げたり、棒で叩いたりできるようになりました。周囲の環境に注意を払うようになり、あらゆる身近な生物に関する深い知識を得ました。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

    「あらためて言うまでもないが、人間はこの地球という星の自然の中で育まれ進化してきた。今は様々なテクノロジーの進化で、およそ森などの自然環境とは隔絶した環境の中で多くの人が暮らしているが、そうした自然環境からの隔たりは、人間の心身両面に様々な形で問題を生じさせていると思う。  ただ、そこで起きた問題を医学やテクノロジーの発達で何とかしようという傾向が現代では主流となっている。そのため、人々の身体も感性もこれからますます瑞々しさを失い、機械の部品のような状態になっていくのではないかと危惧される。  それこそが文明の進歩だと漠然と考えている人が少なくないように思うが、これは見方を変えれば奴隷である。昔は鞭で叩いて奴隷を指図したが、これからの時代は「これは貴方達のためだから」という言葉で奴隷化が行なわれるようになると思う。そうした奴隷化されない方法の一つが、先ほど述べたように一日僅かでも人間が作ったものではない木々などを観、それに触れることなのだろう。そうした環境を通し、人間も育み、他の生き物も育んできた大きな自然の力に直に触れることが大切なのだと思う。」

    —『ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES』養老 孟司, C.W.ニコル著

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    2026年03月29日
  • 誇り高き日本人でいたい

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    環境について考えさせられる
    それにしてもイギリスのウェールズに
    生まれ
    世界を旅した男がたどり着いた日本
    日本人の精神 文化 礼儀などに
    ひかれて帰化して日本人に
    しかし現在の日本人に失望しながらも
    自然とともに生きてきた国民に
    期待している

    森を守り手入れして森の恵みを頂き
    多くの生物 植物を育む
    人間は考えることができるので
    今の便利過ぎる生活を見直す必要がある
    それにしても森林保全の対策が
    世界の中でも遅れをとっている日本
    悲しい
    目先のことに惑わされず
    人が生きていく根本に目を向けた
    対策が欲しい

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    2025年10月11日
  • ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    対談形式で、日本の森林利用や子供の遊びについて意見が交わされていた。どんなことを考えている方々なのかを理解するのにいい一冊だった。里山保全に関する話題の中で、実用性のない活動は続かないという話が興味深かった。

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    2024年08月28日
  • ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    旅先の有隣堂にて本棚で見かけて手に取った本。
    出会えて良かった。
    裏山を駆けたり木に登ったりして育ったミレニアル世代として、日頃モヤモヤしていた気持ちが何なのか、何故そう思っていたのかを代弁してくれたかのような一冊。
    故ニコルさんと養老先生の対談形式なので、とても読みやすい。

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    2024年03月01日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    良書!
    自分は都会暮らしを一時した経験していないので書いている内容のことはよくわかる。
    しかし現在都会に住んでいる人や経験が長い人にとってはあまりピンと来ないのだろうと思う。
    そうした所で見方や感じ方が変わるのも含めて面白いと感じる。

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    2016年10月23日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    昆虫を追って暮らす解剖学者と、黒姫の自然と共に生きる作家。現代の日本人が失ってしまった「身体感覚」の大切さを語る。

    そもそも人間は体内にだって無数の細菌を飼っていて共存しているように、常に自然環境や他の生物と密接に生きているはずであるのに、そのつながりを否定してしまう「都会」という生活環境が、さまざまな問題を生んでいる。もちろんそのくらしは快適で、人間は危険や苦しみを避けてここに至ったのも事実なんだけれど、行き過ぎた都市化はやはり問題を生じている。

    養老先生が提唱しているように「参勤交代」〜都市と田舎を強制的に行き来させるような施策も、意外に面白いのかも知れない。私自身、田舎暮らしにはおおいに興味を持っているのだけれども…。

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    2016年04月04日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    ネタバレ

    沿岸漁業を生かすためには、川から直さなければなりません 海は7つもありません。一つです 私は愛とか、友情とか、勇気とか、目に見えないものが一番力があると分かっている 昔の先生は子ども中心だったけれど、今は教育制度を維持するために働いている 「誰かがだめになっても、俺は残る」という戦略 経済成長っていうのは、基本的にエネルギーの消費を増やすことなんだ 天下無敵というのは、天下に敵がいないということ 「シャンタラム」新潮文庫 何故我々は存在するのか? 人間が地球上すべての生き物とDNAを共有している

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    2015年10月17日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

    Posted by ブクログ

    C・W・ニコルさんと養老孟子さんの対談の本だった。自然、森、第一次産業の重要性。自然の中で体を動かすことで、自分の体の動かし方を知ること。自然の中で過ごすによって、本当の生きる知恵をつけること。体を動かして、実際に経験すること。実体験の方が大切。
    建築を立てるのも、木そのものの特質に沿って切断したり、その木の特質に沿って、家を建てる。
    それにしても、C・W・ニコルさんは、とても興味深い人だ。ケルト系神道のクリスチャン?アラスカや北極やエチオピアでのフィールドワーク、面白い経験をしている人だ。
    養老さんによると、若い人は、田舎の田舎に行くと、年長者や年上がいないから、自分たちの好きなことができる。

    ・感覚は違いを識別するもの。
    ・ウェールズ語。
    ・日本語は感覚的。感情に近い。
    ・人間は状況の産物。
    ・いざという時に命をかける。養老さん曰く、戦後の日本の教育で一番抜けてしまったこと。
    ・同じ自分にこだわらない。

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    2024年09月20日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

    Posted by ブクログ

    【情報偏重社会と自然】
    先日『風を見た少年』を読み、もう少し読んでみたくなりました。今回は養老先生との対談。
    黒姫でアファンの森を運営していたニコルさん。
    今の日本の状況を否定するのではなく、可能性を信じているからこその愛のある言葉と行動の数々。

    2015年に出版された本。当時はSDGsの前のMDGs時代。
    今では主流メディアでも話される持続可能な発展、この対話は本質をついているように思った。#海の豊かさ #SDG14 #陸の豊かさ #SDG15 も、全てつながっていることが強調されていると思いました。

    例えば、
    システムに組み込むこと。
    竹を伐採するという行為について、その切った木をどうするかという考え
    を明確にせずに行っても持続的ではない、と。

    流域で考える。ー「海は7つもありません。1つです。」エチオピアに27歳で行って国立公園の設立に取り組んだニコルさん。ナイル川の水資源の取り合いに触れる。

    子どもと教育についても。
    公園にはコンセントがないから遊べない、という子ども。
    「子どもから自然を取り上げると世界が半分になる」と。

    感覚と意識。秩序と変化。
    感覚は違いを識別するもの。意識は同じにする能力。

    視覚・聴覚を共に理解するため、目と耳が折り合う、ために、意識が作り出した時間と空間という概念。

    意識は変化しないものしか扱わない。今の時代の人は、変化していくものを扱うことが下手、という。身体感覚がおろそかにされている生き方なのだろうと思う。

    人間は状況の産物。
    成功体験が邪魔になる。
    同じ自分にこだわらない。

    対談を読んでいると抽象的なこともとても自然に入ってきて、とても興味深く勉強になりました。

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    2024年05月08日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    自然の中で、子どもたちが、五感を使って遊ぶことの大切さを説いていた。ゲームばかりで遊ぶのでは脳の発達によくない。大人も子どもも、身体の感覚を呼び覚ます自然ともっと触れ合おうと呼びかけていた。私も、公園の散歩やガーデニングなどに励んで、自然と触れ合う機会を増やそうと思った。

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    2024年05月07日
  • 誇り高き日本人でいたい

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     ウェールズの「ケルト人」であることに誇りを持ちつつも日本に帰化した方。
     日本のことをここまで考えてきたのは「ケルト人」だからだこそと考える。

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    2023年11月20日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    極地での経験と自然に向き合ってきたニコルさんと、
    戦争前後の日本人とその環境の変化を肌で感じるの養老さんが、
    戦後日本の自然環境を経験ととも懐古しつつ、現代人への提言を述べる本。


    1+1=2が納得できない人へ。
    身体を回復するというのは、違いを感じ取る感覚を取り戻すところから。

    ヒト同士、都会の中のルール。存在と言葉を同じものと捉え、概念的に組み合わせ処理していく。
    身体的、あるいは精神的にも本来の動物として感覚は、ずっと変わらない脳と身体に依然残っている。

    養老孟司さんの、人の特徴的な力の一つは、同じにする力を持っているというのは非常に頷ける。
    在るものは、全ては違うのに、同じだと考えてしまう。これが行き過ぎると、周囲がすべて数値化できたり、同じもののように感じてくる。

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    2021年09月09日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    ぶっとんだおじさん2人の対談なので、話半分で受け取った方がよいですが、地震で避難しているときに火の起こし方を知らなくて凍死した話や、安全にうるさい人が増えてる(から子どもに刃物を持たせないとか公園から遊具が撤去されるとかいうことが起こっている)けど、実は一番危ないのは自分自身という自覚を持った方がいいという話などにはうなずけた。

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    2018年01月29日
  • 鯨捕りよ、語れ!

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    捕鯨に密着した著者の体験記です。捕鯨の様子が詳しく書かれていて興味深いです。クジラを殺す際の生々しい描写は衝撃的ですが、捕鯨の実態やそれにかかわる人の心を知るにはいいと思います。あと、船内で鯨を食べる場面がおいしそうでした。

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    2016年10月06日
  • 鯨捕りよ、語れ!

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    「捕鯨」について、ニコル氏の意見が書かれている、訳ではない(多少、触れている)

    ニコル氏が執筆した小説「勇魚」が産まれるまでの経験談、と言った風

    日本の捕鯨男達のカッコよさについて、繰り返し言及されている

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    2022年01月11日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    20151213 ほんの50年前の日本に戻る事。簡単なようで難しい。便利なとこと必要な不便を正しく判断できる感覚が必要。この先の自分にできることが何かあると考えさせられた。

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    2015年12月13日
  • 誇り高き日本人でいたい

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    著者は、1940年、英国南ウェールズ生まれ。1962年、空手修行のために初来日。80年に長野県の黒姫に居を構える。95年に日本国籍を取得。作家として活躍する一方、環境問題にも積極的に発言し続けた。以上は、この本で紹介された略歴の要点。

    彼は、ウェールズのケルト人だ。『ケルト巡り』で紹介したケルト人の子孫は、ウェールズにも多い。ケルト族は、サクソン族がやってくるはるか前からブリテン島に住んでいた。その後、残虐なノルマン族が大挙して島に押しよせ、西はウェールズ、北はスコットランドへケルト族を追い散らした。C.W.ニコルはそのケルト人の血を受けついでいる。それにかかわる印象的なエピソードがこの本の中に書かれている。

    「もう何年も前のこと、1960年代の日本で、私は鬱蒼としたブナの森を歩いていた。樹木の霊気に包まれた私の胸に、かつて経験したことのない不思議な感動がこみあげてきた。私はその場に立ちつくしたまま、頬を伝う涙をぬぐうことも忘れていた。ここはエデンの園なのか。はるか昔のブリテン島で、ケルト人の心を熱くしたのはこの感動だったのだろうか。」

    その後、彼は黒姫に居を定めたが、その地の環境破壊は進み、目を覆うばかりだったという。一方、生まれ故郷のウェールズは、炭鉱から出る粉塵にまみれ緑もまばらな荒れ果てた土地だったのが、人々の情熱によって森が再生されつつあった。日本企業の進出によってその地が経済的に潤ったという背景もあった。ウェールズでの体験は、彼の人生を大きく変えた。「環境破壊が進む日本に不平不満を言っているだけでは何ひとつ変らない。ウェールズの人たちがしたことを、私もに日本でやろう」。それから、黒姫で隣接した土地を次々に買収し、黒姫の森を生き返らせる必死の努力が始まるのだ。

    この本は、彼が日本に来るまでのいきさつを少年時代のエピソードから順にたどることができる。といっても個々に独立したエッセイが元になっており、ユーモアもたっぷりで気軽に読むことができる。何人かの魅力的な日本人らとの交遊録も感動的だ。一方で、かつて彼がこよなく愛した日本人の良さが急速に失われていくことへの批判も手厳しい。その背後に日本を愛してやまない「誇り高き日本人」のすがすがしい生き方が見て取れる。

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    2010年08月17日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    タイトルから内容を想像して手に取り、果たして期待した通りの話。でも、2人の年配の男性が、自分たちが子供の頃はこうだった、あの頃はよかったが今は駄目だ、を延々と繰り返しているようにも思えて、本筋では共感しつつも、引いた目でバランスが良くないように思った。

    一つ印象に残ったこと。今でこそ、森を守ろう、自然と共生しよう、といってもある程度共感される流れもできてきている。が、高度経済成長まっしぐらの日本で、森を守ろうと1人で国などを相手に闘ってきたニコルさんの日々の壮絶さは、ちょっと想像を超えていると思った。「鬼」と言われた、というのも肯ける。

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    2021年08月25日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    対談本です。日本の森や文明、五感教育の話まで、ポンポン話しが展開して、さらりも読めます。お二人の幼少期の話もあったりして、古き良き時代の話をご近所のご年配の方から聞いてるように思えました。悪く言えば、ご本人達の自己満足本のようにとらえることもできます。わたしは年齢的に共感できることが多くて好きです。

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    2017年05月13日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    養老孟司さんとC・Wニコルさんの対談本。

    自然の中で生活し、身体感覚を保つ。思考は身体活動を通してなされる。
    感じるのは、現代風潮が過剰に意識だけを大きくし、万能感を充足させているということ。

    表に出よう、土の道を踏みしめよう、風に吹かれよう・・・。時には自転車に乗り、自分の無力さを思い知れば良い
    昭和に育った僕らには、多くの部分で共感できる内容だ。

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    2016年02月14日