田中美知太郎のレビュー一覧

  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    初期プラトンまとめ読みの3番目。で、一応、文庫本で読めるのはこの程度だと思うので、最後のはず。

    「弁明」と「クリトーン」は相当昔に読んだものの再読。「パイドーン」は初めて。

    この3作で、ソクラテスの裁判から獄中、死刑執行までを一気に読める。

    おそらくは「弁明」は、多くの人が最初に読むプラ...続きを読む
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    今となってはソクラテスの論理は詭弁に思われるところも多いし、弟子たちはソクラテスの論理に全く反論しない割にはその言っているところをあまり理解してはおらず、もやもやする部分もあるけれど、純粋に論理だけで世界を理解するという点において、興味深かった。

    そして、ソクラテスはなぜ死ななければならなかったの...続きを読む
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    ソクラテスの生と死をめぐる三作を収録したもの。古典ギリシャ哲学の泰斗による充実した翻訳を味わうことができます。
  • テアイテトス
    同じ田中先生訳が岩波文庫に収められていましたが、底本をプラトン全集に変更し、補注を加えるなどした決定版!産婆術のエピソードや無理数論、知識とは何か論など、談論風発で大変面白い。
  • ソクラテス
    第一章のタイトル「何をどこまで知ることができるか」は、歴史的な事項を扱う上では基本的な視点である。あたかも何もかもしっているかのように著述することもできるし、断片的な事象を羅列して、推論を展開することもできる。最初に、どの程度の情報のばらつきがあるかを示しておくことは、読者に対して真摯な態度だと思う...続きを読む
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    【ソークラテースの弁明】
    面白かった。
    ニーチェの「この人を見よ」的な面白さ。
    ソクラテスの人柄に笑いがこみ上げる本。
    本人は大真面目なところが共通して面白い。

    【クリトーン】
    人情VS正義

    【パイドーン】
    クリトーンに感情移入して泣いてしまった。
    クリトーンの気持ちを考えると辛くて涙が止まらな...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 ほか
    哲学に生き、死んだ人。哲学・思想と行為を一致させた人。自らの命を度外視して正しさを主張した。

    哲学の基本書。プラトンの著作はたいてい対話形式で書かれているが、この著作に限っては、途中メレトスとのやりとりがあるものの、主としてソクラテスの一方的な独白形式で話が進む稀な作品。確かに弁明という性質上、形...続きを読む
  • ワイド版世界の大思想 第3期〈7〉ウェーバー
    版が違うかも。家のは新装版『世界の大思想』3 です。

    けして忘れない。
    「Ich kann nicht anders,Hier stehe Ich…わたしはここに立つ。他になしようがない。」と言う言葉を。
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    ソクラテスの冤罪をめぐるプラトンの書ですね。
    田中美知太郎先生の名訳です。池田美恵さんも哲学書の訳者として定評のある方です。
    言わずと知れた名著、哲学の基本の書ですから、じっくりと少しずつ読み進めました。
  • ソクラテス
    ソクラテスとは一体何者だったのか?
    ソクラテスのメッセージとは?
    なぜソクラテスは刑死することになり、刑死する必要があったのか?
    なぜ、2500年も前に生まれた人物が今もこれほどまでに大きな影響を与え続けているのか?
    「人が生きる」とは何なのか?

    ソクラテスという哲人を通して、
    人生の深遠な真理に...続きを読む
  • テアイテトス
    プラトンということで。
    「知る」ということがどういうことなのかを巡って数学者とソクラテスが考える。知るということがどういうことなのか、考えてみたくて読んでみることに。
    プラトンのいわゆる主要な対話篇と異なり、その思想体系を突き詰めた対話篇では決してない。しかし、それはひとえに、「知る」ということを考...続きを読む
  • テアイテトス
    もう二度とレジメにしたくないですねー笑
    話が結構込み入っていてややこしい。
    知識とは何かを問いながら、「~ではない」というかたちで反駁していく(結局こたえはみつからないのだけれど)。

    ヘラクレイトスやプロタゴラスの言葉ーー「万物は流転する」「人それぞれ」ーーというかたちの相対主義をいかに乗り越え、...続きを読む
  • ソクラテス
    プラトンの著書の副読本らしい。

    ソクラテスの人となりを明らかにしようとしているが、
    第一章のタイトルにある通り完全に理解は出来ないとしている。

    議論をふっかけ相手の考えを否定しまくった人だと聞いていたので、
    嫌なジジイだなあ。という印象だったが、それは物事を深く追求し、
    お互いの徳を高めるための...続きを読む
  • ソクラテス
    ソクラテスはなぜ毒杯を仰がねばならなかったか。この問いは、知を愛するとはどういうことか、人間はいかに生くべきかという問題につながっている。著者は、最新の研究にもとづき、ソクラテスの生活、その啓蒙思想、ダイモン、哲学を検討するとともに、アテナイの情報を明らかにすることにより、この問題に肉薄する。
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    よく耳にする本で、一度は読んでみたいなぁと思っていた本です。ようやく読めました。
    ソクラテスの弁明とクリトーンとパイドーンの3作品がおさめられています。
    クリトーンもパイドーンも人名。
    内容的には、ソクラテスが裁判での弁明、入獄中の会話、ソクラテス最後の時の会話がそれぞれにあたります。
    けっ...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 ほか
    「自然の正義が燦然と輝きでるのは、このときだ。」カリクレス
    ソクラテスの弁明というよりも、ソクラテスの強弁。
    ただし、「クリトン」時の説得力は素晴らしい。
    また、「ゴルギアス」でのカリクレスとの対話も面白い。
    特にカリクレスの主張が、ソクラテスも言うように大胆で素直なものである。
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    紀元前か…

    古過ぎることにより、新しくなっている。
    いや、この領域に古いも新しいも無いのかもしれないな。

    魂なるものは、あの頃も、今もよく分からないままじゃないか。
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    ソクラテスの弁明(アポロギア)は、
    今から約2400年前の法廷の様子を記録した作品。

    師であるソクラテスの最後の言葉を綴ったプラトンの文章は巧みで、
    当時の法廷の光景が鮮やかに浮かび上がってくる。

    確かにソクラテスは一般人の目から見れば明らかに変わり者だ。
    しかし、この50ページの短い記録からも...続きを読む
  • ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン
    先に「国家」を読んでしまったため、内容的に目新しいものはあまりなかったが、プラトンの思想に大きな影響を与えたソクラテスの、より生に近いことばを聞ける点に意義があった。
    また、併録の「パイドーン」の魂の不滅性についての議論は、論理的な意味では今日では荒唐無稽とも言われそうなものではあるが、より良い生を...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 ほか
    哲学者の代表みたいなソクラテス。
    彼自身は著作を残していないのだけれど、
    弟子であるプラトンがソクラテスの対話を書き残したため、
    今日までその名が残っているんだそうな。

    こうしたプラトンの著書はほぼ対話形式になっているので、
    小難しいイメージのある哲学書の中では異例的に読みやすくわかりや...続きを読む