村上正泰のレビュー一覧
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7人の著者によるTPPのデメリット、危険性を説く警告書。舌足らずな部分は見受けられるが、論旨自体はそれぞれ納得がいく。TPPは国家間の交渉ではなく、グローバル企業の利益誘導という漠然とした印象は間違っていなかった。
・アメリカの「年次改革要望書」(勧告書)は国家の主権の領域に及んでいた。
・非関税障壁=規制や制度
・国民皆保険制度の空洞化(公的医療保険の給付範囲の縮小)
・長谷川三千子:翻訳作業とは翻訳される言語と翻訳先の言語との間で綿密な概念の検討が行われ、双方ともに厳しい知的吟味にさらされる過程である。外来の語彙や概念が触媒となり、土着の文化が活性化され、発展し、多様化していく。
・日本 -
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1章 中野剛志
日米同盟と自由貿易について。冷戦終結前後での意味合いの変化。米中関係の変化。
2章 関岡英之
日米構造協議、改革要望書に始まるアメリカによる日本の構造改革。
6章 施光恒
日本語による近代化の意義、明治日本の近代化における英語による近代化か日本語による近代化かの議論。
TPPによって壊される日本の良さとは
7章 柴山桂太
グローバル化の波。20世紀転換期、第一世界大戦、第二次世界大戦等。
グローバル化と国家主権の制限
などが各章のキーワードかな。3、4、5章は知識不足から少し難しかった。他の4人は他の書籍や講演などで背景知識もあり、とても読みやすかった。 -
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財務相から厚生労働省に出向し、医療制度改革に携わり、医療費適正化計画の枠組みづくりを担当した村上正泰氏の書いた本だ。
政治屋の意向を受け、官僚として制度設計を行っていくのだが、急速に高齢化が進み、医療費がどうしても増えていかざるをえないなかで、その伸びをひたすら抑制しつづけるのはどだい無理な話である。
小泉政権時の経済財政諮問会議からの要求が如何に理不尽なものであったか、その時官僚として携わらざるを得なかった裏舞台が明らかにされている。
1983年に発表された所謂「医療費亡国論」の呪縛を引きずっているのは、厚生労働官僚は財務官僚ほどではないが、財政再建至上主義におちいり易い体質だとのこと -
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ネタバレ[ 内容 ]
施行直後から大混乱が生じている後期高齢者医療制度。
見直しの目途がいまだ立たないなか、財政再建の名の下に、今度は療養病床の大幅削減がひそかに実施されようとしている。
十分なケアを受けられないまま行き場をなくす11万人の“医療難民”。
まるで「病気のお年寄りは、無駄な医療費を使わずに早く死んでください」と言っているかのように…。
いったいなぜなのか?
高齢者医療の難問に立ち向かってきた現場の医師と、医療制度改革に携わった元官僚が、「医療崩壊」が叫ばれる危機的な状況に一石を投じる。
[ 目次 ]
第1部 医療と介護の現場から(「介護療養病床の廃止」問題とは何か 「介護療養病床の廃止 -
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厚労省に出向し医療政策に携わった経験のある元財務官僚の著者が、救急患者の「たらいまわし」や医師不足などの最近の「医療崩壊」の実情を解説した上で、この「医療崩壊」の要因は小泉内閣以降に推進されてきた医療費抑制政策にあると指摘し、今後の医療費再生に向けて医療費の増額が不可欠であると論じている。
実際に医療政策の政策決定過程に携わった元官僚の指摘ということで傾聴に値する問題提起だと思う。むやみな医療費抑制が医療崩壊をもたらしているという一面は確かにあるのだろう。
しかし、日本の厳しい財政状況を考えれば、単純に医療費を増やせばよいのかということには疑問がある。より効率的(安上がり)で質の高い医療を目指 -
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7名の方々がTPPについて反対の方向で書いているので、合意に至ってしまった現在、どうなっていくのか非常に気になる。
また、新聞・マスコミが取り上げる内容がいかに偏っているかを改めて認識。一般市民が得られる情報って限られるので、「興味を引くための内容」を掲載するのではなく、「国民が知っておくべき内容」を載せて欲しいものです。
個人的には、
・施 光恒さんの「棲み分け型の多文化共生」という考えが好き。
各国、各地域毎にそれぞれ自前のやり方があり、それらを尊重しながら、各国と交流する。良いところは積極的に学んで自国に合うように翻訳して還元する。
・やはり「日本良さって何だろう?」ともう一度考え直し